ハロウィンパーティー「誰がだぁれ?」



「兄ちゃん……本当にやるの?」

「ただの仮装じゃつまらないって言ったの、空君だよね?」

「そ、そうだけど! そうだけど! そっちの方向で、全力でギアをいれると思わないじゃん!」

「諦めよう、空君。本物のスタイリストがいたことを忘れていた僕たちに、非があるから」

「うん、光って童顔だからより可愛くなるよね。やばいなぁ、惚れちゃいそう」

「やめて? シャレにならないから。主に、下河に殺されるから」

「彩翔君と秋田君は綺麗系だよね」

「冬希さん、止めて。みーに笑われる未来しか見えない」

「……俺、絶対似合わないと思うんだけど……」

「そう? 秋田君はアイルランド人と日本人のハーフなんでしょ? むしろ、一番、似合っていると思うよ。綺麗って言葉じゃ、足りないね」

「……僕は知らないぞ。そんなこと言って、下河の逆鱗に触れても!」

「え? これ、俺が悪いんですか?」

「お、俺は……?」

「「「「「……」」」」

「お、おいっ! なんか言えよ!」

「いや、あのね、大國。流石の俺も無理なモノはムリというか。ゴリは元よりゴリというか」

「お前、ふざけんなよっ!?」




 10/31はハロウィン。ちょっとだけ、特別に騒いで。ちょっとだけ、誰かと距離を縮めることができる、そんな素敵な日だって思うのは、おかしいでしょうか?


 そんな日だからこそ――ほんの少しだけ、悪ふざけをしても、許してくれますよね?






■■■





「うぅ……冬君が、そんじょそこらの女の子より可愛い。海崎君と空、冬君にくっつき過ぎ! 離れて、ダメ! 今すぐ離れないと、ぶん殴る!」

「姉ちゃん、そこはお菓子をくれないと、イタズラしちゃうぞ、で!」

「空君、可愛い。あの、1日レンタルしても良いかな?」

「ひかちゃんも、可愛すぎてつらい」

彩翔あー君も、朱理もどうしてそんなに綺麗なのよ?! 女子の私に対する当てつけかっ!」

「「なんでよ?!」」

「……あの俺は?」

「「「「ゴリお化けっ?!」」」」

「お前ら、ふざけんなよ?! お菓子くれても、許さねぇからな!」

「私はクリ先輩の仮装、良いと思うけどなぁ。キャラが立ってて」

星伶奈せれな、それはちょっと目が腐っていると思うよ? それと今回のコンセプトは仮装じゃなくて、女装ね」

「海崎妹?! ケンカなら買うぞ! それに、星伶奈! キャラが立つは、褒め言葉じゃ無いから!」

「雪姫のバニーガールも可愛いね」

「ぴょん?」

「おい、上川?! 何、そこでゆーちゃんとイチャついてんだ、てめぇ?!」

「ぴょん?」

「上川がやっても、可愛く――」

「ぴょん?」

「やめろ! やめ……一瞬でも可愛いと思った、俺をぶん殴りたい」

「大國君、そこになおれ。ちょっと(拳で)お話合いしようね?」

「なんでだよ?! ゆーちゃんの目、人を殺せる目だから」

「はいはい、それぐらいにして。いきましょうね。皆さんの百鬼夜行を待ってますから」

「そこは音無ちゃん、ハロウィンって言ってよ!」

「ふふっ。楽しかったら、誰か紛れ込んでいても分かりませんものね」

「え……なんか、一人多くねぇか?」

「まぁ、良いじゃん。良いじゃん」

「兄ちゃんは、そういうトコ頓着しないもんなぁ」

「しろよ!」

「それじゃ、皆さん。声を合わせて、いきますよ。ちょっと悪い子のお友達に、お菓子をあげないとですからね。瑛真ちゃん、掛け声よろしくお願いします!」

「了解っ! それじゃ、いくよっ! せ~のっ!!」





「「「「「「「「「「「「Trick or Treat!!」」」」」」」」」」」」









 誰が増えても。誰かが紛れても、それって、たいした問題じゃですもんね。

 一緒に素敵なハロウィンを過ごしましょうね🎃


 by クソガキ団メンバー(17歳)より愛を込めて

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