〈エミ視点〉









カオル「可愛いね?」





「・・・・へっ?」





ここには今8人の女の子がいて

その中でも地味目な私が可愛いわけがない事は

ちゃんと分かっている…






カオル「1週間のうちの1日位はこんな子がいいかも!笑」





「・・・・・・」





そして先輩が週の6日間は美味しく

オシャレなイタリアンやフレンチ…

刺激の強い中華など食べたく

1日位は質素にご飯と味噌汁を食べたいと

言っているのもちゃんと分かっている…





ヒョウ「あぁ!なんとなく分かる!笑」





カオル先輩達は楽しそうに笑っているけど

私は全然笑えないし楽しくない…





「ちょっと…お手洗いに…」





そう言って立ち上がり早足に部屋から出て行き

トイレに入ろうとすると中から

そう言う声が聞こえてきてドアノブに伸ばした手を下ろし

横の脱衣室へと入り電気をつけないまま

床にしゃがみこんだ…





「・・・・何してるんだろ…」





膝を抱えて座り

異様な雰囲気に感じている自分がおかしいのかなと

タメ息を吐いていると扉がガラッと開いて

「おいで」とカオル先輩の声が聞こえ体がビクッとした…




トイレでそんな事をしている人もいる位だから

この脱衣室や浴室でも変な事をされるんじゃと

怖くなり「そろそろ…帰ります」と言うと

「5件だよ?」と笑いながらしゃがんで

私と同じ目線に合わせてきて…






カオル「先月この辺りで起きた痴漢や通り魔の数」





「・・・・えっ…」





カオル「女子大生多いからね?」






そう言いながらポケットからスマホを取り出して

「あと少しで2時だよ」と微笑みそれでも帰るのと

首をかかげる仕草はやっぱりあざといと思った…





「・・・・友達も…帰ると思いますし…」






カオル「帰らない方に一万賭けてもいいよ?笑」






「・・・・でも…」






ここにこのままいても痴漢達とあまり変わらない様な

気もしてギュッと服の裾を掴むと

カオル先輩は「選びなよ」と指を2本差し出してきた







カオル「このままそこの寝室で俺に腕枕されながら寝るか

  外にでて真っ暗道を一人で歩いて帰って…

  誰かも分からない奴に襲われるの…どっちがいい?笑」





( ・・・どっちも嫌だ… )






どっちにしろ私の初めては今日でなくなるのかと思い

タクシーを呼ぼうかと悩んだが…






カオル「都市伝説は知ってる?笑」





「・・・・・・」




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