第7話 学生5

「してじゃっくん。最近の様子はどうだね」

そう聞くのは”生徒会長”と肩書の入ったプレートを据え付けてある机に傲然と座る桐原先輩だった。どうといわれてもですね。俺はあいにくいろいろな事件に首を突っ込めるような迷惑人間じゃないんで何も起こらず、平和としか言いようがありませんね。

「そうか、それは何よりだ。平和より良いものなどないからな」

さあ。俺はそれについては甚だ疑問なんですよ。平和ってのは確かに願望としてはいいですけど、一旦叶っちまうとすぐにつまらなくなるものだと思っているんでね。

「ほう、それはあれかい。アフォリズムというものかい?」

俺にそんなうがった見方があるかどうかはともかく、確かに俺の意見に賛同する少数派もいるっちゃいるんで、アフォリズムっていうよりかは一家言とでも言ったほうが、まさしくアフォリズムなのでしょうね。

「はは!そうかい。いやはや、君はあれかね。卑屈っていう部類の人間かね」

それはシャーロットにも俺が哲学を選択したときに言われましたが、別に俺はそうは思っていませんよ。だって卑屈ってのはあらゆる物事に対して懐疑的な人のことを言うんでしょう。まあ確かに俺は眼光紙背に徹すという感じでしょうが、しかし事実じゃないものは事実じゃないと断言できる。卑屈っていうほど牽強付会なわけじゃありません。

「ははは!そういうところが卑屈なんだろうな!」

……それはいいとして、では、先輩は何か新たなことでもあったんですか。俺に聞いてくるってことはそこらへん期待してますよ。

「ん?私か?私は…………ないな!君と同じく全くの平和だ!」

……はぁ、ないなら聞かないでくださいよ。

なぜ俺の周りにはこんなに烈しい女が多いんだ。俺は生徒会の”庶務”の席に座りながら一つ、嘆息した。







それは長剣の授業中の出来事だ。

「おーし、じゃあ今回は実戦形式で練習するぞー。皆、ペアになれー」

それを聞いた俺は、別にどうということもなく、ただ凝然と青空を眺めていたのだが、一人あぶれるだろうと考えていたのだが、そんなことはなかった。

「一緒にやらない?」

俺が目を送ると、そこには栗色の髪をおかっぱにした、目が青色の、小柄な少女がいた。首をこてんと傾けている。ああ、確か名前はバトリシア・べインズ。俺と同じクラスだ。

「ああ、頼む」

「じゃあこっち来て」

そして開けた場所に行くと、両者は木剣を構えた。


バトリシアは俺の喉元に向けて剣でついてくる。

俺はそれを剣で上方向に払う。

バトリシアはその剣を縦方向に一周させると下から剣を滑らしてきた。

俺はそれも払うと、体勢を崩したバトリシアに向けて大きく踏み込み、一刀両断しようとする。

それをバトリシアは横に転がることでかろうじて避ける。

俺はバトリシアが前屈の姿勢から立ち上がろうとしたところを剣を横に振ることで狙おうとする。

しかし、とっさの判断で力の入っていなかったそれは、バトリシアに余裕で払われる。

今度は俺が体勢を崩す番だ。

そこにすかさずバトリシアが剣を振るう。

俺は後ろ足で体勢を支えると、それを迎え撃つ。

ガーン!

木剣と木剣のぶつかり合う音が響く。

手にはじりじりとした振動が伝わる。

両者は睨み合う。

「さすがは主席。結構やるんだね」

「お前もな。矢張りSクラスなんだな」

両者には静寂が訪れる。

この後どう展開するかを、俺の頭のあらゆる部位が考える。

その時、ふとバトリシアが言った。

「そろそろ休憩にしない?なんかみんなから見られているし」

俺は周りを見る。そこには確かに俺たちの練習を呆けた顔で見る数名がいた。

「……そうだな。じゃ、終わろう」

俺たちは剣を下ろすと近くのベンチに座った。







「いやぁ、にしても主席は何をやっても凄いんだね。この前の演説も凄かったよ」

この前、というのは多分生徒会信任選挙の時のものを指しているのだろう。

「ああそうか。ありがとう」

「私もあの演説に感銘を受けて……ううん、何でもない」

「そうか」

「そういえばさ、最近生徒会長とはどうなの?」

「どう、と言うと?」

「いやほらさ、仲の進展具合とか」

「まあ、普通だな」

「えー?うそー。だって君の前の演説の時にあんなに熱心に君のことを語ってたんだよー?」

「ほう、そうだったのか。それはありがたいな」

「ありがたいって……もしかして君って鈍感?」

「鈍感と訳される語としてimperviousnessというのがあるが、それの原義は影響を受けないという意味なのだから、俺は確かに人の影響を受けないから鈍感ということもできるな」

「あー、うん、へー、わかった。でも私はあの生徒会長に同情以外のものを感じたね。うん、きっとそうだ」

俺とバトリシアは皆が練習に励んでいる体育館、木剣のぶつかり合う音が響く体育館で何の取り留めもない話をしていた。






それからもバトリシアとはよく教室で話すようになった。日常の些事から授業の内容まで、いろいろなことが話題に上る。ああ、それは俺としてもうれしいさ。だが、だがな、シャーロット、お前はなぜ俺を睨んでいる。なぜそんなに不機嫌なんだ。俺としてはそこが、バトリシアから話されたこの学校の七不思議より不思議で仕方がない。だからバトリシアが俺の席の辺りを去った後、シャーロットにそれとなくこう聞くわけだ。

「おいシャーロット。お前、最近変わったことでもあったんじゃないか?」

「ええ、おおいに。何ならさっきまであったわ」

「……おいおい、俺がバトリシアと話しているのがそんなに嫌か?」

「別に嫌ってなどないわよ。ただ、私の当初の予感が当たったってだけで」

「当初の、と言うと俺が恋愛にうつつを抜かすということか?いやいや、バトリシアとはそんな関係じゃないから」

「どうだか」

「大体、もしそれがその通りだったらお前も俺みたく恋愛に耽ってみてもいいじゃないか。俺は気にしないぞ」

「……あなたって、本当にくず野郎ね。よく人の気持ちも知らないでぬけぬけと大言壮語を言えるものだわ」

「おいおい俺は——」

刹那、学校のチャイムが鳴り、俺はシャーロットとの会話をやめざるを得なかった。






数日後。

未だ不機嫌なシャーロットに手を焼きながらも何とか学校生活を営んでいた。最近に至ってはシャーロットは生徒会長も引き合いに出すというのだからなんとも度し難い。

おいおい、俺と生徒会長はそんな関係じゃないぞ。あくまで事務的な関係だ。まあもちろん、仲が悪いわけではないからたまに世間話などはするが、その程度だ。

まあそんなことを言ってみても「どうだか」としかめっ面で返すのがシャーロットの常套手段なのだが。

ところで今は日課の走り込みをしている。

学校は終わった後なのである程度外は暗い。

涼しい風を顔で切りながら、ある程度の速度を出して走っていると、いつも俺の走っているコースにあるベンチに一人の女子生徒が座っているのが見えた。

普段の俺であれば通り過ぎただろうが、なんと、近づいてみてわかったのがその女子生徒が昨今仲良くなったバトリシア・べインズだったので、そのまま通り過ぎるのに気まずさを感じた俺は速度を緩めてベンチの方へ向かった。


「おう、バトリシア」

「あー、ジャック君。何してるの?」

「日課の走り込みをやっていたところだ。そっちは」

「あー、私は……ははは、ただボーっとしてただけ」

「隣、座るぞ」

「ん?あー、はい」

バトリシアは右側を開ける。

「……矢張りたまには星空を眺めてみるのも悪くはないな」

「……そうだね。お星さまもきれいだし」

「月もな」

「……なにそれ。私告白でもされてる?」

「いいや違う。むしろそれを言うなら『教育』なんて言葉も唾棄していないとおかしいな。いいか?その言葉をI love you.の訳語として当てた人はeducationという概念について日本の風土を鑑みて『教育』なんていう外発的な言葉は似合わないとしてその他の言葉を用いるように提言していたんだぞ。まあ、そんな言葉など結局思いつかなかったから今があるんだがな。だから『教育』に反骨心を——」

「あーはいはい。わかったわかった」

「……人の話は最後まで聞け」

隣からくすくすと笑う声がする。

「で、本当は何でここにいる」

「……それはさっきも言った通り——」

「違うな。お前は俺が来たときとても悲痛な顔をしていただろ」

「あー、見られてたんだ」

「まあ、な」

「…………ジャック君の演説は本当にすごかったよ」

「どうも」

「あの言葉に勇気づけられた人はいっぱいいると思う」

「それはありがたい」

「……でも、勇気づけられただけで人間ってのは、根っこの部分は変わらないんだ」

「……と言うと?」

「ジャック君の演説は確かにすごいよ。同学年であれを思いつくなんて、私には到底無理。心にも響いた。でも、それだけだったみたい。あの演説には今の状況を快刀乱麻に立ち切ってくれるヒントもなければ力もなかった。ただ、個人がいきり立って深く傷ついただけ。これだったらまだジャック君が入学式の時にやった定型文まみれの陳腐な内容のほうが良かったかも」

「……祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。俺はこれについて——」

「ううん、いらないよ。そんな言葉。確かにそれで私の心は救われる。でも、私たちはあくまで物質的存在だから、私の周りで起きていることが解決しなければ何の意味もなさないもん」

そう言ったバトリシアの顔には一筋の涙が流れていて、それを隠すように卒爾に立ち上がった彼女は、「じゃあ」と言って寮の方へ走っていった。






それから数日。

バトリシアは俺との会話をどうするのかと思っていたのだが、案外いつも通りだった。或いはいつも通りを演じているだけなのかもしれないが、俺はいろいろな事件に首を突っ込めるような迷惑人間ではないので俺もバトリシアと同じく、いつも通りに接していた。

そしていつも通り日課の走り込みをしていると、また、前のベンチにバトリシアがいた。

当然気になったので近寄ってみる。

「おう、バトリシア。先日ぶりだな」

「あー、あはは、ジャック君。こんばんは」

「で、なんでここにいるんだ」

「もー、ぶっきらぼうだなぁ。顔はいいんだから、もう少し優しくなればモテモテだよ?」

「あいにくそういうのには興味がないもんでな。……隣、座るぞ」

「はい」

そう言ってまた、バトリシアは右隣を開ける。

俺が座るとバトリシアは体を預けてきた。

「おい、いったい何の——」

「ちょっとだけこうさせて。勇気が欲しいの」


穏やかな風が梢を鳴らし、深く青い暗闇に点々と電灯が浮かぶ。風に乗ってバトリシアのほんのりと甘い匂いが鼻腔をくすぐる。やれやれ、この人は男子高校生の性欲を何だとお思いですかね。これが俺のようなヘタレじゃなかったら今すぐにでも押し倒してますよ。ぼんやりと夜空の月を眺めていると、隣から深呼吸するような音が聞こえ、密着感が霧散した。

「よし、もう大丈夫」

「そうか」

「にしても、ジャック君って結構ヘタレなんだね。私、押し倒されるところまで覚悟してやってたんだけど」

……それは何という悪辣さか。もう少し自分の体を大切にした方がいい。

「でね、話というのが」

「おう」

「やっぱり、ここ数日考えてみたけど、ジャック君には話そうと思うんだ。私が悩んでいる原因を」

「そうか」

「でも、正直私の中でもまだまとまってなくて……少し、たどたどしいけど聞いてくれるかな?」

俺はそれに頷いた。

彼女が言ったのは大体こんなことだった。家族、殊に母親との不和について悩んでいるらしい。そもそもこの学園に入ったときに親の同意を得ておらず、それを知った母親は大激怒だったらしい。なぜかというと、バトリシアは貴族の出であり、家の格やら矜持やらを保つためには娘に留年などしてほしくなかったからだ。だったらしなければいいと考えるかもしれないが、母親的には少しの可能性でもそれがあるのが気に食わないらしく、ましてや、ここは最高峰の学園のため留年の可能性もそれ相応に高いので、母親は転校も考えているらしい。

「ジャック君の演説には、こう見えても結構感謝しているんだ。自分をもっと思うことができるようになったから。でも、やっぱり人間っていうのは、他人の評価からは逃れられないみたい」


翌日。

俺はバトリシアが登校してきたと同時に彼女のもとへ向かって彼女の親と会う約束を強引に取り付けた。その時のシャーロットの視線は背筋が凍るものを覚えたね。これじゃ俺がシャーベットになっちまうよ。そんなつまらないダジャレは置いといて、俺はいつからこんな迷惑人間になっちまったのだろうか。事なかれ主義だった俺がここまで変わったのはやはり、この場所の学園マジックだと言えるね。






今日は特別な日である。なぜなら、今日が、今日こそが、あのバトリシアの母親と会う日だからである。バトリシアはちょくちょく俺の方を確認しながら、家への行き方を先導する。そして、しばらく歩くと、中程度、と言ってもやはりさすがは貴族、俺の家のはるか上を行く大きさなのだが、悲しいかな、俺はシャーロット・スカーレットなどという輩の家を見てしまっているからそれより一回り小さいと感じる。門衛に中に取り次ぐように言うと、門衛は中へ駆けて行き、しばらくすると執事と思われる初老の老人と連れ立ってきた。

「バトリシアお嬢様、おかえりなさいませ。そちらの男性が客人ということでよろしいでしょうか」

「ええ、そうよ。ジャックさんよ」

「ジャック様。ようこそおいでくださいました。こちらへどうぞ」

そう言って促されるままについて行くと、俺は広い客間へと通された。ふかふかのソファに座ると、メイドらしき人が一杯の紅茶を差し出してきた。口に含むと、芳醇な香りが口いっぱいに広がり、紅茶独特の苦みが舌を撫でた。そうそう、俺はバトリシアに”平民”の俺がここに来ることを言っていた。それなのにこの厚待遇である。いや、もしかしたら普通の貴族ならこれくらい普通なのかもしれないが、この家は家の格を気にしていると聞いた。しかし、これを見る限り、本当にそうだろうかと思ってしまう。


しばらく紅茶を堪能していると、奥の扉がつつましく開き、バトリシアの母親と思われる人が中から入ってきた。いやぁ、やっぱり貴族ってのはそんなつつましさがなきゃ。どこぞの公爵令嬢はドアを勢いよく開けてましたから貴族ってのはみんなそんなもんなのかと疑っちまいましたよ。まあ、そんな冗談めいたことは言えるはずもなく、心で思うにとどめておいたが。

「この度はお時間をいただきありがとうございます。バトリシアさんの同級生のジャック・マクベイです」

「こちらはウェル・べインズです。それで本日はどういったご用件で」

「……バトリシアさんは本当に努力しておられます。それは傍から見ても分かるほどで——」

「ええ、そうでしょうね。むしろそうでなくては困ります」

「と言うと?」

「いえ、そちらの冒険者学校に入学する前には猛勉強をしていたので」

「なるほど。そしてウェルさんはそれをお聞きしていたと」

「いえ、見ていたんです」

「……そうですか。だいぶ子育てに力を入れているようで」

「……いえ、貴族としては当然です」

「それで今回ここに伺ったのは、他でもない、僕が件の冒険者学校で落ちこぼれになりそうでして、バトリシアさんにどうしてそんなに好成績で入れるのかという秘訣を聞いてみたのですが、答えが曖昧でして、それなら近くで見ていた方々に聞こうと思いまして」

嘘だ。だが、俺は他人の家庭の不和にずけずけと入り込むほど厚顔無恥な野郎ではなかった。

「そうですか。あの子は一心不乱に勉強していましたからね。だから私は今回そちらの学園に受かったのは彼女の努力のたまものだと思っているのですよ。ですが、入ったからと言って終わりではございません。むしろその後が辛いのです。それで留年などしようものなら深く傷つくに違いありません」

「とすると、バトリシアさんは転校することになるんですか?」

「……ええ、それも考えています。すべてはあの子のために——」

「本当にバトリシアさんのためになりますかね」

「……どういうことかしら」

「彼女はそれ相応の覚悟をもってこの学園に入った。それを親の介入によって閉ざされてしまったら、彼女はどう思いますかね」

「……でも、あの子はメンタルが弱くて——」

「ええ、確かに今まではそうだったのかもしれません。ですが、今、バトリシアさんの中には学園を卒業するという夢ができた。それをあなたが潰えさせていいのですかね」

「……つまり、あなたは私にあの子の自由にさせろと?」

「ええ、そうです」

「妄言を言わないでちょうだい!そもそもあなたみたいな部外者が!」

そこでウェルさんははっとなったように口をつぐむ。

「申し訳ありません。声を荒げてしまって」

気まずい静寂があたりを覆う。窓からさす陽光はオレンジ色に色づいていた。

「あなたは本当にそれでいいんですか」

「……いいに決まってるわ。だってあの子のために——」

「バトリシアのためになんかなりませんよ」

「……」

「子供っていうのも一人の人間なんです。そんな子供の自由な行動を認めないで、いったい何が子供のためになるというんですか」

ウェルさんの眼が動揺の兆しを見せる。

「……分かってるわよ。そんなの。でも、私は——」

「親っていうのは子供の後始末にまわる汚れ役なんです。しかし、そんな役など嫌だという人も確かにいる。ですが、あなたはそんな愛のない人たちとは違うでしょう。今までバトリシアのことを思ってきたはずだ。しかし、あなたのその行動は子供の柵となる。もし本当に子供を愛しているなら、汚れ役を引き受けるってのが愛のカタチってもんでしょう」

「そんな……いえ、……そう、よね。ええ、そうだわ。ありがとう。あなたのおかげであの子の夢を潰えさせずにすんだわ。本当にありがとう」

「いえいえ感謝はいりませんよ。それよりバトリシアをどうにかしてやってください。どうせ裏で聞いているだとかなんとかして、今頃涙で顔じゅうがぐしゃぐしゃでしょうからね」

刹那、奥の扉がバン!と開くと、顔をぐしゃぐしゃにしたバトリシアが入ってきて、母親に飛びついた。それを見た母親も頬に一筋の涙が伝い、「ごめんね、ごめんね」と繰り返していた。やれやれ、終わってみればハッピーエンドといえど、ハラハラさせてくれるね。まあ、これはバトリシアさん、あんたが主人公の物語なんだから、わき役の俺はさっさとお暇させてもらうよ。最後にバトリシアの顔を見ると、涙で泣きはらした顔で精いっぱいの笑みを浮かべながら「ありがとう」という言葉を声には出さずに俺に伝えようとしていた。






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後書きです。

なんでこの話はここまで薄っぺらいんでしょうか。

疑問です。

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