〈作者〉









笑実ちゃんが次にカオル先輩に会えたのは

花火大会の日で

会えない3週間近く浴衣を買ったり

学校では恥ずかしいから

夜な夜なメイクの練習をしていましたが



 


カオル先輩もたまに

笑実ちゃんを思い出していました

まさに週一回とか!





でも思い出しても

会いたいとか元気かなとかは思ってなくて

笑実ちゃんの少し変わった部分に

「ふっ…」と笑う感じでしたね






でっ!問題の花火大会の日ですが

ルナ先輩達と海に行き

それぞれ楽しんでいて

カオル先輩もこの日は

笑実ちゃんの気分ではなく

週6の方のカオル先輩でした






でも、まさかのヒョウ先輩と

約束をしていたと知り

気分を悪くしたカオル先輩は

食べかけのミックスグリルのチキンに

フォークを刺して

中々口には運ばずにプレートについている

ガーリックソースをお肉に絡めながら






コウ先輩がヒョウ先輩に

「いつ約束してたんだよ」と問いかけ

それに答えるヒョウ先輩の言葉に

耳をかたむけていました







「たまたま買い物に行ったら

  真剣に浴衣を選んでたから

  ヒョウとカオルが好きそうな感じを

  教えてやったらさ…

  中々いい出来栄えになって!笑

  俺が魔法をかけてやったチワワ2匹を

  二人に見せて驚く反応が見たかったんだよ」






シュウ先輩の相手やルナ先輩は

もちろん楽しくない話で

他の先輩達も微妙な雰囲気に

「うん…」みたいに目を泳がせますが

カオル先輩はお肉にソースを絡めながら

慣れない浴衣を来てあの人混みの中

ヒョウ先輩が指定した屋台の前で

ずっと待っている笑実ちゃんの姿を想像し

シュウ先輩を連れてファミレスから出て行きます





実は下駄で歩くのが遅かったのもあり

沙優ちゃん達が沙優ちゃんのマンションの

方へと歩いて行くのを見て

花火を買ってから行こうと

シュウ先輩に提案してコンビニに寄ってから

沙優ちゃんの部屋に行きます





公園で笑実ちゃんが

自分の隣りに腰を降ろすのを見て

やっと懐いたねと思いながら

ヒョウ先輩が「チワワ」と呼んでいた事を

思い出し、拾って飼ってみようかなと思い

この時から笑実ちゃんは自分にとっての

特別な〝ペット〟として認識します




あくまでご主人様は自分で!笑




花火の光りで笑実ちゃんの足元が見えると

少し赤くなっていて下駄で靴擦れを

起こしている事に気付き

ずっといい子に自分を待っていた

笑実ちゃんにご褒美をあげようと思い

線香花火を持ってシュウ先輩達から離れていきます






線香花火を見ながらさっきまでの

普通の花火達に比べて音も見た目も静かな

線香花火を笑実ちゃんみたいだねと例えると

笑実ちゃんからも同じ言葉が返ってきて

可笑しく思いながら否定しましたが

笑実ちゃんの例えを聞いて

変な気分になります(スケベな気分でなく!笑)





自分が笑実ちゃんを例えた

線香花火は笑実ちゃんの見た目や雰囲気に

を連想して、そう言いましたが…

笑実ちゃんは〝岸野 馨〟として例えている事に

胸の奥でなんとも言えない感情を感じます…





カオル先輩はこの時に初めて

笑実ちゃんに異性として惹かれたんですけど

なにぶん…人を心から

好きになったことのない拗らせ野獣なので

この時の気持ちを理解したのはだいぶ後です!笑






中、高校生の時から彼女はいましたが

可愛いから、タイプだから付き合うと言う感じで

自分から告白した事もないし

まさか自分が少し歪んだ愛情を持っているなんて

知らないので本人的には

恋愛をしてきているつもりなんです…






好きの気持ちには気付かない癖に

キスをしたいの感情は直ぐに理解し

暗くなった瞬間に笑実ちゃんを

抱き寄せてキスをしますね…まったくΣ(-᷅_-᷄๑)





そしてずっと待っていた

笑実ちゃんに謝って

ワガママを聞いてあげると言いましたが

笑実ちゃんから出てきたワガママは

ヒョウ先輩をつねってほしいで…




また番号を聞かない笑実ちゃんに

少し呆れて笑います…





次からは俺と約束したらいいと言って

二人で何処かに出かけてみてもいいかなと

思っていると来年の花火大会を口にする

笑実ちゃんに、本当に変な子だなと思いながら

キスをしてガーリックソースの味を

美味しいですと照れながら笑う笑実ちゃんに

さっきのソースを絡めていた自分の姿を思い出し

自分の知らない所でヒョウと約束をしていた

笑実ちゃんに腹を立てていた事を理解します




そして抱き寄せて初めて

唇以外にキスをしました




まだまだ抱くつもりはなかったんですけど

自分のペットである笑実ちゃんが

他に尻尾を振るなんて許さないと思い

独占欲から早く抱いてしまおうかと思い出すんですよ…





「美味しくて、可愛い」の表現ですが…





美味しくては、もうそろそろ手を出すのを

笑実ちゃんにも感じ取らせる意味を込めてて

自分の可愛いペットに

見えない首輪をつけたつもりの…キスです…





あの後、沙優ちゃんが

笑実ちゃんの誕生日におめでとうと

言ってあげてくださいと現れて

電話口で照れながら友達から

「彼氏?」と揶揄われている笑実ちゃんに

おもちゃ(プレゼント)でも買って

あげようかなと思っていて





頭の中ではカラフルなボールを

犬に買い与えてあげるみたいな…

そんなイメージでした…←酷い奴だよ





でも聞こえてきた紹介の話に

眉をピクリとさせて一気に可愛くなくなります…

もう笑実ちゃんに対してペットの認識が強いから

このあたりから何かあると、生意気だよと

感じる様になりますし歪んだ愛情が

少しずつ滲み出てきますよね…





帰って来たら直ぐに会おうとして

アキラ先輩達との合コンの約束も関係なくなり…





シュウ先輩がアキラ先輩側に話をつけて…

結局シュウ先輩の部屋で

飲み会をする事にしますが

カオル先輩にはあまり関係なく…





笑実ちゃんを連れてさっさっと

寝室へと行き自分に従順な笑実ちゃんに

気分を良くして、そのまま抱いてしまおうと

笑実ちゃんの服のボタンを外し出しますが

ツカサ先輩が扉を開けた事に

だいぶ機嫌を悪くして地元の様な顔になりましたね…






ある意味ツカサ先輩がこなければ

笑実ちゃんはこの日で処女を卒業してましたし…

もっと早くに彼女になれていたかもしれないし

ペットとご主人様の関係が続いたまま

恋人関係には

発展しなかったかもしれませんね…(◞‸◟)






まず!第二章のカオル先輩なら

皆んなが使っていて…

ましてやシュウ先輩のベッドに

裸の笑実ちゃんを寝させるなんて

あり得ませんからね🥲






笑実ちゃんを抱かずに

また変わったお願いの夜道の散歩をしていると

隣りで時折鼻歌を歌っている笑実ちゃんに

「ふっ…」と笑いながら

しばらく何も話さず付き合ってあげますが

笑実ちゃんの足元が少し高めの靴で

どう見ても履き慣れている足取りじゃなく

下駄の靴ズレみたいになるんじゃないかと思い

石垣に座らせてキスをしてあげます





最初の時はビクビクと

されるがままだったけれど

カラオケ屋以降は受け入れていて

自分のキスに可愛く反応する笑実ちゃんに

満足していて…




さっきのベッドで

キス以上をしようとした自分に

笑実ちゃんは抵抗する素振りを見せなかったから

どうしようかなと思いながら

いつもよりも激しく口付けてみると

まだまだ幼い反応をみせる笑実ちゃんに

もう少しこのままでもいいかなと考え

2ヶ月後の自分の誕生日の話をして

その日には抱くよと仄かしておきます





なのでこの時のカオル先輩の頭には

自分の誕生日には

笑実ちゃんと会うつもりだったんです





0時を過ぎた誕生日はヒョウ先輩達と過ごしても

その日の夜は笑実ちゃんと二人で会う予定でした





でっ!プレゼントの香水ですが

ご主人様である自分を忘れないように

自分の香りの香水を渡して

また他所に尻尾を振ったりしないようにと

言う意味を込めてのプレゼントです(*_*)





この時のキスを見ていたアキラ先輩ですが

第二章にあります通り






アキラ「たまたま見かけたんだよ

   夜中の民家の影で大事そうにキスだけを

   延々としてるカオルを…笑」





えぇ…延々と見ていたんですよ…

別に羨ましいとか呆れてとかじゃなく…





〝抱く〟のが当たり前な自分達には

あまりないその光景に何となく

目が離せなくて…

しばらくずっと見ていましたね…





アキラ先輩が笑実ちゃんに惹かれたのは

カオル先輩とは少し違った角度からで…

後々に出て来ますが…





笑実ちゃんにとってのヒーローは

カオル先輩ですが

影のヒーローは間違いなくアキラ先輩で…

作者は書きながら何度も

「アキラ…」と口ずさんでました…笑






この時からアキラ先輩の中でも

笑実ちゃんは…

カオルの〝特別なペット〟と認識していて

他の先輩達の見ている特別なペットとはまた違って

誰よりも先にカオル先輩の小さく思いに気付いてました




だから番号を知らないと聞いた時には

驚いていましたからね…





同じ流れで沙優ちゃんですが

シュウ先輩は沙優ちゃんと会うのは

笑実ちゃんが一緒ならいいかなと思い出します





カオル先輩と4人で会ったりする分には

楽しいしいいかなと思いますが

前回の様に笑実ちゃん抜きの飲み会や

2人きりで会うのは違う気がしだし

カオルと笑実ちゃん、自分と沙優ちゃん

みたいな雰囲気が通る時だけ限定だなと

考えだしていました…





だから笑実ちゃんのプレゼント選びには

ヒカル先輩もいたんですよね…





ヤキモチを妬いたりする子は

あまりそう言う飲み会には向かないし

もうこの時には沙優ちゃんに対する特別は

〝地元の後輩愛〟とハッキリとしていましたから…





ただ可愛い部分は変わらないので

アキラ先輩が沙優ちゃんを

ハッスルでバイトしてた子と問いかけてきた時に

機嫌を悪くしましたね…





勘違いをしたツカサ先輩が揶揄っていたから

変に手を出さないか心配して

この日はずっと沙優ちゃんの隣りにいましたが

合コンと言うよりも保護者気分でした







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