第71話 ゼロ距離おねーさんはお手伝い禁止です。
ガンコ=ゾディアック戦が終了した時、外はもう真っ暗だった。
そりゃそうだ。もう12月なんだもの。
「アタシ、そろそろ帰らなくっちゃ」
「送っていくよ」
「うむ! ミーちゃんのボディーをガードするのが、彼氏のスーちゃんの務めなのだ!」
「だから、ただの幼馴染です!」
「だから、ただの幼馴染です!」
「そーなのかー」
俺と
もう三ヶ月以上、こんなやりとりをつづけている。
コンコン
「はいはーい。開いてマッスル!」
「
「今帰るところです。今日はアタシが料理当番なんで」
「だったら、なおのこと食べて行きなさいよ。おじさんには、この家の晩御飯をタッパで持ち替えればいいんだし」
「じゃあ、お言葉に甘えちゃいます。でも、お手伝いはさせてください!」
と、100点満点の良い子ちゃんセリフを言い放つ。そしてこんな時は、もれなくセットである言葉が続く。
「
「ああ、わかったよ」
俺の言葉に、
「フーちゃんもお手伝いするのだ!!」
その言葉に、母さんはピシャリと言い放った。
「
「バレたか!!」
てへぺろと舌をだす
「『今は撮影が連続しているから絶対に甘やかさないでください! ニキビとかできたら大変なんで!』
って、マネージャーの
「わかったのだ……」
つまみ食いをあきらめた
「じゃ、フーちゃんは〝ニトロの瓶〟の素材を補充するのだ。
スーちゃんとミーちゃんも、欲しい素材を言ってちょ!」
俺と
料理はすでにあらかた下準備が整っていて、その量はいつもより随分と多かった。
「今日は中華なの。メインはレバニラ炒め。締め切りが近い
母さんはそう言うと、ダイニングテーブルに座る俺と
すごい量だ。軽く200個は作れるんじゃないかな……。
「ちょっと大変かもだけど、ふたりはこれをお願いね。一応シメにラーメンも用意できるけど、せっかくのお祝いなんだから餃子だけでお腹いっぱいになりたいじゃない」
「お祝いって?」
俺は、母さんに尋ねた。なんとなく答えはわかっていたけれど聞いてみた。
「『信長のおねーさん』のアニメ化記念よ!!』
そういうと、母さんはゴキゲンにハミングしながら、でっかい中華鍋を取り出して、レバニラ炒めに使う野菜の油どおしをはじめた。(ニラの色を鮮やかにできて、もやしがシャッキシャキになる)
うん。母さんは
そりゃそうだ、だってパパとお付き合いしていたんだもの。再婚する前から、
母さんは、養護教諭と漫画家を両立している
だって
俺は、
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