第13話 水を飲むと
体に出ている症状を全て検索したら、見知らぬ病気がヒットした。
「脳脊髄液減少症」
聞いたこともない病気だった。Wikipediaのページを開いて、読んだ。
要約すると、脳は脳脊髄液という液体の中に浮いており、液体は脊髄の中にも流れている。脊髄に穴が開くと、液体が漏れ出て脳に影響を及ぼす。その症状はさまざまであり、最近発見されたもので、治療法はブラッドパッチのみである。
あまり意味はわからなかった。だが、気になる記述を見つけた。
「水を大量に飲むと症状が軽減することがある。」
まさかな、と思った。
空いているペットボトルに水を入れた。500ml、飲んだ。もう一度入れて、飲んだ。もう一度、さらにもう一度。これでもう2000mlになる。さらにもう一度飲んだ。
腕の痛みが引いた。
えっ、と声が出た。
指が震えた。もしかしたら、本当にこの病気なのだとしたら、治る可能性がある。
私は「脳脊髄液減少症」について調べ始めた。
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