学校
〈エミ視点〉
女「カオル先輩ってエッチ上手だよねー」
女「あの顔で下手な方がどうかでしょ?」
隣りの学科の子達とトイレですれ違うと
少し大きめな声で言われ
それを何の為に…誰に向けて言っているのかも
全部分かっている…
「はぁ…」とタメ息を吐きながら
中々おさまらない噂に
少し疲れて次の講義室へと行き
皆んなから離れた席でスマホを見ていると
詩織ちゃんから来週のゴールデンウィークの事で
LINEが届いていて少し固まった…
【 美香は行けなくなったから…
彼氏とそっちに行こうかと思っててね
笑実の彼氏と4人で遊べないかと思って!】
( ・・・・カオル先輩と? )
先生が入ってきてスマホをバックにしまってからも
詩織ちゃんから届いていたLINEをずっと考えていて
4限目の講義が終わり教科書をバックにしまっていると
バックの中のスマホの画面が急に明るくなり
カオル先輩からの着信画面が表示された
「・・・・ぁっ…」
教室で出るわけにもいかず
荷物を持って早足に教室から出て行き
カフェテリアや売店がる方とは反対側の
人通りの少ない場所で先輩に折り返すと
電話は直ぐに繋がった
カオル「学校お疲れ様?笑」
先輩が私の真似をして「お疲れ様」と
揶揄って言っているのが分かり
少し唇を尖らせて「お疲れ様です」と
3限目まで講義のあったカオル先輩にも
そう言うと「サラリーマンか?」と後ろから
アキラ先輩の声が聞こえてきて
一緒にいるのかなと思っていると…
カオル「今日はサークルの新歓に出る事になったから
夕飯は作らなくていいからね?」
一瞬、サークル?と
不思議に思ったけれど
アキラ先輩達やカオル先輩達は
一年生の時にダンスサークルで
知り合ったと聞いた事を思い出した
「ダンスサークルでしたね?笑」
カオル「ふふ…踊れるのって馬鹿にしてるね?」
「いつか見てみたいです…
カオル先輩のも…アキラ先輩のも?笑」
カオル「アキラ?」
「いつも怒った顔してますから…
どんな顔で踊るのか見てみたいです…笑」
そう言ってカオル先輩と笑っていると
「ちょーしにのんなよ?」と
アキラ先輩の不機嫌な声が聞こえてきて
カオル先輩に「甘やかすな」と怒っていた…
先輩との電話を切り
「飲み会…か…」と呟いて
いつか噂も落ち着いてクラスの子達と
前みたいに集まったり
出来るのかなと考えていると…
女「さっきの見た?」
女「見た見た…授業終わったら
逃げるみたいに帰って行ったね?笑」
女「てゆうか…ホントに付き合ってるの?」
女「何度考えても釣り合わないよね?」
クラスの子達数人の声が聞こえてきて
私の事を言っている事が分かり
「無理かな…」とポツリと呟き
しばらくは、その場から動かないで
ゆっくりと流れている雲だけを眺めていた…
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