第3話
「それで、泉くんはどうするのかい?うちは真夏がいるけど、部屋は余っているから泊まっていけるよ。」
「泊まらせてください。まず母親が俺のことに気づいてくれるまで家には帰れないので。」
「わかった。でも学校は?」
「あ…すっかり忘れてた…」
「そうだよな、学校にその姿で行ったらどうしたの?ってなるし、それに母親にも知られたらどうなるか…そうだっ!戸籍を作ろう!」
「戸籍を作るんですか?」
「あぁ、真夏に実は兄がいたってゆう設定でうちの家族になれ!」
「えぇ〜、でもそれって…」
阿部真夏の方を見ると、それはそれはすごく納得した顔で父親の方を見ていた。
「阿部さんはいいの?」
「もう家族になるんだから真夏でいいよ!」
真夏は本当にノリ気だった。
「そうだ、泉くん、名前はどうする?」
「名前?」
「あぁ、苗字が変わると言っても、泉滝がいなくなってすぐに阿部滝が転校してくるとか、おかしいようにも思えないかと思ってな。」
「そうか…」
「真冬は!?」
真夏が食い気味に言ってきた。
「真夏と真冬って…」
「えぇ〜〜?」
「わかった、真冬で…」
たしかに俺の誕生日は12月25日、クリスマスだがっ!真冬はおかしくないか?
「そしたら真夏が半年年上の姉になるのか」
「あっ、名前呼んでくれた。」
「いやもう兄弟になるし…」
また真夏が顔を赤らめる。
「真夏は本当に真冬のことが好きなんだなぁ。」
「……っ!お父さんっ!」
「アハハ」
本当に仲睦まじい親子だ。
新しい体 創意工夫 @souikuhu
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