第53話 難易度ゼロ。甘々なイージーモードの間接キス。
俺は、
「今日は寒いね」
「ああ。5℃だって」
「ひゃー! 早いトコ走ろ走ろ! 走ってあったまろう!」
俺たちは、交通量の少ない道路を選んで走って、森林公園に入る。公園内をぐるっと一周して戻ればちょうど5キロのコースだ。
まだ、かろうじて夜が白けている状態だ。公園内はまだまだ薄暗い。ジョギングには走りやすくて最高のコースだけど、これ以上、日が昇るのが遅くなってくると、さすがにコースを変更しないといけないかも。
俺が、そんなことをぼんやりと考えながら走っていると、
「今日、一緒に帰ろ! 進の
「いいよ。あ、でも、
「わかってるって!」
「ま、
この一ヶ月で、俺は本当に体力がついた気がする。走り始めた時は、こんなのんきに話しながらジョギングなんてできなかった。
俺と
「……でもさ、なんで進ん
「知らない。
「確かに、
「あ……でも、
「そっか、ま、どっちでもいいや!
俺たちは、発売日よりも何故だか一週間近く早く家に届く『月間はなとちる』の入手経路について雑談をしながら、森林公園を抜けて、
「はあ……はあ……結構早く家についちゃったね」
「だな。
「うん。もう少し走る距離増やそっかな……」
「だったら、明日から公園までのコースちょっと変えてみる? 日が昇るのも遅くなってきたし、少し遠回りする感じで」
俺が答えると、
「ふー、美味しい! はい。
そう言って、
俺は、
最初は遠慮していたけど、
確かに
でもまあ、半分俺にわけてくれるってことは、飲み過ぎを心配しているのかな?
俺は、甘々のドリンクを飲み干すと、水筒を
「ありがとう。美味しかった」
「えへへ。毎日少しずつ味を変えているんだよ」
「へえ、そうなんだ」
「なんかリクエストあったら言ってよ。
「いいって。
「ちぇー、つくりがいないなー」
?? なんで??
「そんじゃ、お昼、保健室行くから!!」
「りょーかいのすけ!」
俺はおとぼけた返事をしてから、マンションに入っていく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます