第20話 イケメン転入生
学校が始まって1週間が過ぎた頃だった。朝のホームルームで先生が皆に1人の新しい生徒を紹介した。
転入生だ。
先生[えー……今日は皆に転入生を紹介します。]
男子A[転入生!?]
男子B[まじ!今年入って2回目じゃん!またまた、可愛い女子かな~!]
女子A[今度はイケメン男子なら良いなぁ~(笑)]
女子B[だよね!だよね!(笑)]
先生[皆静かにしろ。どーぞ]
転入生[失礼します]
皆[おぉ~!]
女子A[きゃ~!イケメンじゃん!]
女子B[やばッ本当にイケメン~!]
女子C[ねぇ!ねぇ!あの人に似てない?なんだっけ~ほら!あ、そう!そう!登坂○臣に!]
女子A[あ!本当だ~似てる!似てる!ガチでイケメンじゃん!]
男子A[はぁ~?そんなにイケメンか~?]
女子B[何ひがんでんの?(笑)]
男子A[は?別にひがんでなんかねーしぃ]
先生[こら、騒ぐな……すまんな神谷君騒がしいクラスで]
転入生[いえ、大丈夫です]
先生[じゃぁ、自己紹介してもらえるかな]
転入生[はい。神谷 蓮 です。宜しくお願いします]
転入生は自己紹介後、ニコッと微笑んだ。
女子達[きゃ~!めっちゃ爽やかスマイル~本当にイケメン~]
女子A[うん!うん!]
皆が騒いでいる間、神谷は一瞬で生徒達を見渡していた。
神谷[(ふ~ん……まぁまぁかな……ん……あのコとあのコかな(笑)特にあのコは……)]
そんな神谷の様子を優斗だけは気付いていた。
優斗[(…………ふーん…)]
先生が神谷に一番後ろの空いている席に着くようにと説明する。優斗の右の席の隣の隣のだった。
休み時間、女子達が神谷の周りに群がっていた。
女子A[ねぇ!ねぇ!神谷君ってどうして、転入してきたの?]
神谷[ちょっと親の都合でね(ニコッ)]
女子A[へ~そーなんだぁ]
女子A[じゃぁさ!じゃぁさ!彼女とか居るの?(笑)]
女子B[ちょっと~!いきなりその質問する~?(笑)]
女子A[だって~気になるじゃん!(笑)]
神谷はニコッと笑って答えた。
神谷[今は居ないよ]
女子A[え~本当に~?そんなにイケメンなら絶対居ると思ってたのに~!]
女子B[アンタ、そんな事言って何ニヤけてんのよ(笑)チャンスだと思ってるんでしょ(笑)]
女子A[べ、別に~そんな事ないよ~!(笑)]
そんな光景を見て男子達がひがんでいた。
男子A[つーか別にそこまでイケメンじゃなくねー?]
男子B[だよな!俺の方がイケメンだし!]
男子A[……いやいや、それはそれで否定するけど]
男子B[なんでだよ!そこは「だよな!」だろ!]
男子C[ははは(笑)小さい争いしてるね~(笑)]
男子A[なんだよッじゃぁお前はどー思ってんだよあの転入生のこと!]
男子C[俺は~イケメンで良いな~って普通に思うだけかなぁ(笑)]
男子A[なんだそれ(笑)お前もひがんでんじゃん]
男子C[いや、別にひがんでないよ、俺は羨んでるだけ(笑)だって争ったって意味ないし~あんなイケメンじゃ女子達が寄って来ても仕方ないなぁって(笑)]
男子A[まぁ……そりゃそーだけど……うぅん……でも!なんかさー!]
そんな会話でクラスは転入生の話題一色であった。
一樹[…………なぁ……優斗]
優斗[ん?何だよ]
一樹[俺は非常に危機を感じている……]
優斗[何で?]
一樹[はぁ?何でって!お前!あんなイケメン来たら俺の蒼ちゃん奪われるかもしんねーだろ!]
優斗[…………いや……そもそも……蒼はお前のじゃねーだろ……]
一樹[いや、そ~なんだけども~自分でも分かっていますけども~そこは~ちょっと~空気読んで~話し合わせて下さいよ~優斗さ~ん]
優斗[…………で?]
一樹[……で、ようするに!俺はあのイケメン君が好かん!非常にあの笑顔が気に食わん!な~んか裏がありそうな顔してるっつーか、嘘臭いっつーか]
優斗[……(一樹にしては勘が良いな……それは俺も何のなく感じたんだよなぁ……何か引っ掛かるんつーか……少し様子を見たいし……ここは一樹を上げて流しておくか……)いや、でも一樹さんの方が俺はイケメンだと思うけどな~(笑)]
一樹[お!まじで!(笑)だよな!だよな!分かってるじゃないの~優斗さんったら~!そーだよ!俺があんな奴に負けるわけがねー!蒼ちゃんは決して渡さねー!(笑)]
優斗[おーそーだーそーだーその意気だー]
一樹[…………なんか気持ちこもってなくね?]
優斗[いや……そんな事はないぞ]
一樹[そうか?まぁいいや!(笑)]
優斗[……(まぁって言っても蒼は俺の事好きって言ってくれてるし……別に気にする事ねーよな?………………あれ?買い被り過ぎ?俺………ってか恥ずッ!!何、自分でそんな事思って自分をなだめてんだよ!うわ~何か嫌だわ俺……)]
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