第167話 限界突破のゼロ距離発射!-G-
俺は努めて冷静に、切り札の魔法を使用した。
〝
今の暦は、〝
ついさっき切り替わった〝
今なら、暦の運で、4倍の80%回復だ。
さらに、俺は努めて冷静に、〝
合計160%! 限界突破回復だ!!
ダンスシャーマンの魔力ゲージの最大値は40。
つまり40×160%で、魔力ゲージは64回復する。
さあ、これで準備は整った!
「Hey!〝フーター〟 carry me to Bakeneko!」
(フーター! わたしをバケネコの所まで運んで!)
「りょーかいのすけ!」
「Summon! "Undine & Sylphide!"」
(召喚! ウンディーネ&シルフィード!)
魔法陣の中からは、青色に発光する正二十面体と、緑色に発光する正八面体が「ずずずずっ」とせりあがってきて、ひとつに融合していく。
ギラギラと銀色に発光するミラーボールのような姿。
〝融合精霊オーロラエクスキューション〟だ!
「I'm going! Special Moves!! Synthetic spirits! Aurora Execution!!」
(いっくよー必殺! 融合精霊! オーロラエクスキューション!!)
融合精霊オーロラエクスキューションは、ヒュンヒュンと高速回転して、絶対零度の氷の針を、シルバー・プリンセスの頭部に全弾HITさせていった。
Finish!
Overkill!
Overkill!!
Overkill!!!
『えげつねえw』
『ほぼ体力マックスからのトリプルオーバーキルかよ!』
『これが巌流島チャンネルでコジローの言ってた最大火力か……』
掲示板は大賑わいだ。
『でも、これ、ロールバック案件じゃねw』
『いえ、ロールバックはかからないでしょう』
『だな、そもそも機動力のないダンスシャーマンが、オーロラエクスキューションを根本であてるのが無理ゲー』
そう。本来、オーロラエクスキューションは、全方位型の拡散攻撃だ。
だけど攻撃をめり込ませて当てることで、単体の敵にちょっとエグイくらいの大ダメージを与えることができる。
でも、動きの素早いシルバー・プリンセス相手に、融合精霊をゼロ距離発射することは、機動力に乏しいダンスシャーマン単体では不可能に近い。
『なるほどねぇ。ロンリーの拘束とフーターのワイヤーガンでのアシストがあってのこのダメージか……』
『それに4倍〝
そう、このオーロラエクスキューションは『召喚Lv.3』。
魔力ゲージを限界突破させないと使うことが出来ない、禁断の融合精霊だ。
ダンスシャーマンが、召喚する4種類の精霊は、それぞれ消費するゲージ量が決まっている。
正四面体のサラマンダー :消費魔力4 単体魔法攻撃
正六面体のグノーム ;消費魔力6 範囲攻撃
正八面体のシルフィード :消費魔力8 ホーミング攻撃
正二十面体のウンディーネ:消費魔力20 単体回復魔法
これらの精霊の威力を、Lv.1~3の間で柔軟に威力調節ができるのが、ダンスシャーマンの強みだ。
雑魚敵は、単体魔法のサラマンダーLv.1で魔力ゲージを節約したり、グノームLv.1でまとめて蹴散らす。
そしてボス戦の時は、Lv.3の最大火力をぶっぱなす!
シルバー・プリンセスの最初の攻撃、あと、さっき
サラマンダーLv.3(消費魔力12)と
シルフィードLv.3(消費魔力24)を掛け合わせた、
融合精霊アトミックLv.3(消費魔力36)。
ダンスシャーマンが単体で使用できる最大火力の攻撃だ。
でも、〝
シルフィードLv.3(消費魔力24)と、
ウンディーネLv.3(消費魔力60)を掛け合わせた、
融合精霊オーロラエクスキューションLv.3(消費魔力84)。
これこそが、
『なるほどな、だからコジローは巌流島チャンネルで「理論上は」って念を押してたのか』
『まさにロマンw』
『そのロマン技を実装初日に決めてくるとわなー』
『開発涙目w』
『しっかしこの
『知らねw』
『謎がふかまるなー』
そう、本当に
「Already! It was great fun! Thank you, 〝フーター〟〝ロンリー〟」
(ああ楽しかった! ありがとう、〝フーター〟〝ロンリー〟)
「こちらこそ、とってもたのしかったのだ!」
「Me too.」
(私もです)
「Then play again, bye-bye!
(そんじゃ、また、遊んでね。バイバイ!)
そう言うと、
どこかで聞いたことある声……なんだよな。
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