第2話 国木田さんよりモノマネ上手いかも

ゴンッ!ガンッ!


という鈍い音が響き太宰さんが大きなたんこぶを2つ作った


「痛いじゃないか!この社の1信頼を浴する男の頭をポカリと2発も殴るなんて!」


ポカリって音じゃない気がする

ゴンッ!ガンッ!だからポカリどころじゃない


「誰が社の1信頼を浴する男だって?治、君が浴びてるのは文句と呪いと苦情の電話なのだよ!」


『愛に任せてよかった』


『うわー、某ネズミ国のなんちゃらマウスのような頭〜』


頭が痛そう…

ネズミの国のなんちゃらマウスになってるんだもん


「8月某日入電、おたくの社員さんが海岸の漁業網に引っかかってるんだけど引き取ってくんない?」


「…」


「…」


『苦情も呪いも文句も全部愛が引き受けてくれていたからな…』


「9月某日入電、うちの畑に変な人が埋まっとったんだがそちらの同僚さんかのう?」


上手いモノマネだなぁ

同じ声だけど上手だよな〜


「同月某日入電、うちの飲み代のツケちゃんと払ってくださいね、ハントシブンデスゥ(裏声⤴」


「な、な、愛が、愛がこんなにモノマネがうまいなんてぇ!」


……そこ?


『そこ?』


『そこじゃない!』


あ、愛さん静かに怒ってる

あ、拳振り上げた


ガンッ!ゴンッ!ガンッ!

おぉー、頭を殴った

しかも3発も


「私の頭が莫迦になるじゃないか!」


「莫迦になって始めて自分の犯した過ちが分かるだろうね。さてと、私は自分の仕事は終えたことだし、さぁ乱歩、約束の駄菓子屋巡りに連れてってあげようね」


「やったー!愛、僕水飴と麩菓子食べたい!あと、それからそれからー」


「はいはいw好きなだけ買ってあげるからね」


「えへへー」


あれが…仲の良すぎる恋人というものかな

まるでチョコレェトを溶かしたような甘さ


なるほど、これが恋人か

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