第75話 ゼロ距離の親友。
朝11時、
「わー、すごい。この桜吹雪きれいー」
「そこはウチの仕事! 3Dモデルでつくって貼り付けたし!」
「ここの夕日の水面処理もステキー、どうやって描いたのー??」
「……そこは……
「んきゃ! そんじゃ雨野先生、これでアップてことでよき?」
服がうしろまえ反対の
「はいー。オッケーですー。ありがとうございましたー」
「
そんな
「んきゃ! こんくらいの修羅場、プロアシのワタシなら……あさめし……ま……え……」
ガシャン……ドサ!
無理もない、金曜日から日曜日の朝11時まで、ずっと起きっぱなしで漫画のアシスタントとして働き続けていたんだ。ぶっ倒れたって不思議じゃない。
(そもそも一度服を脱いだ後、うしろまえ反対になってしまっている時点でイロイロと限界だ)
「と、
「だ、大丈夫ですか??」
「ぬっころされたのだ!!」
俺と
でも、
「
「
困り顔の
「こーなったら、24時間爆睡コースだし」
「……
「ごめーん。よろしくねー」
「あ、それと、
「え? そ、そうかなー……ごめんなさいー……」
そんな
「……
「
「……
「こ、こら! 余計なこと言うなし!!」
「……
「クーちゃん、ナーちゃん……ゴメンね……ゴメンね……」
「ゴメンは言うなし!」
「……
「そ、そっか、ゴメン……じゃない!
ふたりとも、ありがとう……ありがとう!」
ふたりの言葉に、
俺は思った。
そんなときは、口調まで変わってしまう。
でもそれは、慌ててたり、余裕がなくなったりしたときだけじゃないんだ。今みたいに、うれしくて仕方がない感情に飲み込まれたときも口調がかわってしまうんだ。
俺はうらやましかった。
インキャなぼっち野郎の俺にとって、困ったことがあったら何をおいてもかけつけてくれる親友がたくさんいる、
そして、また
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