ファイルNo.15

「フレイン俺と来い!ちょっと出るぞ」


「えっ!課長待って下さいよ!」


課長とフレインは本庁を出てある場所に向かいながら話をしていた

ニュースになる犯罪者は民衆の恐怖心を煽り平和を願う人々が増える一方で

触発された者たちが似た事件を起こす事も有る

模倣犯は何も考えていない者で目立つ事が目的だったり、一緒の犯罪を犯す事で信仰心の様な事に取り憑かれる狂信者が現れたりもする



ー「アルメイル国立特別治療センター」ー


「課長?ここって治療センターですよね?

誰か入院でもしているんですか?」


「いやここに来たのは捜査の役にたつ人間が居るからだ」


特別治療センターには数多くの難病に苦しむ人々が治療の為に入院もしくは通院する

国立病院として日々多くの命を助けている


だが一部の関係者しか知らない治療センターの顔があった

特別治療センター地下・特殊犯罪者収容施設

この場所にはニュースに載せられない犯罪者と裏世界に精通する人間が収容されていた

その中に【神父】と呼ばれる男が1人いる

ギルバート・ホワイト(45歳)

20年前に発生した事件・・国家転覆未遂事件

大量の人が逮捕されたが多くの人は精神支配され操られていたが首謀者とその関係者は捕まり脱獄不可能と言われる監獄に収容されたが首謀者のホワイトだけがここに

収容されている


ホワイトは多才な才能を生かし裏世界で名を馳せていた

その才能に魅了された5人はホワイトを

神の様に崇め狂信者としてホワイトの理想とする世界を作る為に国家転覆を本当に実現しようと動いていた


「これから会う人間には心を開くな!絶対に興味も持つなよ?もしお前がアイツの支配下に置かれた時、お前は特別治療を理由にここに入って一生ここから出れなくなるから気を付けろ?」


「ここって只の病院ですよね?そんな変な事が起こるんですか?」


「お前はまだ何も知らなかったよな?基本的に知っている人間が限られるんだけどな!治療センターの本当の顔はこの階段を降りて行けば分かる」


2人は人気の無い扉の前に立っていた

あいのだろう扉は光を放つと何処からともなく声がした

「元特殊犯罪者収容施設第1警備部

部長兼統括警備部長ナッシュ・ウォーカー

だ!先日の面会要請は申請済みだ確認をしてくれ!」


「・・・・確認が取れた入って良いぞ」


「課長ここって治療センターだけじゃ無いんですか?なんですか?特殊犯罪者収容施設って?」


「名前の通り特殊犯罪者が収容されいる

俺が居た時は40人ぐらい居たかな?

だがここに居る奴らは表に出せない犯罪者」


「表に出せないってどんな犯罪者なんですか?」


「裏世界の住民は裏世界の人間が抑止力に利用も出来る、だからここで国の為に生かされているんだよ

他国に対しても個々の能力が強大であれば戦争の抑止力にもなる

犯罪者だとしても国を守る為、国民を守る為にならなんでも利用する

前の戦争が長く終わりの見えない状態になったのは、早期に終わらせられるだけの武力も無い、回復した兵士を次々と戦場に戻すそんな事を繰り返した結果があの意味の無い戦争だった

国力をお互いに削る事は出来たが何も得る物は無かったからな」


「それは知らなかったです」


「そうだろうな?さて着いた!この扉の先の奴らには興味を持つな!良いな?」


「大丈夫ですよ!結局の犯罪者達なら興味なんて有りませんから」


扉が開くと収容施設と呼ぶには余りにも豪華絢爛な内装に施設内を自由に歩き回る犯罪者達

身嗜みは整っておりとても犯罪を犯し私慾に塗れていた犯罪者だとはとても思えない

程に鷹揚な態度にフレインは驚愕していた

ソファーに座りボードゲームを楽しんだり、絵を描いていたり、読書を愛猫としたり様々な過ごし方を送っていた


「課長!ここって僕らの生活より余裕に溢れてるんですけど」


「そうだな?豪華だな!ここから出る以外ほとんど自由だからな」


「こんな奴らにこんな生活は要らないのでは?こんな事に国の予算を割くのはどうかと思いますね?」


「大丈夫だよこの施設は奴らが運営している、奴らは自分達でこの生活を手に入れているんだ?国の予算はここの警備ぐらいだな?」


「えっ!この豪華な施設を自分で!どんな事をしたらそんな金を!」


「さぁーな?奴らにここに居て貰えるなら国の予算なんて安いと思えるけどな?

奴らが国を出て他国に行った場合の国の損失を考えれば、居て貰う事が大事だからな」


「なんか客人みたいな言い方ですね?確かに国の驚異になるかも知れないですけど、こんな奴らに頼るぐらいなら」


「おっ!ウォーカー久しぶりじゃねぇか!

今日はどうしたんだ?」


「今日はちょっとな?神父と話に来たんだ!」


「ほぉぉ?それはそれは!奥で座ってるぜ?」


「ありがとうな!」


「おっ!新顔か?気を付けろよ?」


「あぁ?誰だよ?オッサン?」


「ウォーカーちゃんと礼儀を教えておけよ?アンタが居るから殺さないけど、次の同じ態度取ったら殺すからな?」


「すまなかったな?初めてだから勘弁してやってくれ?」


「なんでですか!こんな奴らの言う事を効く必要なんてあるんですか!」


「おい?新人君?ここには法律なんて無いんだよ!気を付けろよ?」


「フレインもう行くぞ?」


「分かりました・・」


入って直ぐに広がっていた場所から奥に行くと書斎室があった

そこに肩まで伸びた髪、白い服装はどこか不気味さを醸し出していた

本を読んでいる男は目線を本から外す事も無く口を開いた


「どうしました?私に会いに来るなんて珍しい事もあるんですね?

初めて見る方も居ますね?新人教育もしているんですか?ウォーカー?」


「今日はお前に聞きたい事があって来た!今俺達が関わっている事件でお前と話がしたくなってな?」


「そうなんですね?もっと早く会いに来てくれると思っていたんですけどね?

連続殺人と人形を使った事件の件ですよね?」


「流石に情報が早いな?」


「私は3年前から待っていたんですよ?中々会いに来ないので私から会いに行こうかと思う程にね?」


「全部筒抜けって訳か?じゃあ単刀直入に聞くが、今回の事件でお前の知っている奴は関わっているのか?」


「残念ながら私は分かりませんね?詳しい事は私の部屋で聞きますよ?」


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