第34話 手ぶらのゼロ円プレゼント。
「確かにちょっと広くなったけど、あんま変わんないね」
「だろ。数日で劇的にかわるワケないって。しいていえば、PCが
俺の部屋に来た時は、ベッドが
「雑誌、まだとってるんだ。引越したとき、雑誌は捨てちゃったのかと思ったよ」
俺の部屋は至って普通の部屋だ。ふつーにゲームと漫画とカードゲームがちょっとあって……しいていえば物持ちがいいから、小学生の時に買っていた、やたらと分厚い、ホビー情報満載の雑誌を未だに持っていて、それを本棚にすしづめにしているくらいだ。
(その裏には、ここには書いてはいけない雑誌を忍ばしているのは絶対に秘密だ!)
「ああ。いきなりの引越だったから、荷物整理をするヒマとかなかったし、そのままもとに戻したって感じ」
「ふーん……雑誌の裏のおたからも?」
「え!?」
バレてる! 俺の、ここには書いてはいけない雑誌の隠し場所が
「やっぱり。
「昨日、ゲームしている時に見てたでしょ。アタシのパンツ」
「ええ!?」
「やっぱり。
そう言うと、
「今日のパンツも見てみたい?」
「そ、そんなわけ、ないだろう!」
「えーほんとにぃ?」
その体勢だと、すでにもう、キュロットスカートの隙間から水色のしましまがチラチラと見えてしまっているのを知ってか知らないでか、
な、なんだ? なんだ?? なんだ???
なんだか、ヘンなフラグが立ってない??
「そ、そんなことより! 早くプレゼントくれよ!!
買ってくれたんだろ!! プレゼント!!」
「あ、うん。持ってきてるよ。ちゃんと持ってきてる。
せっかくだから、ちょっとそっち向いててよ。準備するから!」
俺は、言われるがまま
「い、今、準備するから、絶対こっち見ないでよ!!」
「わかったよ……」
本当になんなんだ? 俺の部屋に来てからというもの、明らかに怪しい。
でもまあ、プレゼントはなんとなく予想ができる。
だって、
つまりプレゼントは、ポケットに入るサイズってことだ。
本命はやっぱ『あつ森』のダウンロードコンテンツかな?
あとは……うーん、ひょっとしてカードゲームのキラSSRか!
嬉しいけど! そうなってくると、来年の、
俺は、かなりゆっくりプレゼントの予想をしていると、
「い、いいよ」
って、ようやく
俺が振り向くと、
そればかりか、下半身は、キュロットスカートを脱いでいて、むっちりとしたニーソックスと、水色のしましまパンツが丸見えのもろだしだった。そしてそして上半身にいたってはなんにもつけていなかった。
そう。
顔を真っ赤にして、両腕で胸を隠していた。
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