その時、より??? 傍観者
いやー今までよく頑張ったよ、私。本当にそう思うよ。
大王からの直々の任務。東の果てで情報収集活動を無期限でしろ、とかさ。疲れるなんてレベルじゃないよね。
始めは
それと同時に
で、今日までイロイロと動いていたわけ。
よし、合流地点に遭遇っと。
流石は「勇者」、ヒロシ様だ。
ちょっと歩きにくいな。K9、無事について来れているか?
──犬の鳴き声を模した合成音声が返事をする。後ろからついてきたのは「LS3(
両脇には幾つもの荷物と、その背に1人の女性が横たえられている。巫女服と戦国甲冑を組み合わせたような服装で本来あるはずのツインテールは片方が切断されていた。
乗せられていた女性の目は半開き、生気は全くなかった。だが微かな鼻と口、胸の上下運動が辛うじて生命活動を行っていることを示している。
K9、その人は大切なお客様だからな、落とすんじゃないぞ。さてさて。あと少しでおさらばの時間だけど。最後の漁り、といきますか。
──まず見つけたのは、
ウィウィウィ~、という独特な駆動音がした。
なんと! 君、まだ生きているのかい! どうする? ウチに来るかい? まぁ選択権はないんだけどね。回収回収っと。
──K9の後ろ側にあるでっぱりに紐を通し、頭部をぶら下げる。悪趣味なアクセサリーであった。
次に見つかったのは有り合わせのもので建造された墓の、跡。
これ、は。多分作ったのは……
問題なのは、明らかに掘り返された跡がある。誰かの死体を、盗んだのか? まぁ大体は予想できるが。
──10分ほど「ジャック・オブ・オール・トレード(何でも屋)なねじ回し」、で遺された遺体を解析する。やがて解が、導き出された。
うん、わからんな。どうして彼女なんだ? もう死んでしまったのだから、力は使えないはず。いくら量産型の──
──そこまで考えていた時、北東方面よりあらゆる生物を混ぜ合わせたような吠え声が響く!
おいおい、あっちは……伊吹山だったかな? とすると
まーアイツらはなんだかんだいってしぶといから暫く持つと思うけど。だとしても、もって2ヶ月か。
不味いな。まーた
潮時だな。いいかげんに帰るとしよう。故郷に。
──愛用の「AMTハードボーラー」を取り出し、空中へ3連射。宙に偽の星が3つ、花開く。
そこに、足音が1つ。気配が2つ。
あれれ、君たちは……生きていたのかい。どうする? 一緒に来るかい?
──そして20分後。
宙よりアダムスキー型UFOが降ってきた。
DoctorとK9はUFO下部より放射される光に包まれ、宙に浮かび……吸い込まれた。音もなく上昇し離脱するUFO。
こうして、
その時、より??? 傍観者 END
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