第107話 よく見ると一人足りないグループLINE
キーンコーンカーンコーン
校庭にチャイムが響きわたる。
「……それじゃあ
「わかったー。
「は、はい……」
俺と
校舎を出て、
裏門には長い長い階段があって、下までおりると県道に出る。
「俺は自転車通学だから、ここで」
「……はい」
そう言うと、
「あ、あの
「え……あ、はい」
「だったらさ、パーティー組んで遊ばない?」
「え? いいんですか??」
「もちろん!
「〝シフト〟……です」
「しふと……? ああ、苗字からか」
「はい……あと、プログラム用語からとりました。……シフト演算なんですけど、しらないです……よね?」
「知っている! てか俺もそっからとったから。論理演算からとって〝ロンリー〟」
「え!
「マーチだよ」
「ええええ!! じゃ、じゃあ……ひょっとして、あの〝フーター〟とも、お知り合いなんですか?」
「うん。〝フーター〟は、俺のおねーさんだよ。今日も帰ったら一緒に遊ぶ予定」
「えええええええええええええええええええ!!
あ、あの天才プレイヤーの〝フーター〟が、おねーさん!? す、すごい!!」
ちょっとビックリするくらいの声量だ。
「あ、あの……今日、
〝フ、フーター〟にどうしても会いたいんです! お願いします!!」
「ちょ、ちょっと待って、聞いてみる」
「お願いします!!」
(気のせいか、前にもこんなことあった気がする……)
俺はポケットからスマホを取り出した。そして家のグループラインで質問してみることにした。
よくよく考えたら、〝フーター〟の正体は
俺は、生来の事なかれ主義な、
すると、
パパ 『ほう!
母さん『すごいわねー』
父さん『
ママ 『
俺 『はい。話してません』
ママ 『なるほど……
ママ 『
パパ 『大丈夫だ、問題ない』
知らない人から見たら、さっぱり意味のわからない怪しい会話がやりとりされている謎のグループラインは、最後に
そのスタンプは、金髪ロン毛の男の顔面ドアップで、「大丈夫だ問題ない」と自身満々に言い切っていた。
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参照リンク
https://store.line.me/stickershop/product/1083391/ja
https://word-dictionary.jp/posts/850
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うん。悪い予感しかしない……。
そして、その俺の予感は、奇しくも当たってしまったんだ。
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