ファイルNo.2

次の日・・朝になりフレインが来たら自分の机の上の書類が無くなっているのを見た

フレインは西に軽く挨拶ついでにお礼を建前で伝えた 


西は週明けまで連休を取り今日から休みに入っている、山にでも行って週末を1人でゆっくり過ごす計画を西はしていた

※非番の時は警察でも魔法の使用は禁止されている


フレインは朝から魔法トレーニング場で先輩から戦闘訓練を受けながら魔法の練習をして1日過ごす、そんな事を考えていた


「先輩今日もお願いして良いですか?」


「おっ!良いぞ!また厳しく教えてやろうじゃないか!」

フレインが誘った先輩は元軍人だった為にフレインは毎回死にかけているが

その先輩を尊敬し魔法戦闘の技術を身につけようと頑張っている


午後になり特別捜査課に連絡が入った地方で殺人事件が発生した猟奇殺人である

課長からフレインに向かう様に命令が出た

急ぎ支度をして現場に向かった

向かっている途中で西が合流して来た?

フレインは驚いた!休暇を取っているハズの先輩が何故いるのか?

西は課長から連絡が入って駆け付けて来た事をフレインに説明し一緒に捜査する事に


首都から3時間あまり現場に到着し室内に入ると壁にはdevotion(献身的な愛)と書かれており遺体にはラベンダーがたむけてあった


西は遺体の周辺に痕跡が見当たらず争った様子も無い、記憶が破壊されており犯人は今まで続いている猟奇殺人事件の犯人による犯行だと断定し周辺捜査を開始した


周辺を捜査しているが魔痕も見つからず捜査は困窮する、フレインと西は

周辺聞き込み、情報収集を終わらせて本庁に戻った






魔法暦493年

のちにラベンダー猟奇殺人事件を起こす人間が生まれた

その人間は両親に愛情を注がれ、とても幸せな家庭であった5歳の時、家に居た両親は強盗に襲われ死んでしまった

その時彼は外で遊んでいた、その為に難を逃れたが帰って来て、両親の殺されている惨劇を見てしまった為に何かが心の中変化した


彼は孤児院に行く事になった

孤児院での生活がその後の彼を大きく変えていってしまった


孤児院では生まれながらに、親の手を離れた子供、親の育児放棄、

親から虐待、様々な理由で集まっていた

ただ子供には大きく過ぎる心の傷を皆が持っていた

孤児院は傷ついた子供達にとって安心出来る環境だった


先生と呼ばれる優しい女性が居る子供達は先生の事が好きで、いつも皆は遊んで貰っていた院長は院長先生と呼ばれていた


「○○君一緒に遊ぼうよ」

まだ来たばかりだが、一緒に遊んでくれる子供達が居るから皆が皆を支えながら生きていける世界

「先生?お花取ってきたの!先生にあげる」

「先生見て小さい虫さんが居たよ!」

「先生!洋服が汚れちゃったよ!」

「先生ロバートが棒で叩いてくる!」

笑顔が溢れ、常に賑やかな子達は

本当の家族の様にそして本当の兄妹の様に楽しく過ごしていた


だかある日を境に一変してしまったそれまで親の様に子供達を愛してくれていた院長が代わり、新しく来た院長は表向きは良き理解者を装っていたが、裏の顔は子供達を物の様に扱い挙げ句の果てに歳はもいかない、子供達を自分の欲を満たす為に、夜な夜な襲っていた。


ある夜先生が院長に襲われ犯されているのを見てしまった。

それを見た時に今までの思い出し優しかった両親と重なってしまった、家族を蹂躙する悪に対しては対抗するしか無い、そんな思いが彼の中で何かリミッターを外してしまった、近くにあったキャンドルスタンドを手に取り  夢中に犯してる獣(院長)の背後に立ったその時に涙を流しながら抵抗していた先生と目が合った先生は声を出さないが、口の動きが何かを言っている キャンドルスタンドを強く握りながら口の動きを読み取る事が出来た。 理解より直感が先に読み取らせた


「殺して」


先生は望んでいた、自分を汚したこの男

殺してくれる事を高く上げたキャンドルスタンドを力一杯に振り降ろした。

頭部を強く殴った事により鈍い音と共に後頭部は陥没し血が噴水の様に出ている。


先生は上に重なった院長を退けると、泣きながらありがとうと感謝を言ってきた先生は急に走り出し厨房に向かった

「○○君ごめんね、、、」

自分の喉に包丁を刺しそのまま死亡した。


夜の出来事だった事もあり子供達は誰も起きていなかった

朝になり院長と先生が死んでいるのを見つかった時の恐怖が襲ってきた

両親を殺した犯人と同じ人間になってしまった

冷静になった途端に涙が流れ嘔吐をしてしまい悪寒が走った

両親を奪った犯人とは違う、自分は先生が

望む事をした

汚される事を拒否した先生を自分の手で助けた

そう思い込む事で自分の行動を正当化しようと必死になった

見つかったら犯罪者になってしまうなら誰にも見つからなければ良い

後戻りが出来ないそんな心境が彼を殺人鬼へと変えてしまった


「先生はあの院長を愛して無かったから殺してなんて言ったんだよね?僕は間違ってない」


両親はお互いを愛し合ってたから殺されても幸せそうだったって教えられてたよ

そんな事を心の中で思っていた


彼はバレない為にと大量の藁を廊下や食堂など色々な所に置いて行った

その次に薪も用意して藁の上に次々と置いて行った

1人でやるには時間が掛かり焦る余り、寝室から誰も出て来れない様に扉の前には大量の荷物を置く事で扉が開けられない

孤児院で今日まで一緒に生活をしてきた

子供達との思い



日が昇ってきた時彼は火を付けた


少し離れた所から見ていたが、中からは

さっきまで一緒に過ごしてきていた子供達の叫び声、鳴き声、悲鳴が聞こえてきた

先生に助けを呼ぶ声は1つまた1つと聞こえなくなった

彼は自分に驚いていた、涙1つ出ない

自分の頬を触るが濡れていない

先生が死んだ時は涙を流せたのに、先生を

母親と重ねていたのだと気が付いただが、

子供達に対しては家族の様な愛を持って居なかっただから泣けないのか

彼は1人で理解していた、孤児院の業火は弱まり石の骨組みのみになっていた

屋根は焼け落ち、壁は崩れ、辺り一帯は焦げ臭かった

街からは煙に気が付いた人がそろそろ来るかも知れない

彼は行く当てもないが急いでその場を離れ

孤児院から姿を消した


彼は心に大きな傷を抱えたまま愛を求める



「パパママ・・・」

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