第83話 180度のイメージチェンジ。
「それじゃ! ふたごをぬっころすのだ!」
俺は、VRゴーグルをかぶった
すると、
「
「わかりました」
「あとすみません、戦闘映像を録画しておいてくれませんか? あとで使うので」
「え……? まあ、構いませんけど」
「あと、これからおこなう打ち合わせは、とっても大事な打ち合わせなので、部屋には絶対に入らないでくださいね!」
「え……? あ、はい」
俺は首をひねりながら、映像のRECボタンを押す。
なんだろう? でもとっても大事な打ち合わせって言ってたし、さすがに邪魔するわけにはいかない。
俺はべつだん気にすることなく、
今日は、〝ツイン=ホロスコープ〟に挑戦だ。
実装されたばかりだし、全く事前情報はないけど、まあ、やるしかない。
俺が使用するクラスは、いつものように全身黒づくめの陰陽導師。
ちなみに今回も、コスチュームは
道中のステージは、古い西洋の街並みだった。ギリシャにあるパルテノン神殿だったっけ? あんな感じの神殿や、ローマにあるコロッセオみたいな石造の建物が立ち並んでいる。
でも、どの建物もかなり朽ち果てていて、廃墟って感じの街並みだ。
その廃墟に飾られている銅像がいきなり動き始めた。ガーゴイルだ。
俺のあやつる〝ロンリー〟は、いつものように〝
そして
そんなセオリーガン無視の〝フーター〟のプレイ目当てに、観客モードには今日もたくさんのユーザーがあつまっていて、書き込みがあふれていた。
『お、さっそくやってるw』
『ゼロ距離スナイパーw』
『そんな戦闘スタイルで大丈夫か?』
『大丈夫だ問題ない!』
『今日はフーターとロンリーだけなんだ』
『ふたりだけで大丈夫か?』
『大丈夫だ問題ない!』
『きっとロンリーの作戦なんだろうよ』
いやいや、全然、まったく、なーんも考えてません。
俺が、観客モードの書き込みをチラ見しながた、召喚した剣でガーゴイルをボコボコと殴っていると。
ピコリン!
と、メールアイコンにバッチがついた。俺は素早くメールアイコンをクリックする。
メール内容は、フレンド申請だった。相手は……〝コジロー〟。
「えええ!」
俺は思わず声をだした!
「
「? にゃんで??」
「なんでって、共闘目的だと思います」
「そーなのかー? でもいまムーちゃん仕事中じゃなかったっけ?」
「??
「ちょ、
俺が慌てて止めに入ると、そこには、VRゴーグルをかぶって
しかもいつものグレーのストライプのスーツ姿じゃなくて、めっちゃカワイイピンクボーダーのもこもこのルームウエアで、髪型もめっちゃカワイイツインテールにしている。ごていねいにピンクのおっきなリボンもつけている。
普段のクールな
「わー、
「ムーちゃん、なんで今日は一緒の部屋で遊ばないのだ?」
え? どういうこと?
「ムーちゃんは、〝コジロー〟なのだ。仕事で時間が空いた時は、いつもムーちゃんといっしょに遊んでいるのだ!」
「え!? えぇええぇぇーーー!?」
驚いた! まさか
あの『巌流島チャンネル』の〝コジロー〟??
俺が尊敬してやまない、
VRゴーグルを外した
「だってボク……ゲームを遊ぶ時は……完全に仕事のスイッチをOFFにしないとできないんだモン。
ボク……ずっと
「
俺は、ついつい思ったことを口にしてしまった。
「とんでもない! め、めちゃくちゃ、カワイイです!!」
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