第277話・夏の元気な女の子のおんぶに乗ってみた
まだ梅雨なのに暑い晴れた日が続く、というのは、昨今の7月の東京ではふつうのことになりつつある。そんなある日、炎天下灼熱の広めの歩道を歩いていると、
左斜め前のビルから出てきた女性の肩を完全露出した衣装に、真夏を待ちきれない
イケイケな女性感が、ビビッと・・ボクの煩悩な脳天を直撃した。
「うわっ、夏って感じでいいですねぇ」
「えっ?あっハイ」
「貴女のような女性が近くにいてくれるだけで、ボクのようなバカな男を、さあ夏だ楽しいな・・、って元気にしてくれるんですよ」
「えーーっ、私にそんな力があるんですか。うれしいなぁ」
「でね。もう一歩、貴女のその夏の女性な魅力で、ダサ男のボクを、夏の男にして
ほしくなっちゃったんですけど、ちょっとしたお願いしていいかなぁ?」
「えっ、なんですか?」
「ちょっとでいいんで、ボクをおんぶしてそこらへん散歩してください」
「えーーっ、なんで、おんぶなの?」
「やってみればわかるよ、これぞ夏だぁって」と言いながら、ボクはその夏女性の
露出した両肩に両手を掛けると同時に飛び乗った。身長163くらいありそうな女の子だったのでやや高めにジャンプ、イイ感じの高い位置に乗れ、彼女も両手でボクの
両足をガッチリとホールドしてくれた。
両肩と背中が大きく露出している服なので、お互いの肌と肌が密着し合う面積も
あり、この素肌感触が、夏の女の子におんぶしてもらってるんだ感を増し増しにしてくれ、しかももうすでに炎天下のため女の子が汗ばんでいたのが、その湿りっけの
ある肌に乗せてもらえてることが、さらに「夏の女の子」感。
ちょっと金色も入ってる茶髪な彼女の髪が、おんぶに乗ってるボクの顎の下で、
きらきらと光ってるのも、夏の熱い太陽光線って感じでいいよね。とはいっても
やはり最高の夏感は、女の子の前にだらりと垂らしたボクの両腕が、女の子の胸から肩にかけての素肌に密着して汗で吸い付いてる感じ。両手の指先が女の子の胸に触れたときのお得感たるや、、
元気な夏の女の子らしく、ボクをおんぶして歩いてくれたが、数歩いったところで
「おんぶ暑いよー。わたし汗っかきだし。こんな重いの背負わされて、ちょっと歩いただけなのに、汗が噴き出ちゃったぁぁ」
「たしかに暑いよねー。でもこんなふうに、キミのようなイイ女の汗肌で、一緒に
びしょ濡れになれるの、イイ夏~最高の夏って感じだよね」
「だよね、じゃないよー。重いし暑いし、、このままおんぶで歩かされるのヤダー」
「そんなこと言わないでー、乗ってるボクはシアワセ感たっぷりなんだから」
「おんぶしてるあたしは、暑苦しくて地獄よ。だいたいなんで、女の私が、見知らぬ男をおんぶなのよー、ふつう逆じゃない??」
「ふつうのことなんかやったって萌え萌えにならないじゃん。キミのようなイイ女がボクのようなダサ男をおんぶして汗かいてくれるからセクシーなんだよ」
「それもなんとなくわかるけど、重くて暑くて、かなりツラいんですけど・・。
おんぶで上に乗ってるあなたは幸せかもしれないけど、下で支えてるのは女の子なのよ。私が上に乗りたいよ。それでもいいでしょ?」
「キミはおんぶで乗りたいなら、ボクのようなダサ男ではなく、かっこいいイケメン男子に乗ったほうがいいでしょ」
「そりゃそうだけど・・」
「ボクは今、イイ女に乗れて人生最高に幸せなんだから、この幸せを奪わないでほしいな。ボクとキミが今、上と下を交代したとしても、キミはボクほど幸せにはならない、だったら、最高に幸せと言ってるボクをこのままおんぶしててよ」
「いつまでおんぶしてろって言うのよ」
「今、キミが行こうとしてる目的地まででいいや」
「まででいいやじゃないよ、もう」
と言いながらも、夏女子は歩き始めてくれている。もともとボクが彼女に乗りたいと性的に感じた時点で、元気で健康で体力ありそうな女の子っていうハードルはクリアしているわけで、このままどこまで、ボクをおんぶで連れてってくれるのだろうか、うきうきドキドキわくわく・・にんまり。。。
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