　しっ、死ぬかと思った。

　まじで死ぬかと思った。

　ただ魚釣りしてただけなのに、なんで海から半魚人が上がってくるんだよ。

　しんじらんぇね。

　魚にエサを食わすどころか。俺が餌になりかけたじゃねーか。

　うぉっ、こわっ。

　思い出したら体が震えてきた。

　鳥肌たつわぁ。

　もう釣りなんてやりたくねぇ。

　でも、部隊でご飯食べられねぇし。

　この間、団長ぶっちぎって、デートいこうとしちまったからな。

　俺達馬鹿者族は、お昼ご飯からはぶられてやんの。

　けど、困ったな。

　空腹すぎる。

　腹の虫が「ぎゅいぐるるるる」ほら、こんなんだし。

　誰か、俺にご飯めぐんでくれぇ。

　このままだと空腹で死んじまうよう。

「あの、よかったこれ」

　なんて思ってたら、女の子がやってきて、俺に弁当を差し出してくれた。

　えっ女神？

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