ホラージャンルで間違いないが、ノリとしては「ダンダダン」や「裏世界ピクニック」のような作品。
何処かチープで、、、スタイリッシュだが、ちょっと笑える構成になっている。
素晴らしいのは、スタートからおもちゃ箱をひっくり返したように、村の伝承やら、魔法少女やら、ゾンビやら……数々の情報があふれ出て、女装勇者まで登場するが、読み進めていくと数々の設定が上手く絡まり、物語の深部へ読者を引きずり込んでゆくことだ。
この見事な構成力は、既にプロの「児童文学」作家として活躍されている、作者の実績と経験から生まれた物なのだろう。
子供向けの伝承やアニメなどが題材になっているが、大人が読んでも十二分に楽しめる内容だ。
まだ物語は中盤のようだが、徐々に真のホラーとしての「恐怖」が、垣間見えている。
この先どうなるのか、期待しかない。