第16話
「わかりました。用意が出来次第ここに持ってきますよ。因みに宝石ってどんな使い方するんですか?」
「宝石は聖獣の核の材料なる。本当だったら自分で確保するべきなんだが……ここから移動するわけにはいかないくてな」
聖獣?いや、聖獣っていう存在?概念?についてはわかるけど。それは転生前の地球の知識だ
この世界で聖獣なんていう存在の事初めて聞いたんだけど。
「ん?あぁそうか。人であるベルデには、
まず聖獣とはなんぞや?というところから説明する必要があったな」
そう言って大精霊が聖獣について説明を始めた。
簡単に言うと聖獣は大精霊以上の精霊等が眷属として生み出せる。そういった存在らしい。
それにしても大精霊以上ねぇ……
人間の一般常識
「何だったら私の加護を持つベルデも作れると思うぞ」
おーまじか!味方が増えるのは良いことだ。
ん?っていう事は初代国王が作り様々な敵を退けたっていうゴーレムって実は聖獣だった?
って思ったんだけど。どうやらそうでは無いらしい。
大精霊の加護だけじゃなく、俺が植物魔法・改
を使えるというのが重要らしい。
今度、宝石を持ってきた時に聖獣の誕生させかたを教えてもらうことを約束して大精霊の住処を後にした。
━━━━━
「それにしても、今回の件。裏に魔族が関わっている可能性が高いか…」
大精霊に改造虫を持ち込んだ犯人について質問をしたら、実行犯は人間だったが裏で人間を唆した黒幕がいる。その黒幕は魔族だと言っていた。
魔族は魔族以外の人類を奴隷か食料ぐらいにしか考えてないヤバい種族だ。
魔族は、その傲慢な性格から神々の怒りを買い
魔大陸と呼ばれるようになった大陸に閉じ込められてるって話だけど。
どうにかして魔大陸から出てきた?
いや、神を欺いて大陸の外に出るなんて芸当流石に……無理なんてことも無いか。
話でしか聞いたこと無い俺のイメージだけど。
なんか執念深そうだし。長命種って話だし。
大陸の外に出る方法の一つや2つぐらい見つけていそうだ。
「それに、魔族以外が魔大陸に出入りするのは特に制限されてないだろうし……」
何も魔族だけが悪って訳じゃない。
魔族以外にだってどうしよもなく欲深い連中はいる。
そういった連中が魔大陸に行き魔族と取引をして、こういった事件を起こしてる?
いや、魔族が他種族と取引、協力することは無いだろう。
あるとしたら、他種族を利用するって感じだな。
『広まっている魔族の話なんて過大に表現されているに決まっている』とか考えている奴が
何が目的か知らんけど。魔大陸に侵入した結果、奴隷にされて都合の良い道具として使われている。
う~ん。これが一番可能性高いかな?
まぁ、俺が考える事では無いか。
俺の仕事は魔族が裏で手を引いている可能性が高い。ということを伝えるところまで。
それ以降は他の人の仕事だ。
━━王城・国王陛下執務室━━
「魔族に、大精霊の加護か……どちらか片方でも超のつく大事何だけど……取り敢えず良い方の加護の方について詳しく教えて貰って良いかい?」
加護の詳しい説明か……
俺なら、聖獣を生み出せるようになるってのは聞いたけど。
一般的な加護の効果を聞くの忘れてた。
「加護に関しては神聖樹を救ったお礼として貰いました。従魔的な存在である、聖獣を生み出せるようになるみたいです。詳しくは後日教えてもらう約束をしました」
「それは、また特殊な能力だね。流石、大精霊の加護といったところか。良かったら精霊紋を見せてもらえないかい?」
精霊紋を全て見せる為に服を脱いでから出現させる。
「なるほど。詳しく調べたりせずとも、精霊紋だと分かる特殊な力を感じる。見せてくれて有り難う」
もう良いよと言われたので、精霊紋を見えない状態にして服を着る。
「数日後、王座の間で今回の件を解決したことに対する褒賞授与を執り行う事になると思うけど。その時も精霊紋を見せて貰っても良いかな?」
「かしこまりました」
やっぱり、こういう個人的な報告だけではなく
そういった事もしなきゃ駄目な感じか。
まぁ、仕方ないか。
「褒賞に関しては……その時の楽しみにしておいて欲しい」
そういうのって事前に打ち合わせされているものでは?
まっいっか。変なもの渡される事は無いだろうし。
無難にお金と爵位かな?
「かしこまりました」
「褒賞に関しては期待しておいて欲しい」
「ところで国王陛下。魔族の件なのですが…」
「あぁうん。聞かない訳にはいかないよね」
本来なら、そんな話聞きたくないな、と国王陛下の顔にはっきり書いてあるが、そこは諦めて貰おう。
「大前提として神聖樹は魔族にとって重要なものを封印する為に神々が生み出したものだそうです。そして、今回使われた改造虫を作り出す技術。あれは魔族由来だと大精霊が言っていました」
封印されているものに関しては流石に詳しく教えてくれなかったけど。
詳しく知ったところでって感じだし特に追求したりはしなかった。
神聖樹を救えなかったら魔族にとって重要なナニカが王都の隣で解放されていたと考えると
ほんとに神聖樹を救えて良かったよ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
読んでいただきありがとうございます。
植物魔法で目指せ!快適スローライフ 塩分過太郎 @rinyo89340141
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。植物魔法で目指せ!快適スローライフの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます