HAND PAINT、MIND PAINT
子ども会のイベントは何をしようか? 気づけばいつもの面々が集まって首を捻る。別に必死になる必要は全くない。それでもみんな――目の前の彼は、一緒に悩んでくれる。
「やっぱり、これが良いかな?」
と保育園の卒業アルバムに載っていた手形アートだった。この写真には彼がいない。当たり前だけれど、一抹の寂しさを感じてしまう。
そして当日――。
「これが祭りの
ちびっ子達は思い思いに、手形をつけていく。それこそ、服についてもお構いなしで。楽しそうに、でも寂しそうに笑う彼を見逃さない。
そのために、ルージュを引いてきたから。
「雪姫?」
色を足す。私色に染める。他の誰にも染めさせてあげないんだ。
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