第176話 100%中の100%!!!
「
え?
俺が?
仲介人?
アカデミー俳優とのビッグビジネスの??
「ええええ!?」
俺は思わず叫んでしまった。
「無理ですって!
「大丈夫です。なにも難しい話ではありません。
というか、私もFUTAHOの仕事のオファーの決定権はありません。
決めるのは
マネージャーの私がやっているのは、先方への事務的な作業のみですので」
尻込みする俺に、
その言葉に弁護士の
「先方とは、金銭面の話は別の席で行うむね、了承を得ています。
金銭の話は双方、代理人を立てて行うべきでしょう」
弁護士の
「というわけで、
やるかどうかは
うーん。それならどうにかなる……かな?
俺はチラリと
「にゃはは! 髭が剣にからまってるのだ!!」
『NYAHAHA! 〝Green Ace〟 is in big trouble!
(にゃはは! 〝グリーンエース〟がめっちゃ困っている!)
VRゴーグルをかぶった
その姿を見て、俺は気になったことを
「普段、仕事のオファーをするのは、FUTAHOさんにですか、それとも
会話の意味が解らなかったのだろう、弁護士の
「そっか……てことは、フォレスト・フォースマンのもとに、FUTAHOスイッチを切った状態で合わせることになるんだ……」
その声は、クールボイスなキャリアウーマンモードでもない、ロリロリボイスなコジローモードでもない、とってもフラットな声だった。
「
それで構いませんよね、
俺の申し出に、
「あの……さっきから何のことやら話が見えないのですが……」
事態を把握できていない弁護士の
「どうしよう……スイッチを入れてない
「どうしよう……」
両手を顔に当てて、表情は見えないけれど、ちょっと声が震えている。
俺は、思ったことを
「フォースマンの楽屋に行くかどうかもふくめて、
Finish!
OverKill!
OverKill!!
『ah! It's too bad!!』
(あー! 惜しい!!)
「やっぱり〝陰陽導師〟がいないと、トリプルオーバーキルは難しいのだ」
『I agree. Next time, let's try "陰陽導師"』
(そーなの? じゃ、次は〝陰陽導師〟で挑戦してみよっかな)
「りょーかいのすけ! それじゃあフーちゃんは久々に〝インファイター〟をやることにするのだ!」
うん。このままじゃ、
俺は慌てて
「
「? にゃに? スーちゃん」
「大事な話があるんです」
「りょーかいのすけ!! ごめーん、フォーちゃん。
フーちゃん、なんかこれから大事な話を聞く必要があるのだ」
『Hmm, being an adult is hard』
(ふーん、大人ってタイヘンだね)
「そーなのだ。大人のおねーさんはイロイロと大変なのだ」
『roger that. See you dear. Fu-chan』
(了解。じゃあ、またね。フーちゃん)
「またねー。フォーちゃん」
「おまたせー。スーちゃん、どーしたのだ? 大事な話しってにゃに?」
「えっと、フォレスト・フォースマンが、
「いかにゃい!!」
「今度は楽屋ですし、カメラも回ってないですよ?」
「いかにゃい!!」
「いきなりキスしたことの謝罪かも知れませんよ?」
「いかにゃい!!
フーちゃんセクハラおじさんとは、絶対にあわにゃいもん!!」
「……え? あわにゃい……もん??」
弁護士の
そりゃそうだ。今、ここにいるのはカメラの前のクールでミステリアスなFUTAHOじゃない。
100%プライベートモードの
「フーちゃん、今日はもうFUTAHOはおしまい! 閉店ガラガラなのだ!」
「はい、FUTAHOさんは今日はおしまいです。
「……え?」
途端に、
「大丈夫です。安心してください。もし、あのセクハラ野郎が変な気をおこすようであれば、今度は俺が、トリプルオーバーキルをかましてやります!!」
俺は、こぶしをポキポキと鳴らしながら、とびっきりの笑顔で物騒なことを言い放った。
「スーちゃんが、助けてくれるの?」
「はい!!
「…………………………じゃ、行く………………………………」
「フーちゃん……スーちゃんが護ってくれるなら……フォースマンに……会っても……いいよ!」
「はい! 何があっても絶対に
俺は
俺は、パパのように胸を張った。
なにがハリウッド俳優だ!!
なにがアカデミー俳優だ!!
あんなの単なるセクハラ親父だ!!
全く根拠がない自信だけど、でも覚悟だけは本気の本気だ!!
100%中の100%だ!!!
「わかったのだ。フーちゃん、フォースマンにもう一回会うのだ!」
そう言うと、
「あ、スイッチは切っていいですけど、服はちゃんと着てください!」
「パンツをはいても負けじゃない?」
「負けじゃないです! てかパンツをはかないと危険が危ないです!!」
「そーなのかー。じゃ、フーちゃん服だけFUTAHOに着替える!」
そう言うと、
パンツもブラもつけていない、完全なすっぽんぽんだ。
俺と
「コラ!
「ちょっと!
俺は、完全にプライベートに戻ってしまった
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