5億年ボタン押すしかねぇ!o(`ω´ )o
かまぼこの素
第1話 命を狙われてる!? ってか、俺に関係ないじゃん!
俺の名前は中元ヒカル、大学を卒業してからフリーターやってる。
母さんは俺が18の頃に亡くなった。
親父は偉い人らしいけど、あまり会ったことないから、よく知らない。
でも、大学卒業するまでのお金だけは工面してくれたから感謝はしている。
ん? スマホから着信だ。
「ぼ、坊ちゃん」
誰だよ? 聞いたことない声だ。
「すみません。どなたですか?」
「な、野村組若頭の美濃部です」
いや、知らない人、、、ってか、野村組ってヤバいところじゃん!
「組員のクーデターです、、、今すぐ、そこから逃げてください!」
「え? 急にそんな、、、」
「あいつら、坊ちゃんを、、、」
そのまま、電話が切れた。
おいおい、今の状況が理解できないぞ。
俺は殺される、、、のか?
逃げないと!
って、5000円札しかない。
新幹線にすら乗れねぇ!
俺はもう死ぬ?
いや、死にたくねぇよ!
「すみません、ちょっといいですか?」
「うるせぇ!」
俺は怒鳴ると、相手は萎縮しながら言う。
「すみません! ごめんなさい! ちょっと困ってそうな顔をしていたので」
まだ、子どもじゃん。悪いことしたな。
限度額ギリギリまで萎縮した彼を見て、俺は反省した。
そして、俺は言う。
「え、いや、こっちこそごめん。何か用?」
普段なら、こんな怪しい人間なんて相手にせず、去っていくだろう。
でも、今日は少年の瞳から誠実さが感じ取れ、ついつい話しかけてしまった。
「あの……お金あげますよ」
え? それが今の俺にとって一番の問題だ。
話を聞こう!
「どういうこと?」
「はい、このボタンを押してください」
少年はボタンのようなものを差し出した。
「はぁ? 何これ?」
「これをポチッとするだけで100万円がボタン下の差し出し口から出ます」
ますます、理解できない。
そんなおいしい話があるかよ。
「試しに押してみてください」
ガキが! どうせ殺されるし、嘘だったら怒鳴り散らしてやる。
ボタンを押すと一瞬だけ体に電流が走る。
ビックリして声を出してしまうが、次の瞬間、本当に100万円が出てきた。
「マ、マジかよ」
偽札じゃない。。。
よし、この金で逃げよう!
「百万円で足りますか?」
ボソッと少年は呟く。
こいつ、俺がどんな状況か気付いてやがる。
「安全は保証します。次は五億にチャレンジしませんか?」
ぬぬぬ!
五億"円"ボタン、押すしかねぇ!
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