第2話 5億年間、何しようか編①
俺は怪しいガキの言うように5億円ボタンを押す。
すると、別世界に移動し始めた。
「聞こえますかー?」
ガキの声が聞こえ始める。
「聞こえるけど、何だこの世界は? 何もねぇじゃん」
俺がガキの声がする方に向かって答えたら、
「ないことないですよ。前を見てください」
って返してきたから、前を見る。
「ん? プレハブ小屋?」
1キロくらい先に割と大きいプレハブ小屋が見える。
「はい。プレハブ小屋です。そこに行ってください!」
まぁこれから五億年あるんだし、1キロくらいちょうどいい暇つぶしだ。
歩いて、プレハブ小屋のドアを開けると……
中は果てしなく広がっていて、古いものから近未来までのゲーム機がたくさんある。
「なんじゃこりゃあ?」
「はい、今、別の神とどうやれば人間が5億年、狂わずに過ごせるかって実験をしてましてですね……好きなものを食べて、好きなことをしてもらおうと考えました。私に言ってくれたら、足りないものは一日くらい待ってもらえば配達員が補充しに参りますので、お願いします」
す、すげぇ!
でも、今日はいろいろあって疲れた。
とりあえず、眠りたい。
「ベッドはあるよね?」
「もちろん、シ◯ンズ社製の最高級ベッドです」
「すげぇ……高級ホテルで使われてるベッドじゃん。うん、了解。シャワー浴びて寝るわ」
俺はシャワールームに向かう……いや、そこはどデカいバスルームで岩盤浴、ゲルマニウム温浴、70種の薬膳風呂などがあって、健康施設なんかより広い。
「これも狂わないため……ね。今日は普通でいいや」
「あ、ちなみに清掃の必要はありません。いつでも清潔、新鮮な状態で、ご用意します。プールもありますよ」
プールか、、、今日はいいかな?
でも、いい運動になりそうだ。
ゆっくり、風呂に入った後、疲れていたらしく3日くらい寝たらしい。
ベッド横にあるメーターが3日分減っていた。
「えっと? 神様、ちょっといい?」
「はい」
「俺はこの世界で歳をとるのか?」
「いえ、不老不死で脳も身体も赤ちゃん並みに物事を習得します」
「そうか……ちょっとプールで泳いで考えてること整理してくるよ」
「あっはい、了解しました」
俺はプールに行って心肺機能が鍛えられ、熟睡できそうなクロールをひたすら泳いだ。
昔、スイミング教室で先生が教えてくれたことを思い出しながら、ひたすら……。
何時間か泳いでサウナに行き、考えをまとめる。
まず、欲しいものを脳内で箇条書きしよう。
・もう一度、大学に入り直したい!
赤ちゃん並みに習得しやすいなら、これ以上のものはない。
やはり長い期間過ごすなら、もう一度勉強し直したい!
・どこまで体力が向上できるのか試したい。
自分だけのスポーツジムを作って欲しい。
とりあえず、この2点を頼む。
信じられないが、神様が言った通り一日で全てが完了した。
無限の時間を使った勉強と筋トレとゲームの毎日。
最初は小学生レベルの問題だったし、体力も全くなかった。
けど、5年くらい経つと高偏差値の高校をクリアできて10年後には東大に合格できるレベルで、体力もフルマラソンを3時間で完走できるくらいにはなった。
「大学に行きますか?」
もちろん、行けるなら行きたい。
「じゃあ、いいですよ。好きな大学の試験を受けてください。その世界で普通の大学生や大学院生として生活していただいて結構です。ただ、毎日、ここに帰ってきてくださいね」
これは本来ならフラグってヤツなんだろうけど、俺はそんな面倒なことしない。
神様との約束通りに行動して四年間の大学生活を何度も繰り返し楽しんだ。
そこで仲間もできたし、彼女もできた。
青春を何度も謳歌し、いろんな大学で文系理系問わず、いろんな勉強をした……しかし。
「すごい! 今日で200年経ちましたね! この勢いで五億年目指して頑張りましょう!」
……やっと250万分の1やっぱり長すぎる!
うーん、この生活は悪くないんだけど、ここに戻ってくるための理由的なものが欲しい。
「神様、二ついい?」
「はい、何でも」
「次は医学部に行って人の役に立ちたい。別世界で医者として活動させてほしい。そして、ここにメイドを呼んでほしい」
「あ、いいですよ。天界に住む誰かに頼んでおきますね……あと、ここに意識だけでいいので毎日帰って来てもらえたら大丈夫なので別世界で就職しても構いません」
大丈夫なんだ……じゃあちょっと我儘言っちゃおう。
「メイドだけど……かわいい人がいいなぁ。水色のショートカットで……胸が大きくて……」
「あ、はい。大丈夫です。あの方みたいな人……うん、正確に言うと人外なんですが、呼んできます。まぁその点もご安心ください」
「ありがとう……」
ありがとう……なのか?
本当にあのキャラそっくりなメイドが来るのか?
次回に続く?
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