第279話・夏の夢で浮気クロギャルのおんぶに乗りたい

 ボクは、マユコが待ち合わせに遅刻してしまった原因を作ってしまったことは、

友人のクロギャルちゃんに説明して詫びた。

「それにしてもマユコ、汗びしょ濡れで、それ凄すぎない?」

「暑いし重いし、男の人をおんぶって、もうチョー大変で、最後は階段でもう死ぬかと思ったわよー」

「それはわかるけど、なでおんぶなんかしたのよ?」

「あっ、それはボクがお願いしたからで、すみません・・」

「別に謝ってもらわなくてもいいんだけどさ、私に乗ってきたわけじゃないんだし」

「ところで、お友達の方??」「アミです」「あっどうも、ボクはクロです・・」

「ところでアミさん。。素敵な夏ファッションですね。一昔前に流行っていた

クロギャルっていうファッションみたいでカッコイイ。そーれとも、クロギャルとは違うんですか?」

「ちょっと違うとこあるけど、まあクロギャルで正解ですよ」

「マユコ、ごめんね。こんなボクを許して・・」

「えっなによ、いきなり????」と、汗びしょ濡れのマユコが大きな目をパチクリさせる。ボクは、クロギャル・アミの席のがわへ移ると

「浮気しちゃってごめんなさい、マユコ。どうしてもクロギャルのアミに抱っこしてもらいたくなっちゃって・・」と言うと同時に、アミの太ももの上に横座りの向きで乗っかった。

「ちょっとなによ、いきなり許可もなく乗っかってきてー」と甲高い声で言うアミ。その甲高い声が、ワガママなクロギャルって感じでいい。

「わーーい、クロギャルの抱っこ、うれしいよー。クロギャルのおんぶにも乗りたい。アミ、おんぶして」

「やだよ、おんぶなんて疲れるし。マユコがおんぶしてくれるんだから、マユコに

また乗ればいいじゃない」

「マユコじゃなくて、クロギャルのおんぶに乗りたいの」とボクは駄々っ子のように、アミの太ももの上に座りながら、両足をぶらんぶらんさせる。

「だいたいなんで、私の上にこんな男が乘ってんのよ」

「ねぇ、おんぶしてくれる?」

「絶対ヤダ」

「クロギャルのおんぶにどうしても乗りたいの」

「おんぶなんてヤダ。こんな暑い中」

「アミのような素敵なクロギャルに、どうしても乗りたいの。お願いしますぅぅ」

「なんでなのよー、やだぁもう。だいたいどうして今も、こうしてすでに、あなたは私の上に座ってるのよ」

「アミの抱っこ、座り心地よくて気持ちいいよ、しあわせー、クロギャルだぁ」

「重いし暑いんだから、どいてよ」

「おんぶしてくれる? こんなにお願いしてるんだから、ボクの真夏の夢を実現して

ほしい。アミの素敵なクロギャルボディーでなきゃダメなんだ。目の前にこんな素敵なクロギャルがいる。この目繰り巡り合わせを、ボクの夢の実現に」

「おんぶなんて重いし・・」

「お願いしますっ、おねがい・・」

「おねがい・・なんていいながら、私の上に乗ってるし・・」

「ここ気持ちいいんだもん。ねぇ、おねがい・・」

「そこまで言うなら、ちょっとなら・・」

「やったぁぁぁぁ!、ありがとうアミ」と言いながらボクは、アミにギューッと抱き付いてしまった。「あっゴメン、つい嬉しくて」とボクは、アミのおヒザの上から立ち上がって、アミを70キロの重さから解放してあげた。

 座ってるアミを見ると、ボクが乗っかっていた部分のアミの服とスカートがしわくしゃになっていて、アミのナイスボディに貼りついていて、しっとりと汗ばんでいるのが、ボクが乘っていた残像で、クロギャル・アミのエロスを増していて、またその部分に乗りたくなってしまう誘惑をば。

「アミ、おんぶー」とせがむと

「クロさんのそのホントに嬉しそうな笑顔見ると、まあいいっか、おんぶくらいしてあげても、って気にななっちゃうよ」

 やったぁぁ、絶対ヤダと言ってたクロギャルが心を開いてくれた瞬間だっ。

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