第24話 モヤモヤ
蒼[優斗~三咲ど~しよぅ……]
優斗[はぁ~……だから言ったのに…………ほっとけ……自業自得だろ……]
母[…………あー…………頭痛い…………]
蒼[三咲、大丈夫?……ここに水とお薬置いとくね]
母[う~……蒼ちゃん……ありがとう…………あたしの事は大丈夫だから……あと学校に……行って……]
蒼[う、うん……わかった……じゃぁ行ってくるね]
母[はーい……いってらっしゃい……]
優斗[おーい蒼、時間ねーぞッ早くしろー]
蒼[うん、ごめん今行く]
優斗と蒼は何とかギリギリ遅刻せずに、学校に間に合った。
一樹[おはよー!てか、週の始めからギリギリだったな(笑)]
優斗[まぁ……色々あってな……]
そして、朝のホームルーム。
優斗[…………(やっぱ神谷は休んだか……まぁ……だよな……)]
先生[あー……皆に報告があります。神谷君ですが……短い間でしたが、家の事情で転校されました。]
クラスの生徒達が騒ぎだす。
そして、優斗と蒼が目を合わせる。
女子A[え~なんで!]
女子B[そんな~……あたしショック過ぎるんだけど……]
男子A[急だなぁ]
男子B[まぁーお前は良かったと思ってんじゃねーの?(笑)]
男子C[そぉそぉ(笑)大分ひがんでたもんね(笑)]
男子A[ひがんでねーし!でも、急すぎね?何か仕出かしたんじゃねーの(笑)]
女子A[男子うるさいんだけど!]
女子C[そーだよ!神谷君の悪口言わないでよ!]
男子A[別に悪口なんて言ってねーだろ!]
先生[はい皆、騒ぐな……まぁ爽やかな生徒さんでしたので、先生も少し寂しく感じますが、これからもうすぐ、文化祭もありますし、色々と決め事や、やらなきゃいけない事も多いので、皆も気持ちを切り替えてやっていきましょう。では以上です。ホームルームを終わります。]
ホームルームが終わっても、クラスはザワついたままだった。
優斗[(……あー……そー言う事ねぇー……はは……やっぱ母さん……やるとなったら徹底的にやる人だからな……)]
一樹[なぁー優斗、さすがに突然過ぎるよな?]
優斗[え、あぁ……まぁ私情と言うか……本人にも色々と事情があるだろ……はは……は]
一樹[うーん……まぁ……そーだな!(笑)考えても分かんねーもんな!あはは(笑)]
優斗[あぁ(笑)(まぁー俺は分かるけど……黙っておいた方が良いだろーから、誰にも言わねーけど……蒼にも黙っておくように言っとくか……一応)]
そして、休み時間、優斗は蒼の元へと行った。
小声で話す優斗と蒼。
蒼[優斗]
優斗[あぁ、母さんが言ってた事って、こう言う事だったんだな……はは……あと、今回の件は誰にも言うなよ]
蒼[うん、わかった。……でも何か……神谷君に悪い事したかな……?]
優斗[お前なぁ……あんな事されたってーのに……はぁ~……]
蒼[だって……]
優斗[……まぁ……そこが蒼の良い所なのかもな……酷いことされても、どんなヤツにも優しくいられる……普通は出来ねー事だと思うし……すごいな蒼は(笑)]
そう言って優斗は蒼を褒め笑顔を見せた。
蒼は頬が赤くなる。
蒼[う、うん、ありがとう(……うぅ~優斗の笑顔かわいぃ~うぅ~ニヤけそう)]
優斗[まぁ~気にするなッ!今回の件に関して蒼は1つも悪い事してねーんだから、それに意味は違うかもだけど、先生も言ってたろ?気持ちを切り替えてって(笑)]
蒼[うん……だね(笑)]
そんな様子を由衣が見ていた。
由衣[(…………何か……あの2人前より距離縮まってる気がする………やっぱり蒼は………う~~ダメだ!行動しなきゃ!あたし!)]
由衣が優斗と蒼の所へ行く。
由衣[ね!何話してたの~]
優斗[由衣……あーえーと…………き、昨日さ、うちの母親飲み過ぎて、その後、大変だったんだよ~たから今度からは、飲ませすぎるなよって話してたんだ~ははは……なぁ!蒼]
蒼は即座に優斗の話しに合わせた。
蒼[う、うん、そーなのあたしが飲ませすぎちゃって、あはは~……]
由衣[ふ~んそーなんだぁ……あ、そ~言えばさぁ小学生の頃、うちの家族とBBQした時、優斗のお母さんかなりベロベロなってた事あったもんね~(笑)]
優斗[あー!あったなぁ(笑)あの時も大変だった(笑)]
由衣[でも、優斗のお母さん明るくて話しやすいから、あたしは好きだよ(笑)でさ、でさ………]
由衣は小学生の時の話を持ち出し、優斗も懐かしく思い、由衣の話しに乗り2人で盛り上がっていた。
しばらくすると、蒼が……。
蒼[あたし……トイレ行ってくるね]
優斗[あ、あぁ]
由衣[うん。…………でね、優斗~その後にね~ (ごめんね……蒼……でも……あたしも……)……]
蒼は1人トイレへと向かった。
蒼[………………]
昼休み。いつものメンバー4人で、お昼ごはんを食べていた。
優斗[あははは、なんだよそれ(笑)]
由衣[そーなの!(笑)あの時~それで皆で怒られたの(笑)だから、優斗は知らないうちに、免れてたって事(笑)]
昼休みも、昔の話で話が弾む由衣と優斗。
由衣[でね!それから……]
優斗[あ~ぁ懐かしいなぁ]
蒼[………………(なんか……モヤモヤする……)]
一樹[蒼ちゃん?]
一樹が蒼に話し掛ける。
一樹[蒼ちゃん]
蒼[ん?どうかした?一樹君]
一樹[いや~何か、いつもより静かだなぁ~って大丈夫?]
蒼[……うん、大丈夫だよ]
笑顔を見せる蒼。
一樹[そっか……あーそだ!そー言えば、この前さ~ゲーセンに行った時に~…………]
蒼[あはは、へ~そ~なんだぁ(笑)]
一樹[でね!その後に…………]
蒼が少し暗い感じがした一樹は、一生懸命に蒼を元気付けようと、くだらない話で笑わせていた。
そんな様子を優斗はチラッと見て気にしていた。
優斗[…………(なんか……)]
由衣[……ねぇ優斗聞いてる?]
優斗[……ん?あ、あぁ、わりーわりー……なんだっけ?]
由衣[も~だから~(笑)……]
そんなやり取りをするようになって、いつの間にか1週間が経っていた。
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