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〈作者〉
パンを食べに来た後から
笑実ちゃん達はバイトを始めますが
コウ先輩達は約束を守り話していないので
バイトしている事も知らないし
この頃はまだそんなに頻繁に
笑実ちゃんを思い出してもいなかったです
笑実ちゃんのバイト先だとしらずに
それなりに合コンを楽しんだカオル先輩は
あまり楽しんでなさそうな
ヒョウ先輩達が先に抜けようとしているのを見て
〈直ぐに行く〉と自分も抜けようと思いLINEします
パッと見の目当ての子をアキラ先輩達側に
取られたから、「今日はハズレだな」
みたいな軽い雰囲気で帰ろうとする
ヒョウ先輩達とは違って
カオル先輩は笑実ちゃんが見ていた通り…
まぁ…楽しんだしヒョウ達と
ふざけながら飲もうかなみたいな
気分で建物から出てくると
ヒョウ先輩達がバス停に立っているのを
見つけて今日はバスで帰るのか?と
不思議に思いながら近づいて行って
「チワワがいたんだよ」と
ヒョウ先輩から聞いて少し驚きます
なんでこの時間に一人で居酒屋が
多く立ち並ぶこんな所にいるんだと思い
ハッスルじゃなくてもまたスナックや
ラウンジなんかに出入りしているんじゃないかと
心配は2割程度で苛立ち8割の様な感情が
湧いてきて…
「カオルも出てくるって言ったんだけど
なんか課題が終わってないみたいだよ」
と聞いて更にイラッとします…
バスなんて10〜20分に1本は通るし
次のに乗っても課題の仕上がり時間なんて
そんなに変わらないでしょという気持ちと…
週明けの課題も終わってないのに
なんでこんな所にいるの…
という感じに思っていて
久しぶりに思い出した笑実ちゃんに
イライラとしながら帰って行って
シュウ先輩の部屋でコウ先輩達が
※シュウ先輩いなくても基本集まるのは
シュウ先輩の部屋です!笑
ロック解除のコードは知ってますし
合鍵を何人かは持ってます
「ジンの奴俺が
狙ってるの知ってて落としにかかるからな?笑」
と笑って話しているのを
口の端を上げて聞いていましたが
笑実ちゃんが自分を待たずに帰ったと言う事が
自分の中で小さく残っていて
面白くありませんでした
それから直ぐ後に
人数の合わない飲み会があり
シュウ先輩に「沙優ちゃんは?」と
問いかけたのはカオル先輩で
沙優ちゃんと一緒に来るであろう
笑実ちゃんに変なバイトしてないか
確認しようと思っていたら
肝心な笑実ちゃんは現れなくて
里奈ちゃん達から
「バイトが終わったら来ると思います」
と聞いて「バイト?」となり…
自分達がこの前飲み会をしていた
一階のパスタ屋でバイトをしている事を知り
何故あんな時間にバス停にいたのか納得して
そのまま里奈ちゃん達と話していると
沙優ちゃんかり笑実ちゃんが来ないと聞き
また( ハッ? )ってなります…汗
最初の飲み会は
居心地悪そうにしていたけど
カラオケ以降
笑実ちゃんが自分にだけ
懐いているのも分かっていて
喜んで来るとばかり思っていましたからね…
笑実ちゃんが来ないと分かって
少し気分を悪くしたカオル先輩は
別の席へと行きしばらく飲んでいると
奥の席で沙優ちゃんが少し酔っている事に気付き
シュウ先輩に声をかけようか悩みますが
そうはせずに沙優ちゃん達に近づいて行き
「バイトは楽しい?」と声をかけ
2階のお店も系列店だと知り
酔っている沙優ちゃんは聞かれてもいない事を
ポツポツと話し出して
大人数の予約の時は手伝ったりすると聞き
「課題は提出できた?」と
沙優ちゃんに問いかけると「課題?」と
首を傾ける姿を見て
合コンの日に笑実ちゃんが2階の手伝いに
入っていたんだと分かり
わざと席から離れて沙優ちゃんの
酔いがもう少し進むのを待ってから
シュウ先輩に声をかけて
笑実ちゃんのアパートへと行きます
※あの…カオル先輩のイメージ皆様色々
あると思いますが…
カオル先輩を含め他の先輩方も
皆んな、なかなか最低なんですよ…汗
笑実ちゃんが特別可愛がられていたから
いい先輩達に見えていたかと思いますけど…
身内には優しいですけど
お外には少し冷たいというか…
そこまで深く考えません…汗
そういう飲み会をして楽しむ位ですから
めっちゃ!いい人のわけがない…苦笑
実はこの日シュウ先輩には
自分のタイプの女の子がいて
その子とタバコを吸いながら
ベランダで飲んでいて吸い終わっても
そのまま部屋へは戻らずずっといて
楽しい雰囲気にカオル先輩から
沙優ちゃんを帰らせた方がいいと言われ
少しテンションが下がりました…
いい所なのにと思う反面
窓から見た沙優ちゃんの姿を見て
小さくタメ息を吐き
カオル先輩と沙優ちゃんを笑実ちゃんの
アパートへと連れて行き
思っていた以上に遠いアパートに
嘘だろと思いながら沙優ちゃんを運び
笑実ちゃんの部屋に入ってから
二人の微妙な雰囲気を見て
何でここまで運ばせたのかが分かり
気をきかせて床に座ります
カオル先輩は目を合わせない笑実ちゃんに
やっぱりねと思いながら
脱衣室へと連れて行き
怒ってる?という問いかけに
眉を下げて困った顔で首を振る
笑実ちゃんを見て
ご褒美をあげようかなと思います
この時のカオル先輩の
なんでもワガママ聞いてあげるは
携帯の番号を教えてあげるだったんですよ
カオル先輩は1〜2年生までは
それこそオープンに交換してましたけど
一夜限りの子達と交換しても
段々と分からなくなっていくし
ニコニコと笑って優しいイメージ
ですけど全員に返事なんてしませんから…(泣)
2年の後半から段々と教えなくなり
「また次にね」とかわすことが多くなりました
ルナ先輩みたいに定期的に
飲み会に来ていたら交換しますけど
1年生じゃマレです
頻繁に電話やLINEをしてきそうにない
笑実ちゃんだし、いいかなと思っていると
全然想像と違ったワガママの使い道に
カオル先輩は呆れて笑い倒れます
ムクれて背を向ける笑実ちゃんの
背中が可愛いく見えて
「おいで」といいますが
飼い主がいじけたペットに言う感覚で
自分の足の上に座れと言って
不慣れな感じで膝に座る笑実ちゃんに
番号はまた今度かなと思います
聞いてくる変な質問は
笑実ちゃんが自分の事を知りたいと
言っているんだと理解し
番号よりもそっちがほしいわけねと
抱き寄せてキスをしながら
笑実ちゃんへの特別感が少しずつ増えていきます
その一方でこの時
沙優ちゃんの寝顔を見ながら
シュウ先輩は別の事を考えていました
沙優ちゃんは可愛いしいい子だけど…
沙優ちゃんの前での自分は
あくまで地元や学校の先輩で…
少し特別な可愛いさを沙優ちゃんに
感じていても、沙優ちゃんにとっての
特別な男にはなれないと考えていて…
帰り道にカオル先輩から
笑実ちゃんのワガママを聞いて
「ご飯とパンどっちですとか聞かれてもな」と
吹き出して笑いながら
年下の女の子の可愛さを感じますが
沙優ちゃんからのワガママは
「ちょっとだけ電話がしたいです」で
可愛いなと思う反面
カオル先輩とは違って
特別な感情は募ってはいきませんでした…
ここから
沙優ちゃんと笑実ちゃんの片想いには
大きく差がでてきます…
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