〈エミ視点〉









ダイキ「何となくは気づいてたけど

  まさかそこまでするとは思ってなかったわ…」





ダイキ先輩の言葉にヤッパリわざとだったんだと思い

「ありがとうございます」と伝えると

手を前に差し出しながら横に振り

「いやいや、結局守れてないから」と言われた





レイ「俺なんて全然気づかなかったしな…悪いな?」





「いえ…」





ダイキ「男の先輩連れて行ったのは正しかったかもな?

  沙優ちゃんだけだったら止めれなかっただろうし

  下手したら二人とも危なかったよ…」





本当にそうだなと思った…

カオル先輩達がいなかったらこんな風に

普通に生活出来ていなかったかもしれないと改めて思った…





レイ「でっ!駆けつけたのはどっちの彼氏なんだ?笑」





レイ先輩の言葉に「えっ?」と俯けていた顔をあげて

どっちも違いますと言おうと思ったけど

「笑実ちゃんの方です!」と笑って答える

沙優ちゃんに「沙優ちゃん!!」

と肩を叩きながら怒るとニコニコと笑っていて…




あの場にはシュウ先輩とアキラ先輩もいたなと思い

さっき電車で見たモノを思い出しチラッとレイ先輩を見た





( ・・・・多分レイ先輩は… )





何か見たわけでも、聞いたわけでもないけど

何となくレイ先輩は沙優ちゃんを好きなんじゃないかと

ずっと思っていて…

私も、沙優ちゃんはレイ先輩を好きになった方が

幸せなんじゃないかなと考えていた…





ダイキ「守ってくれる奴がいるなら安心だよ

  笑実ちゃんって近所の女の子に似ててさ

  なんかほっとけなかったからさ?笑」




「近所の女の子?」





幼なじみみたいな子かなと思い「写真みる?」と先輩が

スマホを差し出してきたから沙優ちゃんと覗くと…





サユ「たっ…確かに似てる!!笑」




「・・・・・・」




レイ「俺も写真見た時は笑ったわ…笑」





自分じゃ似ているのかよく分からないけど…

ダイキ先輩と一緒に写ってる女の子は小学生で

手にはあの恐竜の卵と言うアイスを握りしめていた…





レイ「俺、最初ダイキは笑実ちゃんに

  気があるとばかり思ってたからコレ見てビックリした」





ダイキ「俺は年上専門だから無理無理!笑」






なんだか勝手にフラれた様な雰囲気になり面白くなく…

「好きなの頼めよ」と笑うダイキ先輩に

1番高いメニューを指さした…



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