第7話 ゼロ距離な朝ごはん。
「おはようございます」
「おはよう」
「おはよう」
「おはよう」
「おはよう」
俺の父さんと母さん、そして、俺の父さんか母さんになるかもしれない(元)
そして朝食もややこしい。俺の父さんと再婚したメガネクール美人の
俺の母さんと結婚した鋼鉄のコケシにそっくりなマッチョの
「おはようございます」
俺は、
俺は、父さんたちも飲んでいるコーヒーをコーヒーメーカーから注いで、
「お母さん、すみません、こんな大人数の朝ごはん……大変ですよねー。明日からはわたしもお手伝いしますから……」
「いーの、いーの、
あ、でも……晩御飯は
「もちろんですー!」
「えへへー! お母さんと一緒に作る料理、たのしみだなー!」
ああ、癒される。なんて癒される微笑みなんだろう……。
〝癒しの聖母〟こと、保険の
そして、夜には保険の先生である
俺は、母さんが作ってくれた、黄身色が強めのオムレツを、えも言われぬ多幸感を感じながら噛みしめた。
俺はうれしかった。
なにより、お母さんと
俺は、最高の幸せを感じながら、ブラックのコーヒーをコクリと飲んだ。
「おはヨーロッパ!」
「ブっ!!」
俺は、口にふくんだコーヒーをしたたか吹き出した。
「パパ、フーちゃんのスタイルをチェックしてほしいのだ」
そして、
なにこれ?
「うん、悪くはないと思うよ。ただ、ふくらはぎはもうちょっと引き締めたほうがいい。ワークアウトメニューにフロッグジャンプをとりいれてみたらどうだい?」
「フロッグジャンプ? そういうのもあるのか! ちょっとやってみよう!」
そう言うと、
ここには書いてはよろしくないところが丸見えのもろ見えで、はりのあるおっぱいは、たゆんたゆんとゆれている。
「ちがうちがう! それじゃあ、ヒザを壊してしまうよ!」
「いいか、フロッグジャンプってのは、こう中腰で胸を張って、肩幅より少し広めに足を開いて……」
「いいかげんにしなさい!」
メガネクール美人の
「今は朝ご飯の時間です! 食事が終わってからにしなさい!!」
「……はーい」
「……はーい」
怒られたふたりは、しょんぼりとする。
「それから
「わかったのだ……」
「あ、スーちゃん、〝
今日は、キツネをぬっころすのだ!」
「
「……はーい」
どうやら、この家のカーストは、メガネクール美人の
そして俺は思った、「パンツをはかないのはいいとして」っておかしくない?
パンツははいてくれないと困る。安心できない。心臓に悪すぎる。
もしかしてだけど、
なにそれ。
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