欠片03 砂漠あつい
あつい。
干からびる。
なんで、こんなくそ重いよろい着せられて、砂漠を延々と歩かされなくちゃならないんだ。
お偉いさんの護衛?
要人の警護?
崇高な任務?
誉れある職務?
そんなもん、もうどうでもいいよ。
オアシス見つけて、水のみたい。
木陰見つけて、涼みたい。
あー、あつい。
あついあついあつい。
「おい、うるさいぞ新人!」
へいへーい。
「何だこの新人。めっちゃふてぶてしい。誰が拾って来たんだ」
「ああ、そいつは、団長が拾って来たんだよ。町で団長に殴りかかったんだってよ」
「はぁ? 団長に! 団長の顔知らないやつとかいんのかよ馬鹿だろこいつ。かなうわけねーのに馬鹿だろ」
おい、聞こえてんぞ。
しょーがねーじゃん。
あの時は、団長が女の子にすごんでるよーに見えたの。
女の子が怯えて助けを求めてるよーに見えたの。
女の子の方が悪い子だって知らなかったの。
団長から財布すってたなんて、あの子勇気あるよなー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます