朝
〈エミ視点〉
いつもの目覚めと違う感覚に違和感を感じながら
目を開けるといつもの視界とは違っていて
白い何かが目の前にあった…
( ・・・・カオル…先輩…?? )
少し暑く感じるタオルケットの中で
目の前にある白いTシャツは
昨日カオル先輩が着ていた物だと
ぼんやりと思い出していき
部屋の中には光りが差し込んでいて
カオル先輩が帰らずにずっといてくれたんだと分かった
カオル「おやすみ、笑実ちゃん」
カオル先輩の言葉を思い出し
まだ眠っている先輩の胸に顔を擦り寄せて
ギュッと抱きついた…
( ・・・・大好きです… )
カオル「・・・・朝から大胆な事してるね…笑」
寝ているはずの先輩の声が聞こえ慌てて離れようとすると
背中と首下にあったカオル先輩の腕にグッと引かれ
先輩の胸の中に戻ってしまった…
カオル「もう、そろそろ起きて
学校に行く準備しなきゃいけないのに
俺を誘惑しようとして…いつからそんな子になったの?笑」
「ちっ…違います!!」
カオル先輩の言葉に驚いて離れようとするけど
「ふふふ…」と笑ったまま抱きしめている腕を離さない
先輩はまた私を揶揄っているんだと分かり
少し不貞腐れながら先輩の胸に顔を埋めて目を閉じた
カオル「笑実ちゃん7時になるよ?」
「・・・・あと5分…だけ…」
カオル「ふっ…いいよ…」
先輩の温かい胸から聞こえてくる
規則正しい鼓動を聞きながら
幸せだなと感じていた…
時間になり体を起こして帰る先輩を見送っていると
「嫌な夢見るの?」と振り返りながら聞いてきた
カオル先輩に「もう大丈夫です」と笑って答えると
カオル「何かあったら直ぐに俺に言うんだよ?」
「・・・・・・」
カオル「守ってあげるから」
そう言ってキスをしながら
「ご主人様が守ってあげるから」ともう一度言われた…
彼女にはなれなくても…
カオル先輩が私を少し特別なペットとして
可愛がってくれるならそれでもいいと思った…
デートがお散歩で、キスが躾でも…
それでも十分嬉しかったから…
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