第129話 ゼロ距離のお出かけ準備。
俺は、駅前で
陽が落ちてきて、急に気温が下がったみたいだ。出かける時には暑くって仕方がなかった厚手の上着がちょうどいい。
俺は、信号待ちのあいだに、スマホを取り出すと、バッジがついた
やった、〝
これで、しばらくは〝
(コロちゃんの漆黒のカードみたいに『利用制限無限』とはいかないけれど……)
帰ったら、早速〝
俺は軽い足取りで、家路についた。
「ただいまー」
「おかえり」
「おかえり」
「おかえり」
「おかえり」
「おかえりー」
2階から、父さん、母さん、パパ、ママ、そして
……あれ?
いつもなら、真っ先に階段から降りてきて
俺は首をひねりながら、階段をトントンと登って2階のリビングに行く。
そこには父さんとパパが、Switchでなんだかレトロなアクションゲームを遊んでいて、母さんとママ、そして
「ちょ、
「はっはっは」
「ドラム缶から出てきたバーベキュー、
「大会が近いから遠慮しておくよ。今はササミ以外は口にできないんだ」
「ゲームなんだから、関係ないでしょ!」
うん。なんだかわかんないけど面白そうだ。今度一緒に遊んでみよう。
でも、今はそんなことよりも、
「
「え? じゃあ、明日からの取材旅行も……」
「うん、いけなくなったってこと」
なんでも宿泊にはグランピング施設を利用するらしい。
8人までは料金が一緒ってことで、俺と
「そっかー。残念。でもー
「かわりに誰か誘います? 例えば……
「え!? た、たたたたたたたた
「た、
「そうなんですね。ゴールデンウィークなのに、大変ですね」
「そ、そうだ! 代わりに
「わかりました。ゴールデンウィークは、ずっとゲームって言ってたんで、せっかくなんで誘ってみます」
俺はスマホから携帯を取り出すと、コロちゃんに電話をかけた。
プルルル……プルルル……プルルル……。
「あ、コロちゃん? 今帰ってきたとこ? 俺も今帰ってきたところ。急なんだけどさ、明日からキャンプ行かない?
ピッ!
俺は電話を切ると、
「オッケーだそうです。楽しみだって!」
「そっかー、良かったー。
「俺じゃなくって、
「そこがいいと思うのー。スーちゃんは、
「ちょ、やめてください……」
「ふふふ、謙遜しちゃってー」
俺は、
コロちゃんと
コロちゃんに、俺と
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