〈コウ視点〉







ヒカル「アキラ達やってくれたね」




ヒョウ「まさか合コン相手を横取りされるとはね」





今日は看護師のお姉さん達と

楽しい合コンをする予定だったが

相手のお姉さん達は今アキラ達と飲んでいて

空振りを喰わせられていた…





コウ「今からじゃ…いい獲物は釣れないだろうしな…」





なんでもない日なら直ぐに見つかるかもしれないが

クリスマスの今日に5人組など中々見つからないだろうし

普段は飲み会の場に来る子達も彼氏や本命と過ごしている

子が多いだろうと皆んな諦めていた…





カオル「ヤローだけのクリスマスね…笑」





カオルの言葉を聞いて「あっ!」と声を上げたヒョウが

何かを言いかけて「ダメだしな…」と顎に手を当てて

悩んでるような素振りをするから

「あてがあるのか?」と問いかけた


 



ヒョウ「チワワ達がコスプレパーティーしてるはずだけど

  女の子4人だけで過ごしたいからって

  しきりに言ってたし…無理かな…?」




 

コウ「コスプレ??チビーズがか?笑」





ヒョウ「今日Donkiでサンタの衣装を渋い顔をしながら選んでたよ!笑」





以外だなと思いながらも

楽しそうでいいなと笑っていると

ヒカルが「4人って里奈ちゃん達?」と顔を傾けながら

ヒョウに聞いていて「そうだよ」と答えるヒョウに

ヒカルは更に顔を傾けた…






ヒカル「里奈ちゃん達なら今日はスナックでバイトだぞ?」






シュウ「バイト?」






ヒカル「一昨日だっけ?コンビニでたまたま会って

  クリスマスはサンタの格好で働くから

  遊びに来れたら来てくださいねって言ってたから」





コウ「・・・・・・」





ヒョウ「コスプレパーティーってスナックの事!?

  女の子だけで過ごしたいなんて言うから誰かの

  部屋でするのかと思ってたけど、スナックね?笑」





ヒカルの言葉に皆んな目をパチパチとしている中

ヒョウだけは「なるほどね」と呑気に

スナック、スナックと連呼していて

皆んな少し重くなった空気を感じながら

カオルに顔を向けると「へぇ…」と笑っていて

前髪をかきあげながら「行かなきゃね」と言いだした…





カオル「来てくださいねって誘われたなら

    行ってあげなきゃ可哀想だからね」





と少し低い声でそう言うと

寒い冬の空を見上げて「はぁ…」とタメ息を吐きながらも

その顔は少し笑っていた…




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