第291話 パメラが見た夢
三学期が始まると、アイザックは真っ先に家庭科部に対して行動に移した。
ピーラーやスライサーを全員にプレゼントし、未来の奥様方の評判を高める。
男性上位の世界であっても、レイモンドとアビゲイルのように女が男を尻に敷く関係になる事もある。
それに、テレビやラジオといったものがない時代では、口コミの力は馬鹿にできない。
特に貴族社会における奥様ネットワークは、なかなかのものだ。
彼女達を通して評判を高めておけば、行動を起こした時に「アイザックは良い人だから、そっちに従おう」と思ってもらう努力はしておいた方がいい。
どっちが有利かわからず、判断に困った時に自分を選んでもらえる可能性をちょっとでも高めておくためだ。
過去に背負った負の遺産がある分、必死にやっておかなければならない事だった。
「では、皆さんの手元に行き渡ったところで説明を始めさせていただきます。いきなり店先に並んでも、どう扱えばいいのかわかりませんからね。ご家族やお友達に教えてあげてください。まずはピーラーという皮むき器から」
アイザックは小さな器具を右手に持って、周囲に見せる。
左手には、ニンジンを持っていた。
「ピーラーの扱い方は簡単です。ほら、この通り軽く押し付けて引くだけ」
アイザックが手を動かすと、ニンジンの皮が簡単に剥ける。
周囲から「おー」という感嘆の声が漏れた。
「包丁で皮を剥くのは大変ですよね? でも、ピーラーがあれば大丈夫。こんなに簡単に皮が剥けちゃいます。それでは、次にスライサーを使ってみましょう。まずはニンジンの先っぽを少し切って平らにすると使いやすくなります」
今度は調理台に置かれていた小さな箱に先を切ったニンジンを押し当てて前後に動かす。
何度かやったあとで、スライサーの蓋を外し、薄切りになったニンジンを一枚取って見せた。
またしても「おー」という声が聞こえる。
アイザックの隣にいた家庭科部の顧問も簡単に薄切りができる事に驚いていた。
「それだけではありません。スライサーの蓋を取り換えれば、おろし金が取り付けられます」
アイザックは蓋を取り換えると、ニンジンをすりおろし始めた。
このおろし金は半分が目が粗く、半分が目が細かいものになっている。
用途に合わせて使えるようにしているのだが、この国の人間は大根おろしを食べたりしないので、おろし金の使用用途は限られる。
だが「スライサーにはおろし金が付いているもの」という先入観があったので、一緒に作らせておいたものだ。
「すりおろすのは、あまり使ったりしないかもしれません。ですが、あれば助かるものですよ」
軽くすりおろすと、アイザックは受け皿の中にすりおろされたニンジンをスプーンですくって見せる。
今度は驚きの声は漏れなかった。
ドロドロとしたものに「どう食べるのか?」と首をかしげるばかりだ。
「今回はニンジンでしたが、風邪を引いて何も食べられなくなった時でも、リンゴをすりおろせば食べられるようになります。そして、三年生の皆さまには、特に近い将来必要になるであろう出来事。――そう、子供の離乳食を作りやすくなるという事です」
今度は驚きの声ではなく「あらやだ」という恥ずかしがるような声や、小さな笑い声が聞こえてきた。
大体の生徒は婚約者が決まっており、卒業後にそのまま結婚する事になっている。
健康な若い夫婦が一緒に暮らして、しばらく経つと子供ができるのも自然の理。
まともな避妊具もない世界であるし、子供を作る事を求められる貴族社会なので、その事を商品のアピールに採用した。
「でも、これは全部包丁があればできる事なのではないですか?」
顧問教師が純粋な疑問をアイザックにぶつける。
アイザックは、この質問を待っていた。
「その通りです。これはメインの調理器具ではなく、あくまでも補助の調理器具です。包丁に慣れている方はそのまま皮を剥いたり、薄く切ったりした方が早い。そういう場合もあると思います。ですが、これはそういった熟練者でなくても手軽に扱えるというところが売りなんです」
アイザックは、ゆっくりと家庭科部の生徒を見回す。
もちろん、熟練者でも手軽に扱えるのも売りではあるが、この商品は花嫁修業をしている者達に対する手助けをするためという面が強い。
そのメリットを生徒達に教える必要があると感じていた。
手にもっていたニンジンを置き、四等分にしたキャベツをスライサーにセットする。
「想像してみてください。ある日、夜遅くにご主人が同僚を家に連れて帰ってきた。そして『何かつまめるもの作って』と言う。かまどの火は落としているので、作り置きのスープを温めるのにも時間がかかる。そんな時、このスライサーが役立ちます」
アイザックがスライサーの上でキャベツを前後に動かしていく。
この光景を、みんな興味深そうに見ていた。
――そんな事をしても、キャベツの薄切りができるだけ。
だが、アイザックなら、そんなわかりきったつまらない事をしないだろうと思っていたからだ。
その予感は的中する。
アイザックがスライサーの蓋を取ると、中には千切りになったキャベツが入っていた。
「すごーい! どうしてこうなるの?」
「スライサーの刃が包丁の代わりになっているんです。キャベツは葉っぱが幾層にも重なっています。それを薄く切っていくとしたら――」
「包丁で千切りするのと同じようなものになるというわけね!」
「その通りです」
打ち合わせをしていないのに、顧問教師が適度にいい反応をしてくれているおかげで説明がやりやすい。
「しかも、厚さがほとんど一緒になってるわね」
「一定の厚みで切れるようになっているスライサーだからこそですね。厚みが不揃いよりも、揃っている方が見栄えもいい」
アイザックは、千切りにしたキャベツを皿に移し、上から塩とごま油をかける。
「塩とごま油をかけただけの千切りキャベツ。それでも、火を起こすまでの時間稼ぎはできます。こうして手早くつまめる物を出す事によって、できる主婦だと思わせる事も可能です」
今までよりも大きな感嘆の声があがった。
――包丁でも千切りはできるが、スライサーを使えばもっと早くできる。
これから上手くやっていけるか不安な主婦見習い達にとって、強い味方が現れた。
メインにはなれないだろうが、サブとしては頼り甲斐がありそうだった。
「でも、お高いんでしょう? 新商品ですし」
顧問教師が価格を心配する。
工場のラインで生産される物ではなく、職人の手作業によって作られたもの。
ある程度流通するまでは、どうしても新商品の価格は高めになってしまう。
結婚式から新居への引っ越し、嫁入り道具などを考えると、今から高額の商品を買い揃えるのは厳しいだろう。
誰もが金があるわけではないので、欲しいから買うという事はできないのだ。
だが、この商品は全て手作業で作っている。
原価だけではなく、人件費などを考えるとどうしても高値になってしまう。
「当然、その点も考えさせていただきました。ですが、職人が丹念に作り上げた品物。値段は下げにくいと言わざるを得ません。ピーラーは4,000リード。スライサーはおろし金とセットで12,000リードです」
アイザックの言葉を聞き、周囲から今度は落胆の声が聞こえてきた。
それくらいの価格なら払える。
だが、
知り合いに勧めるには、ちょっと厳しい価格だ。
しかし、落として上げるのは交渉の基本である。
アイザックの話には、まだ先がある。
「しかし、新商品を皆さんに知ってもらう事も重要です! ですので、今だけ! 今だけのご奉仕価格! 正式に発売する二月一日から四月三十日までの間、新生活応援キャンペーンとして、ピーラーとスライサーのセットを8,000リードで販売致します! 赤字覚悟の出血大サービスです!」
前世のテレビで見たような語り口を真似て一気に畳みかける。
聞いていた生徒達は、半額にまで下げてくれた事に感謝して拍手を送る。
「皆さんにプレゼントした物は、そのまま持ち帰ってくださって構いません。ご家族やお友達にも便利なものだと教えてあげてください」
アイザックは演奏会の時とは違う、不思議な充実感を感じていた。
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(いやいや、あれはない。なにをやってるんだ、俺は……)
家庭科部からの帰り道、アイザックの気分はどん底まで落ち込んでいた。
地道な根回しの一種とはいえ、あそこまで頑張る事ではない。
使い方を教えて「いい品物だから広めてね」と言えば終わっていた事だ。
あんなうろ覚えで通販番組のような真似事をする必要はなかった。
(『王様になるより、店頭販売をしてる方が似合いそう』とか思われたらどうするんだよ。あぁっ、もう。力の入れどころって難しいな)
だが、やってしまったものは仕方がない。
差し引きでプラスになってくれていればいい。
彼女達が「アイザックは主婦の味方だ。応援しよう」と思ってくれる事を祈るばかりだ。
「キャッ」
「おっと」
考え事をしながらアイザックが廊下を歩いていると、曲がり角でパメラとぶつかりそうになった。
「ここでぶつかって、ニコルとジェイソンの出会いの時のような状態になれたらラッキーだったのに」と、アイザックはつい考えてしまう。
だが、その考えはすぐに振り払った。
本人を前にして考えるには失礼な内容だったし、せっかくあったのだから話すいい機会だ。
余計な事を考えて、話す機会を減らしたくはなかった。
「お久し振りです。その荷物は?」
アイザックの視線は、パメラが抱えている紙の束に向けられる。
女性でも持てる程度ではあるが、少し重そうだ。
「生徒会で使う用紙ですわ。紙がなくなりそうだったので、補充しようとしていたんです」
「それって副会長がやる事ですか?」
「会長の予備ですので、あまりやる事がないんですよ。手が空いていたので、私が取ってくると言ったんです」
「なるほど」
(気立ても良いのか)
アイザックはパメラの良いところを見ることができて喜んだ。
侯爵令嬢という立場の者なら「そんな雑用、あなたがやればよろしいのではなくて?」と言って、人に仕事をやらせてもおかしくない。
魂を惹かれる思いをしている一方で、こんなにも相手の事を知らなかった事をアイザックが恥じる。
(そういえば、そうか。本当なら、ステータスの低いニコルを鍛えてやったりするくらい面倒見がいいところもあるんだ。貴族だからって威張り散らすようなタイプじゃないんだろう)
今思えば、他の子達もそうだった。
自分が侯爵家の嫡流だから周囲が遠慮しているというのもあるのだろうが、貴族で自分に偉そうな態度を取っていたのはウォリック侯爵くらいだ。
むしろ、有力者の後ろ盾があると思って、調子に乗った商人達の方が偉そうな態度をしていた事が多かった気がする。
貴族の醜い部分を見なくてよかったと喜ぶべきかどうか迷うところだ。
アイザックはパメラに両手を差し出す。
「僕はもう帰るところで、手が空いてるんですよ。生徒会室までお持ちしますよ」
「そんな、悪いです」
「大丈夫ですよ。少し話もしたいですし。女性に荷物を持たせて、僕が何も持っていないというのは体裁が悪いですしね」
「……では、お言葉に甘えて半分だけお願いします」
――アイザックの言い分にも一理ある。
そう思ったパメラが、紙の束を差し出した。
そこでアイザックは、大雑把に取るフリをして七割ほどの量を掴み取る。
パメラもアイザックの配慮に気付いていたので「半分じゃない」と指摘はしなかった。
「ありがとうございます」
「いいんですよ。でも、こういう仕事はフレッドにでもやらせればいいのに」
最強の騎士を目指すなら、女性にも優しくあるべきだ。
「雑用などは騎士の仕事ではないと思っているのではないか?」とアイザックは思ってしまう。
だが、パメラが首を横に振る。
「フレッドさんは部活に出ているはずです。部活に所属している方は、会議のある時以外は部活に出てもいい規約になっていますので」
「フレッドなら殿下の近くで働くのが楽しいとか思ってそうだったので、ちょっと意外ですね」
「今はカイさんというライバルが身近にいて、張り合うのを楽しんでいらっしゃるようですよ。それに、戦技部にはニコルさんもいらっしゃいますし」
ニコルの名前を出す時、パメラの目から落ち着きがなくなった。
彼女の事をかなり意識しているのだろう。
気にしていないというフリをするためか、一度微笑むと生徒会室に向かって歩き始める。
アイザックもパメラの隣を歩き始めた。
ニコルの事は触れたくもないくらい嫌いなのかもしれないが、アイザックには聞いておかねばならない事があった。
歩きながらパメラに話しかける。
「パーティー会場で会った時以来でしょうか。冬休みを挟んだとはいえ、最近は話す機会がありませんでしたね」
アイザックは、放課後にお菓子屋で会う事がなくなっていた事を気にしていた。
だが、それをはっきりと言ってしまう事はできなかった。
女々しい男のように思われるのが恥ずかしいからだ。
ちょっとボカして伝える事にした。
パメラもこの事はわかっていたのだろう。
いや、むしろ会うのを断っていたのは彼女の方だ。
それなりの理由があるのかもしれない。
パメラはジッとアイザックの顔を見ると、意を決したように心中を打ち明ける。
「以前、ニコルさんに抱き着かれた事がありましたよね?」
「ええ、ありましたね……」
(ニコルに抱き着かれて、思考がフリーズした時の事か)
実際はボリューム感のあるものに夢中だった時の事だ。
アイザックは自分に都合のいいように記憶を改変していた。
「あの時、アイザックさんも……。その、こう言ってしまうのは気が引けるのですが、ニコルさんの魅力に負けてしまっていたように見えましたので……。少し、このまま相談していいのか迷ってしまってしまいました」
「そんな、ニコルさんの魅力に負けてなんて……」
――「ニコル」には負けてはいない!
そうはっきりと断言してしまいたかった。
だが、そうなると「家族以外で初めて触れたおっぱい最高でした!」と言わなくてはならない。
どうしても「ニコルの魅力に負けた」と「胸の弾力に負けた」のどっちの方がダメージが大きいかを考えてしまう。
しかし、どっちも致命傷になりそうな予感がしていた。
「僕には婚約者がいません。ですので、女性をエスコートするような機会もなくて……。あんな風に抱き着かれてしまって、どう対応すればいいのかわからなかったんです。パメラさんは殿下の腕に手を回しておられましたよね? あんな風に抱き着いてくれる人がいなかったので、混乱してしまいました。経験が豊富だったら上手く対応できたのでしょうが……。誤解させてしまって申し訳ありません」
アイザックは、悲しそうな顔をして誤魔化した。
女性経験がないのは事実。
純情な青年のフリをして、ニコルにではなく、ニコルの行動に抗えなかったという事を主張する。
それは多少なりとも効果があったようだ。
「……男性なら仕方ないのかもしれませんわね。わかりました、そういう事ならまた信用させていただきます」
少し効果があり過ぎたようだ。
アイザックが胸の感触に負けたのだと、薄っすらと感じ取ってしまったらしい。
パメラの目が泳ぐ。
(なんでそこまで気付くんだよぉ!)
母のアリスあたりに「男はエロに弱い」とでも教えられていたのだろうか。
アイザックは、パメラの察しの良さを恨む。
しかし、恨むばかりではいけない。
話をそらさないとムッツリスケベという印象が根付いてしまうからだ。
「パメラさんも、ちょっとニコルさんを意識し過ぎではありませんか? 確かに殿下も興味を持っておられるのかもしれませんが、パメラさんの座は安泰のはずですよね?」
アイザックは気になっていたところに触れた。
彼女が危機感を持つのはわかる。
未来の夫の寵愛を奪われかねないからだ。
だが、ニコルに傾倒したジェイソンによって処刑されるなどという未来は知らないはず。
ニコルを警戒する理由を聞いておきたいというのと、話をそらしたいという思いから、この機会に質問する事にした。
この質問をされて、パメラは困惑する。
先ほどの質問よりも、動揺は大きいように見えた。
「アイザックさんには、これからも協力をお願いしたいとは思っています。ですから、正直に話しますが……。信用していただけるかどうか」
「まずは話していただけないと判断できません」
「そうですね。馬鹿だと思われるかもしれませんけど、実は夢を見るんです」
「夢ですか?」
ニコルを警戒する理由にしては曖昧過ぎる。
アイザックは不思議そうな顔で話の続きを待つ。
「子供の頃からです。殿下を他の女性に奪われて、私が処刑されてしまう。そんな悪夢をずっと見ているのです。その夢は真実味のあるものでした。入学してから、ニコルさんが現れました。あぁ、きっと彼女が私を不幸にする人なんだと思うと、何もしないで待っている事なんてできなかったんです。……夢で動くなんて馬鹿な女ですよね」
パメラがチラリとアイザックの様子を窺う。
どんな反応を返されるのかが心配なようだ。
ひょっとすると、誰かに相談して馬鹿にされた経験があるのかもしれない。
アイザックは、そんな彼女を安心させるように微笑む。
「信じます。殿下は男から見ても素晴らしい男性ですからね。それにほら、僕があの曲を天啓のようなもので教えてもらったと言ったでしょう? パメラさんにも、夢という形で神様が教えてくれているのだと思いますよ。事実、ニコルさんはティファニーとチャールズの間を引き裂いていますから、その夢の信憑性は高いと思います」
アイザックは、月光を思いついたという理由を使って、パメラの夢を信じると言ってやった。
自分も天啓によって曲を思いついたのだ。
パメラの夢も神のお告げのようなもので、真実だと言えば、彼女も心配のし過ぎだと気に病む事もない。
それに、このままニコルがジェイソンを攻略すれば、その夢がそのまま実現する可能性は高い。
そして、アイザックには一つの仮定が頭に浮かんでいた。
(もしかしたら、子供の頃に俺とあったせいで何か影響があったのかもしれないな……)
パメラのドリルヘアーを見たいと思って会いに行かなければ、彼女と会うのはもっと先になっていただろう。
ニコルの魅力といい、どこかゲーム的なものも感じられる世界。
子供の頃にパメラと会ったせいで、何か彼女に大きな影響を与えてしまった可能性もある。
それは、これまでの彼女の人生にも影響を与えてしまっているかもしれない。
(いや、今更か。アマンダだって俺のせいで人生変わってるしな。パメラにも影響を与えていておかしくない。こんな形だとまでは思わなかったけど)
「仮に、の話です。仮にもし、その夢が実現しそうになっても、助けてくれる人がいるはずです。例えば、国王陛下にも影響力を持つ男が止めるようにお願いするとかね。ですから、心配し過ぎないでください」
「アイザックさん、ありがとうございます」
パメラも気が楽になったようだ。
少しだけ笑顔を見せる。
アイザックがニコルに傾倒するようになっても「そこまでする必要はない」と止めてくれそうな雰囲気を持っていたからだった。
だが、アイザックにはその笑顔を見て、素直には喜べなかった。
(問題はニコルにパメラへの思いを知られているって事だよな。その事を伝えた方がいいんだろうけど、伝えたらまた心配してしまう。教えるにしても、もう少し先にした方がいいだろう)
ニコルに弱みを握られていると知られれば、パメラはきっと今以上に苦しむ。
そんな事はしたくないので、状況を見ながら教えようとアイザックは思う。
それに、その時までに何か上手い解決方法が思い浮かぶかもしれない。
今回は少し距離が開きかけていた関係を修復できただけで満足するべきだと、アイザックは考えていた。
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