ファイルNo.11

青年は陽気に歩いていた


街は活気に溢れ、人々の笑顔、子供のはしゃぐ姿、青空、花の香り、鳥達のさえずり


青年は歩くのを止めた、青年に話し掛けてきた人が居たからだ

その男はお祭りに出させているウサギの仮面について聞き回っていた

青年は不敵な笑みを浮かべながら、男の話を聞き青年は男をお店まで案内してあげる事にした


男は青年の好意に甘え向かう事にした、青年は気分が良かった


街の名は【ラキナイン】


青年は案内してあげた、男は不審な人物などの聞き込みを続けた

青年はラキナイン名物料理を食べに行こうと誘った、男は案内してくれたお礼に付き合う事にした


店には人が居らず、店主も料理を出した後に姿が見えなくなっていた、食事を終え出ようとした時に青年は男に聞いた


青年は男に貴方は捜査官なのかと聞いた、男は驚きつつも答えた


男は誤魔化す様に答えをはぐらかした、男は急いで外に出てその場を後にしようとした


男は青年から離れ川沿いを歩いてひと息ついた、青年は何故自分が捜査官である事に気が付いたのか?男は考えていた


男は一緒に近くの村に捜査で来ていた仲間に連絡をしたが連絡がつかない


「貴方の知り合いに連絡してるんですか?さっきからこの受信機がウルサイですね?」


男は目の前に現れた青年に驚いた

「いつからそこに居た!」

男の額には汗が垂れている・・・男は動揺を隠しながら青年に話し掛けた


青年は男が動揺しているのを見透かす様に

「ずっとですよ?貴方が見ない様にしてるから見えないんですよ?」


「お前が持ってるそれは俺達捜査官のだ、どうしてお前が持ってるんだ!」


「それは簡単な答えですよ、貴方の仲間の方から貰いました!」

青年は清々しく答えた、軽い笑みを浮かべながら楽しんでいる様だ


「お前をこの場で拘束する、後はゆっくり口を割るまで追い詰めてやる」


男がそう言った瞬間に青年は目の前から消え男の背後に居た


「?!?!」

音も無く目に映らない速さで背後を取った青年に驚いた男は素早く距離を取り離れた


「判断が速いですね?直ぐに離れるなんて

なかなか戦い慣れしてるんですね?」


「お前が持ってた受信機を持ってたオッサンと俺は元々軍出身だからお前みたいな奴は見慣れてんだよ」


「あぁだからあの人は強かったんですね!」


「お前が貰ったって言ってた言ってるオッサンは元々俺の上官だから倒されねぇよ!」


「でも貰ったんだけどな?」


「なら証明するしかねぇよ?お前みたいなガキにやられる様なオッサンなら俺も勝てるからな!」


男は目にも止まらぬ速さで殴りつけた、青年はガードをした事で直撃を免れたが相当なダメージを受けた

直撃を避けた筈だが体にはその衝撃が貫通する程の威力があった


「どうした?一撃でそんなにやられてたら

オッサンとならもうお前死んでるぞ?」


「凄いですね!貴方の魔具は打撃特化ですか?それはタクティカルグローブ(ナックル)ですか?硬いですよね?軍事用ですか?」


「良く分かったな?俺はオッサンみたいに魔法戦闘より肉弾戦の方が得意でね!

グローブに力を集中させる事で普通の打撃より威力が増してるんだよ?でも良く一撃耐えたぜ?」


「さすが元軍人ですね!強さが普通の警察官のとは訳が違うはずですね!」


「だからオッサンがお前に負けない理由なんだよ?元とは言え軍人は常に命を賭けてるんだ!お前みたいなガキに負けるかよ」


「流石ですね?でもそんな方でも一瞬で

命は消えるんですよ?」


「そんなの知ってるよ?油断したら目の前には死が待ってるからお前には真剣に向かっているんだ」


男は構えてまばたきをした瞬間に目の前から青年が消えた!


「油断したら死、アナタは油断では無く隙を作ってしまったのが敗因ですね?

何が起きたか理解は出来ないでしょうね?」



男は何が起きたのか理解するよりも先に男は膝から崩れた、腹部には大きな傷口が内蔵も損傷した男は口からも血を吐いた


「何をした!」

男は声を出すのも苦しいが、青年に聞いた、聞く他に男の理解出来る方法が無かったからだ


「歩いただけです?それでアナタを切って終わり?単純な事なんですよ?貴方が理解出来ないのはまばたきをした時にはもう決着が着いていたからですね?」

青年の言葉も男には聞こえなくなっていた

暗く寒く息も苦しい、薄れ行方意識の中

家で待っている妻と子供が呼んでいた

意識が朦朧とする中で家族の元に帰ろう!

男は一歩また一歩と瀕死の状態で歩いて行った


「今日は天気良いから花を買って飾ろうかな、きっとあいつも喜ぶな」

男は地下水路に向かって歩いて行った、表情は何処となく幸せそうに1人で会話を楽しんでいる姿は端から見たら悲しく見えるが、彼にとっては自宅で待っている妻への思いが溢れていた



「ねぇ?貴方そろそろ子供が欲しいわ」


「そうだね、お互いに余裕も出来たしそろそろ作ろうか」


「ありがとう」

女性はそう言うと夫に抱き付き嬉しさを表した


「アナタ!子供は女の子だったわよ!」


「そうか!君に似てきっと優しい女性になるんだろうな!」


「そうね?アナタに似て人の為に動ける心優しいそんな女性になって欲しいわね」


男は後に駆け付けるフレインらに見つけられる

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