〈エミ視点〉











カオル「ごめん、ごめん…笑

  改まって言うからなんか可笑しくてね?」

 




私の告白がなんで可笑しいのか意味が分からなくて

顔を下げたまま唇を尖らせていると

顔に両手が添えられクイッと上に上げられた


 




カオル「もう一度言ってみて?笑」





「・・・・・・」





カオル「笑実ちゃん?笑」






「・・・・好きです」






カオル先輩は笑ったまま顔を近づけてきて

キスをしながら「もう一度」と言ってきたから

また気持ちを伝えるとチュッと離された唇は

私の唇の直ぐ目の前にあった





カオル「あんまり可愛い事言うと

  タクシーに乗せれなくなるんだけど?」






先輩の言葉の意味を理解してもう一度

「大好きです」と伝えると直ぐ目の前にあった唇は

さっきよりも強く口付けてきて息苦しさを感じながらも

カオル先輩の首に腕を回してキスに応えていた





カオル「ちゃんと意味分かってるんだよね?」





唇を離してそう問いかけると

また直ぐに唇を重ねてくる先輩に返事が出来ないでいると

「笑実ちゃん」と答えを促され返事の代わりに

「すき」とキスの合間に伝えた…






先輩は唇を離してポケットからスマホを取り出すと

耳にあて、スマホから漏れて聞こえてくる

タクシー会社のオペレーターさんの声に

何だか恥ずかしさを感じて目線を逸らすと

カオル先輩は空いている片手を私の顎に持ってきて

下唇に親指を当てて優しく撫でながら

「さっきの予約のキャンセルを」と話している





( ・・・・まさか今日そうなるなんて… )





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