第617話 十八章の主な登場人物

クリスティナ・レーマン伯爵夫人


王位継承を支持してくれたレーマン伯爵のため、彼の妻を王太子の教育係として乳母に任命する。

彼女もザックをジェイソンのようにしてはいけないという責任の重さを感じており、立身出世のためだけに引き受けたわけではなかった。

王妃には公爵家のパメラやアマンダ、王女のロレッタという格上の存在が目白押しであったが、リード王国の未来のために覚悟を決めて引き受けた。




ライラ・ハーバード子爵夫人


彼女は子供を死産したため、文字通りパメラの代わりにザックに乳を与える乳母となった。

レーマン伯爵夫人はザックの養育を、彼女はザックに食事を与えるという役割分担をしている。

他にも候補がいたが「彼女の母乳を飲んだらザックが賢くなりそう」と、なんとなくアイザックが思ったため選ばれた。




ウィリアム・クローカー伯爵


まだ九歳であるものの、母と伯父のアルバコア子爵が共謀して軟禁されていた。

アイザックがアスキスに来たと知り、彼なりに知恵を尽くして助けを求める。

頭の良さの片鱗を見せるが、王都へ連れ帰るのを渋ったアイザックにより、ファーティル公爵家預かりとなる。




アーロン・クローカー


ウィリアムの父。

ロックウェル王国が攻めてきた戦争において戦死。

強引な性格だった。




タバサ・クローカー


ウィリアムの母。

アーロンに強引に言い寄られたため、渋々と彼と結婚する。

彼の死後、アーロンの面影があるウィリアムを憎むようになり、甥を養子にしてクローカー伯爵家を実家のアルバコア子爵家のものにしようとする。




ヒュー・アルバコア子爵


クローカー伯爵の伯父で、タバサの兄。

ウィリアムが機転を利かせたため、兄妹の目論見は潰える。

一家揃って極刑になりかねなかったところを、捨て駒として使えると思ったアイザックが助命した。




ブレンダ・ファーティル


ロレッタの妹。

実はアイザックの事を「義理の兄」や「国王陛下」ではなく、アイドルのような存在として見ている。

アイザックに感謝はしているが、ロレッタのように恋心となるほどのものではない。




オフィーリア・ファーティル


ロレッタの末妹。

ブレンダと同じく、アイザックの事は尊敬していた。

ただ彼女の場合は姉妹しかいなかったという事もあり、義兄としてアイザックの事を慕っている。




フューリアス・アーク


アーク王国の王太子。

同盟国の使節として、アイザックの即位を祝う。

その際に子供の婚姻について話が出たが、リサが男爵令嬢という事もあり、クレアとの婚姻を渋る。

それがアイザックの不興を買い、報復の火種となる。




スティーヴン・ソーニクロフト


クリストファーの長男で、アイザックの又従兄弟。

だがアイザックとの交流がこれまでなかったため、親族というよりもソーニクロフト侯爵家の跡継ぎとしての態度で接するようにしていた。

厄介な事になりそうなアイザックの取次を弟のニコラスに押し付けるなど、したたかな一面を持つ。




テッド・フランクリン


ファラガット共和国大統領。

だが与党内の派閥の力が拮抗しており、妥協案として無派閥の彼が大統領候補に選ばれただけなので基本的に無力である。

それでも自分の役割は果たそうと必死になって頑張っている。




アラン・メイヒュー


ファラガット共和国財務大臣。

平民というよりは商人の国という面が強いファラガット共和国において、国庫を握る地位は裏の大統領とも言われるほどである。

財務大臣を任されるだけの実力があり、周囲の信頼を集めている。




エルドレッド・マーロウ


ファラガット共和国国防大臣。

伯爵を自称するなど、共和国設立以前の地位を一族揃って引きずっている。

葬送騎士団という名の私兵を持つ。




アルヴィス・ロックウェル


ギャレットの息子。

本心を隠せない正直者。

だがそれが公の場では失言となるため、ギャレットも頭を悩ませている。

実はアマンダに挨拶した時に本音が漏れたが「それだけ若々しいという事だから」と誤魔化していた。




カイル・フォード


フェリクスの息子で、現フォード伯爵。

ロックウェル王国の編入により、伯爵位を父に返そうとする。

アルヴィスとの対比で頭が良さそうに見えるが、実際の能力は未知数。




シリル


ファーティル地方の教会をまとめる大司教。

信者の求心力は高く、それは教皇への試練において同行者が証明した。

セスの祈りが神に通じるとわかると、彼の噂を以前から聞いていた彼は素直に教皇レースから引き下がった。




ロビン


ロックウェル地方の教会をまとめる大司教。

ロックウェル王国時代は苦しい生活のため、信者の心を救うために苦心していた。

これまでの苦労から「セスがなにか仕組んだに違いない」と怪しむなど、心に余裕がなかった。

だが、セスから枢機卿にならないかと誘われた時に器の違いを受け入れる余裕はあった。




ベネディクト・グリッドレイ。


グリッドレイ公国の公王。

ロックウェル王国の編入を知り、資源の買い叩きをやめ、価格を段階的に引き上げるなど先見の明を持つ。

周辺国へは宥和政策を取り、争いを避ける方針を取っている。。



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来週は予定があるのでお休みです。

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