第93話 ゼロイチなオンオフスイッチ。
「やったね! スーちゃん! ムーちゃん!!」
俺は、VRゴーグルを外した
うん。ハイタッチなんてする前に、とりあえず腹巻のように丸まってしまって、むきだしのもろだしになっているおっぱいとここには書いてはよろしくないところを隠してほしい。
「
同じことを思ったんだろう、
「おぱんちゅ丸出しのムーちゃんには言われたくないなっしー!」
と、裏声を使って刀剣マニアの妖精の声真似をした。
「え! ……キャ!!」
「
「え? えっと……」
俺が適当にはぐらかそうとすると、
「スーちゃんは、ずっと見ていたなっしー!」
と、刀剣マニアで家具にも詳しい妖精の声真似でぶっちゃける。
すると、
「
と可愛く言った。
「あ、え……そ、そそのゴメンナサイ!」
「あは! じょーだんじょーだん! ちょっとからかったダケダヨ!」
「ちょ! やめてください」
俺は、困った時についつい出てしまう口ぐせを言った。すると、
「きゅーんん! かわーーいー! たまんなーいーー!!
カワイイおぱんちゅをはいた甲斐があったヨ」
え? どういうこと??
俺が首をかしげていると
「そんじゃ遊びはおしまい! そろそろ仕事のスイッチを入れますか!
と、言った。
「はい。まだ、ひとりじゃ心配なのでお願いします」
俺が
「じゃ、フーちゃんはその間に素材集めをやっておくのだ!」
「そんなヒマあるわけないデショ!
「わかりました!」
「じゃ、着替えてくるからヨロシクー!」
そう言って、
それから、3分くらいたっただろうか。
プルルルル……プルルルル……。
部屋の電話が鳴った。
「はい」
『もしもし……FUTAHOさんのマネージャーさんですか?』
「あ、はい、俺は見習いですけど……」
『そうですか……じゃ、FUTAHOさんにお伝えください。このあと、どうやら朝方にかけて雨が降りそうなので、撮影を巻きでお願いしたいんです。すぐに現場にもどっていただけますか?』
「は、はい!! すぐに伝えます!!」
『お願いします! みんなもうスタンバッてますんで!!』
「わかりました!」
ガチャン!
大変だ! すぐに
俺は大急ぎで
するとそこには……。
黒レースのとっても大人っぽいパンティをつけて、同じくとっても大人っぽいガーターベルトをつけて、同じく黒レースのとっても大人っぽいブラジャーを、今、まさに、つけようとしている瞬間の
髪の毛も、ピンクのリボンのツインテールから、黒いゴムでひっつめた地味な髪型にもどっている。
「……どうしました?
「あ、ああの……朝方に雨が降るから撮影を巻きで行いたいってスタッフさんから電話がありました」
「そうですか……着替え終わったらすぐに向かいます。1分ほどお待ちください」
「は、はい!」
「あと……レディの部屋にはノックして入る。常識ですよ」
「す、すみませんでした
「今は仕事のスイッチを入れているので
「す、すみません
俺はペコペコと頭をさげながら、急いでコネクティングルームのドアを閉めた。
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