嫉妬
人と深く接すれば接するほどほっとかれた時がつらくて。誰かと遊んでる時一人だと寂しくて。
だから彼氏とか作りたくなかった。寂しくなると、自分以外と遊ぶことに嫉妬するとわかっていたから。
私も混ぜてほしい。そしたら今回一緒に行けたはずなんだ。こんな思いをしなかったはずなんだ。
だけどその輪に入るのはタブーで、私は私をここに鎖で繋がないといけない。
一人蚊帳の外にいなければならないのだ。
入ってしまったら水面が歪むように既に出来上がった輪を崩してしまう。
彼氏と彼女が一緒だと気を遣われてしまう。
姫扱いはもう懲り懲りなんだ。私が中心のグループなんて嫌なんだ。
だから堪えないと。自分のこの感情で困らせてはならない。伝えてはならない。伝えるのは一番不適切な回答だ。
適切なのは耐えること。気にしてないよと振る舞うこと。
分かってはいる。実際にできてもいる。
でも寂しいという気持ちが堪えられなくて。大好きな彼氏と居ても優先するゲームがいざ一人だとやる気が出なくて。時間を大切にしているから絶対にふて寝なんかしたくない。でもだからと言ってやることもないから何も考えず寝てしまいたくない。
寂しさに気付きたくない。だから現実から目を背けたい。
別れたい。今まで通り一匹狼でいればどれだけ楽だろう。
だけど一生愛すると言ったから。離れないと言ってしまったから。絶対に許されない選択。結局用意されているのは一択しかない選択肢。
自分の気持ちから目を背けないと辛くて涙が出そう。でもここで一度経験しないと今後また辛くなってしまう。心を子供のままにはしておけない。人間であるから心身ともに大人にならなければならないのだ。
心に傷をつけないと。
辛いけど頑張らないと。
本当に愛してるから耐えないと。
私はもう二度と誰も裏切らず、自慢できるぐらいの人生を歩んでいかないといけない。
でも言ってしまえば全部被害妄想自意識過剰
でも昔のトラウマが私の行動に制限をかける。思考をネガティブな方向に引っ張っていく。
相手を困らせるな。
自分の本音を伝えるな。
最適解を示せ。
いい子を演じろ。
二重人格じゃない。ただ自分の考えが正解でないとわかっているからいい子の解答を考えているだけ。
人に伝えるときは相手が望んでいて、かつ正解であらないと友達ができないからそうしているだけ。
ただ彼氏だけは違う。私はほとんど本音を言っている。
そうすることを望まれているし、そうしないと心の空洞が塞がらない。どうしようもない寂しさに狂ってしまう。
でも困らせるのだけはダメだ。嫌われてしまうから。友人関係を壊す恐れのある行動をわざわざする必要はない。
だから飲み込め。その感情を鎮めるんだ。
だけど神様、その輪のすぐ側に、最も近しい位置にいることは許してください。
私はそうじゃないと死んでしまうので。
一端の学生の水たまり 烏賊蛸 @Ikamayo
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