9話 嫁たちとハワイ旅行、海で遊ぶ


 千冬ちふゆのいたホテルをあとにして、俺は海へと戻ってきた。


 彼女の無事を知らせると、嫁たちはほっとする。


「そいじゃ! 思う存分あそびつくしますかっ!」


 真琴が元気よく宣言。

 

「だな」


 病人一人おいて遊ぶのは気が引ける。


 だが千冬は楽しんできてといっていた。


 気を遣うと、逆に気を遣わせてしまうからな。


 多分真琴はそれをわかって、自ら遊ぶのだと宣言したのだろう。


 意外と気遣い上手なのだ。


「えへへっ♡ どうどう、ぼくってば気遣いのできる可愛い嫁でしょ~♡」


「ああ、最高だな」


 真琴の髪の毛をなでてやると、えへへと笑う。


 自分から言わないともっといいんだが、まあ子供だからな。


「海じゃー!」

「その前に……貴樹たかき♡ サンオイル塗ってあげる♡」


 アンナがニコニコ笑いながら言う。


「あ、ぼくが塗るー!」「……わ、私も……貴樹たかきさんに」


 真琴と五和、JD組が真っ先に手を上げる。

 だがアンナさんが笑顔で首を振る。


「だぁめ、さっきマコちゃんたち勝負にまけたじゃない? ひなちゃんとあたしの番ね」


「「はーい……」」


 しょぼくれた表情で、レジャーシートの上に座る真琴達。


「さ♡ 貴樹たかき、塗ってあげるから、ほら、うつ伏せになって♡」


「いや別に自分で……」


「せんぱい! ぬらせてください! そのために、がんばったんです!」


 俺の知らないとこでバトルが行われていたみたいだ。


 むげにするのは良くないな。


「それじゃ……よろしく」


「「はーい!」」


 お姉さん組がニコニコしながらサンオイルを手に取る。


 ぴた……とアンナが俺の背中に手を置く。

 

 ぬるりとした感触とともに彼女の手が動く。

 ぬちゅ……ぬちゅ……と、わざとねっとりとした動きで、アンナが全身にオイルを塗っていく。


「アンナおまえ……なんかわざとやってない?」


「うん♡」


 いやうんって……。


「じゃそろそろ本番いきまーす」


「先輩、本番って……?」


 はて、とひなが首をかしげる。

 アンナは妖しく笑うと、自分の上半身にオイルを塗りたくる。


「「なっ……!?」」


 驚く俺とひなをよそに、アンナが俺の背中の上に、覆い被さってくる。


 ふにゅ……♡ と彼女の大きな胸が背中に当たる。


「せ、せせせ先輩!? なんですこのエロい店のプレイみたいなやつっ!」


「エロい店のプレイだから♡ でもぉ、ひなちゃんはどうしてそういうことしってるのかなぁ? ん~?」


「あ、いやそれはそのぉ……」


 アンナは俺に乗って、そのまま体を上下に塗りたくってくる。


 や、やばい……イケナイ店にいって、プレイしてもらってる感じがする……!


「さ、ひなちゃんもほらほら♡」

「う~……う~……」


 ひなは顔を真っ赤にしながらも、自分の胸にオイルを垂らす。


 小柄な彼女だが、胸の大きさで言えば他の女子達に引けを取らない。


「せんぱい……」


 俺の右腕を取ると、自分の胸の谷間に、俺の腕を挟み込む。


「ちょっ、ひなさん……?」

「……ごほーし、します……」


 おっぱいに挟んだ状態で、上下に扱きあげてきた。


 ぬちゅ……ぬちゅ……とまるで胸であそこを挟んでるみたいだ。


「あー、よく見るやつだ。夜のお店で!」

「……マコ、なんでしってるの?」

「勉強したから! あーあー、いいなぁ、ぼくもやりたい~! うう~!」


 JD組が俺のこの、謎のプレイを見ている……。


 アンナは背中に乗って体をこすりつけて、ひなが丁寧に、自分の胸を使って、俺の手足にオイルを塗りたくる。


「なんだ、これは……」

「ひゅーひゅー、お兄さんよかったね! これが日本の海なら大注目まちがいなしだよ!」


「……マコ、もしかして怒ってる?」

「へ? べつにぃ、怒ってませんけどぉ?」


 ああ、これは怒ってるな……。


 あいつ結構独占欲強いからなぁ……。


    ★


 そんなこんなあって海を満喫する俺たち。


 バナナボートのったり、水のかけあいしたり、ビーチバレーしたりと楽しんだ。


 すると真琴が、赤い顔をしてもじもじし出す。


「どうした?」

「お兄さん……ぼくトイレ」


「そうか。ホテルにトイレ会ったぞ」

「場所わからないよぉ。だからぁ、つれてって~♡」


 ホテルのフロントへ行けばわかるだろうが……。


 まあいいか。


 俺は真琴と一緒にその場を離れる。


 きょろきょろと真琴が周囲を見渡し、俺の手を引っ張って、離れた海岸地帯へとやってきた。


「真琴さんや、トイレではなかったのかい?」


「うん……ぼく、なんだか体がむずむずしちゃって……♡」


 真琴が俺に抱きついて、潤んだ目を向けてくる。


 はっはっはっ、と発情した犬みたいな、熱い、そして荒い呼吸を繰り返していた。


「お兄さんばっかりえっちぃことするんだもん……ぼくも……我慢できなくって……」


「だからっておまえ……外じゃないかここ」


「一回お外でえっちしてみたかったの! だめ?」


 駄目なわけがない。

 俺は真琴のちいさな唇に、自分の唇を重ねる。


「♡」


 真琴はうれしそうに俺にむしゃぶりついてくる。


「ちゅ……♡ ちゅぷ……♡ ちゅっ、ちゅっ、ちゅぷ……♡ んぅ♡ ちゅっ、ちゅっ♡」


 舌で、口腔内をねっとりとねぶってくる真琴。


 そのうち岩礁に手をついて、ビキニを少しずらして、俺を誘惑してくる。


 俺は真琴の体に犬のようにのしかかって、そのまま行為を始めた。


 真琴の甘いあえぎ声がさざ波によって打ち消される。


 俺たちは……頭がおかしくなるくらい、興奮していた。


 そして、やがて脱力して、砂浜に寝転ぶ。


「鼻血でそうなくらい、こーふんしちゃった……♡」


「見つかるかもって、こっちはヒヤヒヤしたぞ。声でかすぎるんだよおまえ……」


「お兄さんが上手すぎるのと、おっきすぎるのがいけないと思う♡」


 他人と比べたことがないのでわからんが。

 

 俺とやると、真琴や他の嫁達も、普段出したことのないような声を上げるよな。


 ひんひんとか、きゃんきゃんとか、それはそれで可愛い。


「あー♡ お兄さんってばー♡ もー♡ まーたおっきくしてるぅ~♡」


 俺のものを指でつつく真琴。


「またする?」

「あんだけやったのに……?」


「うん! だって早く欲しいもん、お兄さんの赤ちゃん♡」


 真琴が砂浜に四つん這いになって、お尻をふりふりしてくる。


「そんなに欲しいもんかい? 妊娠中は大好きなバスケできないんだぞ?」


「関係ないよ。大好きな人の、赤ちゃんだよ? 自分の何を優先してでも、大事な命だよ」


 そういうもんか……。


「子供を孕ませると負担になってしまうし、自分の時間を奪ってしまうってちょっと思っていたところがある」


「気にしなくて良いよ。お兄さんの子供産みたいって思ってるのは、ぼくらの共通認識だし。きにせずほら、種付けしてよ♡ ……あんっ♡」


 俺は真琴に覆い被さってまた行為を再開する。


 しかし……子供か。

 こんだけやってるんだから、そろそろ一人くらいできるかもしれない。


 いつになるかわからないが、覚悟はしておいた方が良いよな。


 まあ……多分まだ先だろうけど。


    ★


 海で思う存分遊び尽くした俺たちは、ホテルへと戻ってくる。


「千冬姉さんただいまー!」


 真琴が部屋に戻るなり、千冬の元へ行く。


 彼女はリビングのソファに座っていた。


 真琴をすり抜けて、真っ先に、千冬が俺の元へやってくる。


「たっくん……」

「千冬?」


 彼女は、泣いていた。

 ふるふると体を震わせている。


「お、おいどうした? 何があった……? 誰かにひどいことでもされたか?」


 強く彼女が首を振る。


「……違うの。できたの」

「できたって……?」


 千冬は最高の笑顔を浮かべて、俺に言う。


「……たっくんとの、赤ちゃん、できたの」


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【★読者の皆様へ お願いがあります】


カクヨムコンの読者選考が、7日までです。


選考通過できるか、正直わかりません。


できれば、通過したいです。


そこで最後のお願いがあります。


今日までよく頑張った、続きが気になる、今後も更新頑張れ。


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