第14話 魚の座の力

『ペテルギウス聖騎士団』が剣を抜き、黒装束に攻撃を仕掛けた。

黒装束たちは持っていた三叉槍で騎士団の剣を受け止め反撃を行う。騎士はそれを避け戦争になった。

ケフェウスもピスケスに向かって走っていき剣を振り下ろす。

しかしピスケスはそれをいとも簡単に跳ね返した。

「んー?これがケフェウス君の力?

さすがにこれでやられるほどアクエリアス君は弱くはないはずだしねぇ」

「馬鹿にしているのか!」

「いやいや、そんな気はないんだよ。

ただ、ワタシはアクエリアス君がやられたのが本当に意外でね。騎士達には今まで勝ってた訳だし、ケフェウス君の力が強いと思ったんだけど。

ここまで素直な攻撃だとは。目からが出るよ。

うおだけにね」

「戦場でふざけた事を言ってんじゃねぇ!」

タビトはそう叫びピスケスに向かって物凄い勢いで走り、銃槍を振り下ろす。ピスケスはそれを避けた

「ふざけた事も言いたくなるよ。

そうでもしないとイカレちまうよ。

人の悲鳴、流れる血、転がる死体。これを真面目に全部受け止めてんのに、言動や行動まで真面目にしてちゃまともに戦えないだろう。気が滅入ってさ。」

ピスケスはそう言うと槍をタビトに向けた。

「けど確かに君の言う通りだね。

いつまでもふざけてたらそれもそれでんわな。

君たち、『アレ』の準備のをしてくれるかな?」


それを聞いた黒装束数人が騎士達から間をあけ何処かへ行った。

「逃がすか!」

黒装束を追いかけようとした聖騎士を残った黒装束が止めた

「何をする気だ。」

オリオンが当たりを警戒しているとピスケスは言った

「君たちもさすがにびっくりう天するはずさ。ワタシの能力を見たらね」

すると突然強風が起こった。

「なんだ!?後ろから突然風が!」

「これは、魔法か」

オリオン達が風に飛ばされないようにしているとピスケスは地面に槍を刺し飛ばされないようにしながら言った

お、賢いね。ワタシの能力と思い込むと思ったけど、これは確かに風の魔法だよ。

けれど、魔法道具によって通常の風魔法より魔力の消費を少なくしつつ強力な風を起こしてもらってるのさ。ワタシの部下たちにね。」

するとピスケスは槍を地面から抜き、構えた。

「だけどまぁ、少し弱めてもらってるとはいえ、村の人の家が飛ばされちゃ申し訳ないし、とっととワタシの。

うお』の力を見せてあげるよ」

そう言うとピスケスはオリオンに向かって突撃した

「馬鹿な!風はこっちからお前に向かって吹いている。お前には向かい風で不利なはず。」

「そう!それが常識だね。」

しかし、ピスケスは目にも止まらぬ早さでオリオンの盾と鎧を破壊した。

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