第191話 事前情報ゼロのボスバトル。–G–
孔雀の様なカラフルな二本の触角を携えたモンスターは、ワシの羽で高速に飛び回り、両手に持った巨大なハルバードで重く、早い斬撃攻撃を繰り返し、グリーンエースをほんろうしていた。
え? どういうこと?
なんで、モンスター同士が戦っているの?
『なんじゃこりゃー』
『モンスター同士が戦っている』
『一匹はグリーンエースだよな? もう一匹は新モンスターか?』
『ケンカしてるし』
『わけわからん』
『あ、グリーンエースのヒゲがからまったw」
『いい加減、ヒゲ剃れよグリーンエースw』
観客モードは大賑わいだ。
俺もわけがわからなかった。本当にどう言うことだ?
無表情がウリの
『ねぎっこ』として、俺たちと一緒にゲームをやっている
「パンパカパーン!
これから
「な……なんだって—————!! いったいどれだけの変更点があるのだ??」
相変わらずのノリノリで可愛く演技をする
「さっきも言ったけど、
だから
「うむ、だから仲の悪いモンスター同士が遭遇すると、バトルが勃発することもあるのだ」
「モンスターのバトルに介入してもいいし、見学するのも自由。すべてがプレイヤーの自由ダヨ!」
「モンスター同士の戦いで敗れたモンスターからも素材を拾えるから、戦わずにレアアイテムをゲットすることもできるのだ!」
『なんだってー!』
『おいおい、どんだけ新情報出てくんだよw』
『しかし本当にすげーな、作り込みがやべー』
『てことは、このままバトルを見学してたら、負けた方のレア素材がゲットできるかもしれないってことか?』
『この様子だと、グリーンエース負けちゃいそうだな』
『ってことは、運が良ければ〝
『美味しいなw』
『ある意味、初心者救済って感じもしますね。今まではレアアイテムは強いボスを倒すのが必須だったので』
『あー、そう言った面もあるのか』
『よく考えられてるなー』
観客モードの書き込みは大賑わいだ。
俺も
そんな俺たちに、
『
『フーちゃんは正義の味方なのだ! グリーン=エースをいじめている、ゴキブリ触覚のグリフォンをぬっころす!』
言うが早いか
キラリン! ザクリ! ウィィィィン! ザシュザシュザシュシュシュ!!
〝フーター〟は、触覚グリフォンの喉元に黄色く輝くクナイ突き刺すと、すかさずワイヤーを巻き取って、細剣の高速百烈突きをお見舞いする。
『グァ!』
触覚グリフォンは、たまらず後ろに飛び退いてフーターと距離をとった。
『さすが、フーターやっぱり戦うよな!』
『しかも、新キャラに真っ向勝負!』
『さすがフーター! 俺たちにはできないことを平然とやってのける!』
『そこにシビれる!』
『あこがれるゥ!』
観客モードは〝フーター〟の電光石火の攻撃に大賑わいだ。
「今、〝フーター〟が戦っているのは〝ブラック=ホウセン〟!
三国志の武将、呂布をモデルにしたモンスターだよ♪」
「うむ。
『呂布かー、どうりで』
『Three Kingdoms is good!』
『グリーン=エースは関羽がモデルだしな、敵対するのも当然か』
『これはさすがの〝フーター〟も苦戦するんじゃないのか?』
『攻略情報ナシだろうしな』
『This looks interesting!』
『頑張れ〝フーター〟!』
『〝ねぎっこ〟も!』
『あとついでに〝ロンリー〟も頑張れ!!』
海外からの書き込みだろうか? 英語の書き込みもちらほらと混ざり始めている。視聴者もすでに三万人を超えている。
ちょっと、緊張してきたかも……?
「ウチ、先月まで開発スタッフだったから、〝ブラック=ホウセン〟の攻略法も知ってるし。聞いときたい?
「いえ! せっかくなら実力で倒したいです!
俺が答えると、
「そう言うと思ったし! じゃあ、作戦は
「りょーかいのすけ!」
俺は、謎の業界用語で力強く返事をすると、
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なかがき
ここまで読んでいただきめっちゃうれしいです。
一ヶ月にわたる休載、まことに申し訳ありませんでした。毎年この時期は、公募に挑戦しておりまして、今年もそれに集中するためしばらく連載をお休みしておりました。
無事、公募作品の投稿が完了しましたので、連載を再開した次第でございます。
昨年の公募で投稿した作品は、惜しくも最終選考で落選してしまったため、今年こそはと、執筆にはげんでおりました。
なお昨年の作品は、カクヨムに転載をしておりますので、興味がある方はご覧ください。
イカロスのプロペラ
https://kakuyomu.jp/works/16817139556544172562
ドローンをテーマにした、中学生の部活動のお話です。
児童文学で、かつ主人公が中学生の女の子と、本作品とはかなりテイストがかわりますが、ご興味があるかたは、ご覧いただけると幸いです。
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