第3話 5億年、どう過ごすか編②(題名、微妙に変わっとる!)

今日は水色の髪をしたあのメイドが来る日! ワクワクさんだぜ!


そんな中、鳴り響くインターフォン。


キタキタ!


俺はドアを開けると……


「やっほー! 初めまして!」


おい! これは違う!

俺が指名したのは水色の敬語が似合うかわいいあのメイドだ!


「やっほー!」なんて言わない……でも、白と黄色の中間地点にある髪色。

パッチリの目に加え、かわいい感じの容姿に似合わない大きな……いやいや、何を考えてる。

とりあえず、かわいいし、おっぱいはデカいから



ホームラン級のMANZOKU


だ。


「希望してた子、別のところに行っちゃってさー。まぁ私で我慢してよ」


我慢も何も今まで彼女ができなかった俺からしたら最高だ。


「い、いいよ。これから4億9999万9800年、宜しくね」


「もっちろん! 途中でチェンジなしだよっ! わかった?」



当たり前澤社長だ。

こんなかわいい子と4億年なんて最高だろ?

まぁ水色のあの子は諦めよう。

この子なら性格も明るいし楽しく過ごせそうだ……しかし、次の瞬間彼女の顔つきが変わる。


手の小指側を下に向けて拳を握り、親指と人差し指を開いて拳銃の形を作り、


「バンっ!」


彼女の声と共にゴキブリが灰に変わった。


「ああーゴキブリ出ないって言ってたのに。後でホウサン団子作っとくね……そうだ! ちなみに私、めちゃくちゃ強いからね! 私に勝てるようになったらエッチなことしてもいいよ。でも、別にいいよね?」


お前はいったい何を言っているんだ?


そりゃあ、したいに決まっているだろうよ。

ハリと弾力のバランスが良さそうな大きなおっぱいとそれに似合わない童顔。

一年くらい何も考えずに揉みたい……チョメチョメしたい。挨拶がわりに一揉みだけでも……ダメ?


「あはは。おにいさん、ホント最低だね。ダメなものはダメだよ」


くそ、下心が顔に出ていた!


今日から勉強と一緒に格闘技も習うぞ!


神様に頼んで、その道のスペシャリストに鍛えてもらった。


「あはは。おにいさん、そんなに私とエッチなことしたいの? かわいい!」


毎日の鍛錬で俺は強くなったが……


「まだまだ早いなぁ。さっ、ご飯食べよ」


彼女はエッチなこと以外のサービスも120点くらいはある。

美味い料理に家事は完璧。

下界の大学に通っているから、その話も興味深く聞いてくれる。

その上で明るく話をすれば返してくれる。

4億年もあっという間に過ぎていきそうだ。


「ねぇ、お母さんってどんな人だった?」


彼女が俺に尋ねた。


「優しくて素敵だったよ」


そう言うと、彼女はにっこりと笑顔になって言う。


「いいなぁ。私、天使だからそんな存在はいなかった。羨ましい」


オレンジジュースを通過させているストローを噛みながら俺につぶやいた。


「4億年経ったら、人間になって貴方と結婚してお母さんになるのも悪くないね」


俺は期待に目を輝かせながら言う。


「じゃ、じゃあ! もしかして」


「だから、それは私に勝たないとだめぇ。早く勝てるようになってよね。ゲームですら私に負け越してるじゃん!」


残念!

そのおっぱいを……いやいや、余計なことは考えるな。

今は強くなることだけを考えろ……いや、毎日鍛えている俺にはわかる。

彼女は人間の範疇を超えている。

まさにアニメの領域にいる。

余計な考えずに鍛錬だ!


毎日何時間も彼女と楽しんだ。

彼女が来る前は下界の青春が楽しくて、たまにここの存在を忘れそうになっていたけど、今は違う。

彼女は俺に帰る理由をくれた。

俺が戻ると満面の笑みで迎えてくれて、互いのことを無邪気に話し合う。

まぁエッチなことはできないけど、寝る時は手を握り合って眠って互いに孤独を感じさせないようにしている。


そんなこんなでさらに1000年が経った。


1000年間、格闘技を習っていたのだから、

刀などの武器なしでも大きな岩を真っ二つに斬れたり、銃弾もかわせるようになっている。


確実に鬼と闘ってるヤツに勝てるレベルはある……うん、これならさすがに勝てるだろ!


俺は自信満々で彼女に挑んだ!


「え? 別にいいけど、手加減なしだよ」


しゃあ、どっからでも来い!


そして


……あっさり負けた。


どんだけ強いんだ!

チート過ぎるだろうよ!


続く

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