第31話 (2日目)文化祭は色々と大変だ【責任取ってくださいよ】


陽葵は優斗にキスをした。

驚いた優斗は固まっていた。

陽葵はそのままキスを続けた……徐々に舌を入れ始める陽葵。


優斗[…んッ!…(……コレって……)]

陽葵[んっ……んっ……せんぱっ…んっ……チュ……]

優斗[…………んー!……(ってヤバいだろ!)]


優斗が陽葵の肩を両手で掴み離す。

陽葵は頬を赤くさせながら。


陽葵[はぁ……はぁ……先輩……こう言うッ……ことですよぉ……]

優斗[…はぁ……はぁ……ど、どう言うことだよ…?]


優斗も息を切らしながら顔を赤くさせていた。


陽葵[先輩…………中学の頃から比べて……あたしって……どうなりました?……]

優斗[……どうなったって?い、いや……だから意味分かんねーよ……]

陽葵[だ、だから……容姿……とか…………あ………ちゃんと正直に言ってくださいよッ]

優斗[ッ……(どうしたんだよコイツ……いきなりキスしてきたり…………容姿……?……ちゃんと正直に……?どう言うコトだよ…………分かんねー……いいや適当に…………イヤイヤッ何となく適当は危険な気がする……)]


優斗は必死に考えた……そして……答えを出した優斗は小さな声で……。


優斗[……か……かわいく……なったと思う……(この答えは合っているか……)]

陽葵[へ、へぇーそ、そーですかそーですかッ]


陽葵は平常心を保ち無表情のつもりで居たのだろうが……顔は……ほころんでいた。


優斗[(陽葵のやつ……今……少し表情がニヤついてたよな……取り敢えず……正解か……)]

陽葵[先輩……付き合ってる人は居ないんですよね?]

優斗[…え…ぁ……あぁ……(つ、付き合っては……いないし……嘘は付いてないよな……)]

陽葵[…………それじゃぁ……先輩……]

優斗[……なんだよ……]

陽葵[あたしと……付き合ってください]

優斗[………は?……なッ……なんだよッ突然!?]

陽葵[突然ですか?……今までの流れで考えたら~突然って程でも無い気がしますが?]

優斗[い、いや、でッでも]


優斗は陽葵の突然の告白に動揺していた。


陽葵[だって、先輩付き合ってる人居ないんですよね?]

優斗[ま……まぁ……そーだけど……]

陽葵[それに、あたしのコト可愛いって言ってくれましたよねッ?]

優斗[……それは……言ったけど……でも!]


陽葵は徐々に興奮し始める。


陽葵[だったら……良いじゃないですかッ……それに、あたしはッ……ずーーーっとッ優斗先輩のコト好きだったんですからねッ!]

優斗[……ッ]

陽葵[……優斗先輩に振り向いてもらうために……髪型やメイクも可愛くなれるように色々勉強したしッそれに!優斗先輩の好きなタイプとかッお友だちに聞きに行ったッ……り…………あ……いや……それは…何でもないです……]

優斗[…陽葵]


陽葵は興奮して余計なコトまで言ってしまったコトに恥ずかしくなり……顔を赤くさせながら。


陽葵[トッ!……トニカクッ!……あたしは優斗先輩のコトが!ずーーーっと好きだったんです!もちろん今も!]


そう言い切ると陽葵は優斗の顔にグイッと自分の顔を近付けて真剣な目で。


優斗[……ッ(ち、近いッ)]

陽葵[先輩……あたしは本気ですから……それに……責任取ってくださいよッ]

優斗[責……任?……ってなんの……]

陽葵[あたし……こう見えても……初めてだったんですから……]

優斗[え?は?初めて……って…………もしかして……今の……キ……スの……こ]


陽葵は更に顔を赤くさせていて、食い気味に。


陽葵[そ、そーですよ!今のキスが初めてなんですぅ!優斗先輩が初めての相手だったんですから!]

優斗[……!……まじ……]

陽葵[大まぢ!です!]

優斗[…………そ……それにしては…………初めてな感じが……しなかったよな……]

陽葵[どッどの辺がですかッ!]

優斗[……いや……し……舌……入れて来たり……とか……はは]


陽葵は更に顔が赤くなり。


陽葵[え!?……キスって……舌……入れるのが正しいんじゃなかったんですか……]

優斗[え……あ……いや……いろ……いろだと思うけど……初めての人で……いきなり……舌とか入れるディープなのは……無いんじゃないかなぁ~……ははは……た、たぶん……(苦笑)]

陽葵[あ……あたしが……見た……動画では……舌……入れてたので…………てっきり……それが……普通なのかと……]

優斗[あ……はは……まぁ……普通…………なのかなぁ……ははは……俺もよくわかんねーや……(苦笑)(いったい!どんな動画見てんだよ!陽葵のやつ……)]

陽葵[……で、でもでも!初めて奪ったのは事実ですからね!]

優斗[い……いやッ……でもッ……キ、キスしてきたのは……陽葵からだろッ……]

陽葵[さ、される方が悪いんですょ!]

優斗[される方が悪いって……そんなん理不尽じゃ……]

陽葵[全然ッ理不尽じゃありません!]

優斗[……(めちゃくちゃだな……)……と、取り敢えず……そろそろ……み、皆の所に戻ろうかな……ははは]

陽葵[あ!……逃げましたね……]


優斗は苦笑いをしながら。


優斗[…あ…いや…………俺、途中で抜けて来ちゃったし……そろそろ……喫茶の方に戻らねーとヤバいかもだしさ……ははは(一樹のやつに全部任せちまったからな……たぶん……怒ってるだろうな……ははは……)]


陽葵は少し黙り込んだ……そして、「あっ」と言う何かを思い付いたかのような表情をした後……。


陽葵[ですよね……それなら……あたしも戻ります]

優斗[え?……あ……いや……でも……大丈夫なのか…?その……あの状況の後だぞ?]

陽葵[……はい……大丈夫です……むしろ……謝りたいので]

優斗[……そ……そっか……でも、陽葵は別に悪くないんじゃ………だから戻んなくてもいぃんじゃないかなぁ~……(連れ戻ったら俺が何か言われそうだし……)]

陽葵[い、いぃんです!悪いのはあたしですから!いいから行きましょう!]


陽葵は優斗の背中をグッと押した。


優斗[あ、あぁ……(でも……本人が謝りたいって言ってるしな……別にいぃのか…………謝りたいだけだし……)]


優斗は先程の陽葵の「あっ」と言う表情が気になっていたが、陽葵自身が皆に謝りたいと言うことだったので、そのまま一緒に戻ることにしたのであった。


そして……優斗と陽葵のこのやり取りがあった……その一方で……蒼と由衣はと言うと……。







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