第5話 5億年以内にメイドに勝つ! そして、揉む!

そのスポーツジムはゴールデンジム。

24時間営業で格闘技レッスンもある。


ーーうひゃあ、歴史上の偉人でいっぱいだ。


ベンチプレスをしていたどデカいおっさんが話しかけてきた。


「お前が、有名なあんちゃんか!? 聞いたぞ! 天使のおっぱい揉みたくて1000年鍛えてるらしいな!」


うぅ……正解だ。反論できない。

はい、私は邪な考えを持った小物ですぢゃ。


「それでもあのクソ強い天使と闘おうとしてるんだ! 大したもんだぜ! 気にすんな!」


何か知らんがありがとう。


「俺の名はレオニダス! 宜しくな! ちょっと鍛えてやる」


レオニダス!?

某漫画で神に勝った人じゃん!

いろいろ教えてください!


そのまま、彼にジムの中にある格闘技用トレーニングスペースで個人レッスンしてもらった。


「そうか、そうか。見えない攻撃ね……こういうことか?」


すると、俺は目の前が暗くなり、地面に倒れていた……あの時と同じだ。


「すまねぇな。まぁ傷はすぐに回復するから許してくれ……つまりだな」


レオニダス曰く、

ボクシングのフックなどと同様に見えない位置から攻撃を放っているという。

相手の一部だけじゃなくて、全体を捉え筋肉の動きを見ろとのことだ。


できるのか?


いや、俺ならできる。

集中すれば、これまで1200年鍛えてきたことにより

 攻撃に転じた際の筋肉の振動すら感じられるようになった。


俺はレオニダスと週五日200年間スパーリングしてもらい、視界を広げることを意識した。


そんなある日、レオニダスは二人の男を連れてきた。

イケメンと怪しい髭のおじさん。

「佐々木小次郎と果心居士だ。小次郎は見えないところからの攻撃を得意としている。果心居士は術使い。これからは三人でやれば1000年くらいでなんとかなるはずだぜ」


マジか?


果心居士は俺を見て言う。


「ほう、これは大したもの。彼なら200年で術は覚えられます。以前に5億年。無の世界にいて、悟りを開いてらっしゃる」


小次郎は

「宮本武蔵殿から聞いております。誠に面白い存在……1000年間、共に鍛えていきましょう」

と言った。


ってか、佐々木小次郎も某漫画で神に勝っている!

よっしゃ! こりゃあ天使に勝ち確やないかい!


ただいま、1400年経過中。


続く

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