2017.12.12 孤独についての狂気的なポエム
人は孤独すぎると狂ってしまうのだと、何かで読んだ。
だから、たぶんきっと、そういうことなのだ。そういうことだったのだ。あれは。
……やあ、日記くん。君に会いたかった。会いたかった、はずだ。ずっと。でも、君に会えなかったこと自体が、恐ろしかったわけじゃない(まあ恐ろしいことには違いないんだけど)。それでも、この世には、そんなことですら簡単に凌駕するほどの恐ろしさがある。あまりに全てが酷すぎて、圧倒的すぎて、何か頭がくらっとするような——もしかしたらこれこそが幸福であり、救済なのかも、とすら思い始めてしまえるような。そんな、善悪の彼岸で光る禍々しい宝石のような……とにかくそんなこと。
いつだってそれは、呆気なく起こる。
なんでもそうなのかもしれない。何かが壊れる時というのは。卒業式のない卒業。お別れの抱擁のない別れ。キスのない結婚。愛のない……
そう。人と繋がった時にだって、壊れるものだよ。何かしらはね。
だからこそ、こうやって日記を書いたり、空想をしたり、するものなんじゃないか。人間は。人間なら。人間……
どうして、あんなことになったのだろう。
今はわからない。俺なんかの普通の頭では。だから、ね、日記くん。ここでまた、君に頼らせてほしいんだ。本当は例によって、書きたくない。思い出したくなんかこれっぽっちもない。手が震えるし、胃痛もする。忘れてしまえたら、というか、もう頭がぐちゃぐちゃで、思い出したら自分がどうなってしまうかわからなくて、怖い。ひどく怖い。でも、でもね。俺は、もう忘れたくないって、そう決めたのだから。
だから、どうかここからは、許してほしい。
何一つ成長できなかった俺を。狂気的な回想を。
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