〈ヒョウ視点〉










講義後に1階のカフェテリアで帰らずに

ダラダラと話し込んでいたら16時前になっていて

ファミレスに寄って早めの夕飯でも食べて帰ろうとなり

歩いている向かっていると…





ヒョウ「あれは…カオルの方のチワワだね…」





そう言いながらカオルに顔を向けると

今気づいたようで目を細めて見ていた…





パッと見仲良く話しているのかと思ったら

サトルが笑実ちゃんの腕を引っ張っていて

何かを怒っているように見える…





「ヤバイね…」と呟きながらコウと目を合わせると

明らかに歩く速度の早まったカオルのスマホが鳴り出し

カオルはスマホを見て小さく舌打ちをすると

耳に当てながら「もしもし」と不機嫌気味に応えていて

アキラ達との距離もだいぶ縮まったら

「人のペットに何してんの…」

とだいぶ低い声でアキラ達に近づいて行った





アキラ「なんだいたの…

  この子がお前の番号知らないって言うから

  俺のスマホ貸してやってたんだよ」





カオル「・・・・・・」






カオルの機嫌の悪さを感じたサトルは

パッとの腕を離して「早く!」

とチワワの肩を押して何かを言わせようとしている






「あの……ツカサ先輩と…

  ご飯に行って欲しいって……言ってます…」





カオル「・・・・・・」






まるで中学生の女の子が

友達の好きな子に友達と遊んでやってとでも

言っている様なセリフに

思わず吹き出しそうになったけど

カオルの機嫌の悪さもあり

必死にこらえていた…





アキラ達がチワワに何をお願いしていたのかが大体分かり

コウも呆れた顔をしていて…

俺も内心バカだなと思っていた…






サトル「おい!下手くそかよ!もっと上手く言えよ…」





ヒョウ「上手く出来ないからチワワなんだよ…笑」





カオル「・・・コッチにおいで」






機嫌の悪い声で呼ばれチワワは少し俯きながら

カオルの横に歩いて来た






コウ「ツカサの事でわざわざ笑実ちゃんに頼んだのか?笑」





アキラ「お気に入りだから?…聞いてくれるかと思って?笑」





サトル「つぅーか!あんなパスタ食わせて

  合コンダメにしたんだから

  飼い主なら責任とって来週の飲み会来いよな??」






サトルの言葉にカオルはチワワに顔を向けると

「お店にたまたま来て…」

と怒ってるカオルが怖いのか小声で答えていた…


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